↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
25/77

俊蔭の娘(その2)

 世の中というものを知らず、若く幼い心には、すべてとても悲しく、花や紅葉を眺めるだけの暮らしをしておりました。ただ一人使っている嫗(おうな)が食事を食べよと言えば食べ、食べよと言わねば食べずにいました。自分一人が隠れているための屏風、几帳、着るものだけはありました。父は、学問をおさめ才知もあったので、屋敷の敷地は広く、植木も美しく配され、草木のあり様や庭のたたずまいなどは、趣のあるものでした。とはいえ、手入れをする者がいないので、夏には蓬などの雑草が一面にはびこっていきました。それを眺めていると、秋になり、草木も、雑草も、色を変えていき、庭もうら寂しくなっていきます。言いようもなく悲しくなってしまい、


 わび人は 月日の数ぞ 知られける 明け暮れ一人 空を眺めて


などとひとりごとを言っては物思いにふけっていたのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。