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俊蔭(その14)
仏が来られると、山も野も揺れ、大空話は鳴り響き、雲の色も風の音も常とは変わり、春の花と秋の紅葉が一度に咲き混じり、琴を弾く者たちもますます熱が入るのでした。仏は、孔雀に乗って花の上を飛び回り、琴を演奏する者たちは、琴の音に交じって阿弥陀仏の名を唱え、七日七夜念じ続けると、仏が現れて、おっしゃったのです。
「汝ら七人は、昔、仏へのつとめ深く、罪を犯したのは浅かったため、三十三天の内院に生まれたのだ。今、浅かった煩悩の報いに、人間世界の衆生になっていた。その業がようやく尽きたのだ。」続いて、わたしについておっしゃることは、
「この日本の人間は、生まれ変わり死に変わりして人と生まれるべきものではない。前世で邪淫の罪をはかりしれないほど犯している。それにより、三界六道に生死を繰り返す母の腹に生まれ変わって八度宿り、二千人の母の腹にそれぞれ、五度、八度と生まれ変わらねばならぬ。現在の母一人以外は、人の身を受けるべき母はおらぬ。」
(なんとまあ、現在のラノベにある、七回の生まれ変わりなんて、この話に比べれば、あっという間ですね。)




