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「なんじゃい!!大魔法でビュ〜っと地上に戻れたりはせんのかい!!」
長い階段を上りながら、ガンダルガがブツブツと文句をもらす。
ロジ・マジを加えた一行は、再び湯〜ゲルンを目指しもと来た道を進んでいる。
「そう焦るな、他の大陸に行くわけでもあるまいし。それにわしゃ空間を扱う魔道は、どうにも苦手でのぉ」
ロジ・マジは困ったようにこめかみをかく。
こうして見ると、まるで「太陽の家」の一員の様に見えてしまう親しみやすさが、この老魔導師にはあった。
「おい、魔法使いよ」
階段を上りながら、ロジ・マジがアリッサに呼びかける。
「あたしの名前はアリッサだ」
「ではアリッサ、ちと聞きたいのだが……今、魔道の世界はどうなっておる??」
「どうってのは??」
「ドルクロスの連中は、相変わらず世界の管理者気どりで暗躍しとるのかのぅ??」
その言葉を聞くと、アリッサは珍しくニヤリと嬉しそうに微笑んだ。
「あんた、なかなか的を得た事を言うじゃないか」
「まあのぉ」
「お察しの通り、奴らの締めつけは以前よりきつくなってるよ。独立して活動してる大魔導師なんてのは、今じゃ聞かなくなったねぇ」
「魔道王は今もグリムスじゃな。ここにおっても奴の波動が伝わってくるからのぉ。魔道大公は…」
「スヴェン、フィングル、ノルンだ」
「スヴェン!!あの若造が今や魔道大公とはな!!……ノルンという名は初めて聞くのぉ」
「だろうねぇ、奴はまだ二十歳を少し超えたくらいだから」
アリッサがおかしそうに話すと、ロジ・マジは、驚きのあまり目を大きく見開いた。
「なんじゃと!!そのような年で魔道大公に!!いや……それは末恐ろしい」
ブランが後に聞いた話では、ドルクロスの魔道士たちの元締である魔道大公になるのは、100才〜150才が通例であるのだという。




