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カカンッ!!!



ガンダルガに迫った怪物の手は、正確には三本あったが、それらはすべて彼の後ろに飛び込んで来た2つの影によって防がれてしまった。


「ふぅ、こりゃ腰にくるなぁ」


「ポロロン」


それは、元行商人のポッテヌと吟遊詩人のフェルナンドであった。


ポッテヌの腕部分には、いつの間にか丸い木製の盾が装着されており、それで敵の攻撃を防いだようだったが、フェルナンドは、ただそこに立っているだけなのに怪物の手をはじいたように見えた。


「あの盾も、フェルナンドのマントも、呪的な護りがかかった代物なのさ」


ブランの疑問が声に出る前に、老獪な顔をしてアリッサが解説をする。


「ふぅ………久々に暴れたわい」


こちらに戻ってきたガンダルガが、壁の隅にグッタリとしたニコライ老をおろす。


怪物は、いったんその伸ばした手を収め、途中であった肉団子の「食事」に取りかかっている。


「二階まで動かすのは危険ですな。とりあえず応急手当てをしましょう。ブラン君、手伝って」


ガンダルガにつづいて戻って来たポッテヌが、上着の内側のポケットから、いくつかの瓶を出しつつブランに声をかける。


「はいっ!!」


ブランがニコライのそばに腰をおろした時、食事を終えた怪物が二つのカラカラになった塊を床に捨て、その巨大な蜘蛛じみた体躯を改めてこちらに向けた。


若者たちの血を得て、雷によってうけた傷は癒えた様子である。


怪物から溢れ出す悪意の波動に、ブランが思わず目まいを覚えた、その時である。


「おい!!ガロン!!」


アリッサの声がロビー中に響き渡った。


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