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「ちょっ、ブンさん!!いきなり話しかけないでくださいよ」


ブランは、首にかかった銀のドクロに向けて必死でささやきかける。


『ここなら、大丈夫』


ブンさんこと、ブン・ラッハの言うとおり、確かにこの薬湯にはブラン以外誰も入っていないようだ。

たとえ人が入ってきたとしても、もうもうと大量の湯気があがっているので、ブランとブン・ラッハの会話がすぐに怪しまれる心配はないだろう。


「すみません。うっかりはずすのを忘れてました。サビたりしません??」


『銀に見えるのは、アリッサの魔法。本当は、違う』


「ああ、そうでしたね」


『本当は、ただの、頭蓋骨』


「……それはそれで、ダシとか出てきそうでちょっとイヤだな…」


『ん?』


「あ!!いえいえ、なんでもないです」


自分の首から下がったものと会話する機会など今までなかったので、どうにもしっくりと会話が進まないブランであったが、ブン・ラッハは構わず話を先に進めてきた。


『あのほこら、気になる』


「え?それって今日の午後に行った…」


『ああ。あそこだけ、精霊の力、乱れてる』


呪術師であるブン・ラッハも、やはりあの場所には何らかのひっかかりを感じていたようだ。


「それって、アリッサさんには話したんですか??」


『ああ、食事の時、念を使って、話し合った』


「そっか〜、どうりでアリッサさん、難しい顔して食べてると思った……あれ?ってかそんな便利な魔法があるなら、僕との会話も声に出さないで伝えてくださいよ」


『魔力ない者、聞き取れない』


「なるほど…。それで、アリッサさんと話して、何かいい結論は出たんですか??」


『いや、わからない、ままだ』


「ふぅん…」


明日の朝、魔力を持つ者達を悩ませるその場所に行くことになっているブランだったが、ミミの悩み事については共感できても、アリッサやブン・ラッハの懸念については、いまいちピンとこないのであった。


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