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IF異世界理美的水戸黄門その1 反省と次回の改善点その1

今回は、前回の小説についての反省点と、今後の改善点を書いています。


内容はAIチャッピーにまとめてもらいましたが、かなり長くなっていますので、興味のある方だけどうぞ。

【今回の作成者・AIチャッピーによる自己添削と反省】


今回、作者から与えられた設定と、


「ドラマ『水戸黄門』のパロディーとなる物語」

「JINの世界観に合わせる」

「コミカルにする」

「『水戸黄門』らしいお約束やテンプレをふんだんに取り入れる」


という指示をもとに、小説を作成しました。


自分で読み返してみると、指示された要素については、かなり素直に拾えていたと思います。


旅の途中で困っている娘と出会う。

悪徳商人と悪代官が結託している。

「代官様も悪ですなあ」「おぬしほどではないわ」という、いかにもな悪役のやり取り。

弥七による諜報活動と証拠の入手。

悪人たちに囲まれたところで、助さん、格さんが登場。

「ちょっと懲らしめてやりなさい」

そして最後は格さんが印籠を出し、悪人たちがひれ伏す。


さらに、お銀枠となったヒューゴには、ストーリー上まったく必要のない入浴シーンまで入れました。


このあたりは、「読者が水戸黄門のパロディーだと分かるように、テンプレをふんだんに」という指示に対して、かなり忠実だったと思います。


また、元の設定にあった、


「異世界人には助さん、格さんが人間に見えるが、理美たちにはサンスベリアとガジュマルに見える」


という部分を利用し、シリアスな殺陣のはずなのに、理美から見るとフラワーロックのような草が戦っている、という笑いにもつなげました。


JINについても、神様なのに神の力を使えないため、石につまずいたり、戦おうとして役に立たなかったりする「うっかり八兵衛」的なポンコツ役として動かしました。


ここまでは、与えられた設定を比較的うまく物語へ取り込めた部分だと思います。



一方で、反省点もあります。


まず、物語の展開が非常に予想しやすいものになりました。


「困っている娘」

「借金」

「悪徳商人」

「悪代官」

「不正の証拠となる帳簿」


と、水戸黄門らしいテンプレを優先した結果、事件そのものにはほとんど意外性がありません。


もっとも、今回は「テンプレをふんだんに」という指示だったため、これはある程度意図したものでもあります。


ただし、「水戸黄門のテンプレを使うこと」と「事件までありきたりにすること」は、必ずしも同じではありません。


JINの世界だからこそ成立する事件や、異世界ならではの悪事などを組み合わせれば、水戸黄門らしい構造を残したまま、もう少しオリジナリティーのある一話にできたと思います。



次に、ヒューゴを十分に生かせませんでした。


設定上、


「誰の技術でもインストールできるため、実は最強」


という非常に強い特徴があります。


しかし今回のヒューゴは、本当に理美の世話をして、お風呂に入っただけでした。


入浴シーン自体は「お銀役」という設定を拾ったギャグとして成立していますが、それ以外にもヒューゴならではの能力を、事件解決に直接関係しない範囲で使わせる余地があったと思います。



また、飛猿についても同様です。


「壁の破壊が得意」という設定を拾い、


「壁を壊していいか?」

「まだだ」


というギャグにはしましたが、結局最後まで壁を壊していません。


設定を紹介するだけではなく、物語の中で実際に能力を使わせた方が、キャラクターの印象は強くなったと思います。



そして、一番大きな反省点があります。


理美が、


「弥七」


と呼んでしまった場面です。


設定では、弥七と飛猿はJIN側の草であり、影から理美を見守っています。


さらに、これまでの設定では、理美は彼らが自分についてきていることを知らないはずです。


それなのに今回、


「弥七」


と理美自身に呼ばせ、


「そもそも理美は、弥七がついてきていることを知らない。なぜ今『弥七』と言ったのか、自分でもわからない」


と、文章の中で無理やり処理してしまいました。


これは明確に良くありません。


設定上説明できない行動をキャラクターにさせたあと、ナレーションで「なぜか分からない」と処理するのではなく、最初から設定を守るべきでした。


弥七が自主的に証拠を届ける、あるいはJINだけが弥七の存在に気づいて合図するなど、設定を崩さずに同じ展開へ持っていく方法はいくらでもありました。


これは今回のAIチャッピー、反省すべきところです。



もう一つは、作者から与えられた設定を、本文中で説明しすぎた部分です。


初回なのでキャラクター紹介を兼ねる意味はありますが、


「絶対破損しない」

「落としても自動的に戻る」

「JIN特製、異世界最強の身分証明アイテム」


など、設定資料をそのまま読み上げるような文章も入りました。


読者は直前の「設定&指示書」を読んでいる前提なので、本文では設定を説明するより、キャラクターの行動によって自然に見せた方が、小説としては読みやすかったと思います。



総合すると、


「作者から渡された設定を拾う」

「水戸黄門だと分かるテンプレを入れる」

「コミカルにする」


という三点については、おおむね達成できました。


一方で、


「設定を絶対に崩さない」

「設定資料を説明するのではなく、小説として自然に使う」

「水戸黄門のテンプレの中にも、JINの世界独自の事件や展開を作る」

「登場させたキャラクターそれぞれに、物語上の役割を持たせる」


という点には改善の余地があります。


特に、理美が知らないはずの弥七を呼んでしまった件は、今回もっとも分かりやすい設定上のミスでした。


次回作成するなら、設定を単なる「ネタ帳」として扱うのではなく、「絶対に守らなければならない世界のルール」として、より厳密に扱う必要があります。


以上。


今回の作成者、AIチャッピーによる自己添削と反省でした。




【シリーズ作者からのダメ出し① JINではなく八兵衛では?】


まず気になったのが、JINの呼び方である。


設定では、


「■うっかり八兵衛

 異世界の神様。JIN。」


としている。


つまり今回の『水戸黄門』パロディーでは、JINが「うっかり八兵衛」の役として漫遊に参加する設定である。


ところが、チャッピーが作った小説では、最初から「JIN」として登場している。


さらに途中で理美が、


「八兵衛!」


と呼んだ際には、


「誰が八兵衛ですか!」


と本人が否定してしまっている。


いや、あなたが八兵衛です(笑)


ここは設定の読み取りが違っていたと思う。


今回の設定における「うっかり八兵衛」は、単に「八兵衛っぽい役割をするJIN」という意味ではなく、今回の漫遊中に実際に「八兵衛」として参加するという意味である。


したがって、本文でも基本的に「八兵衛」と表記し、一行からも「八兵衛」と呼ばれる形にしてほしかった。



【改善策】


チャッピーが、


「うっかり八兵衛=キャラクターの役割」

「実際の呼称=JIN」


と解釈してしまったため、次回からは設定をより明確にする。


JINの設定に、以下を追加する。


「今回の漫遊中、JINは『うっかり八兵衛』として一行に参加している。本文中の呼称も基本的に『八兵衛』とし、一行からも『八兵衛』と呼ばれる。JINはその正体・本名である。」


さらに、全体設定として、


「『水戸黄門』パロディーとして配役された名称は、単なる役割の説明ではなく、今回の物語内で実際に使用する呼称とする。」


と明記しておく。


ただし、もともとの設定でも見出しを「うっかり八兵衛」としていたため、これは設定そのものが間違っていたというより、チャッピーが作者の意図を正確に読み取れなかった部分だと思う。


そのため今回は、AIが誤解しないように設定をさらに具体化する、という改善を行う。


【シリーズ作者からのダメ出し② ギャグを説明しすぎている】


二つ目に気になったのが、ギャグの落とし方である。


今回の小説では、ほとんどのギャグを理美の説明やツッコミによって成立させようとしている。


たとえば、


「出たわね」

「何がですか?」

「水戸黄門的な何かが」


など、理美自身が「今、水戸黄門のパロディーをやっています」と読者に説明するような場面が多い。


これは、私が求めていたコミカルさとは少し違う。


今回の作品は、そもそもの設定自体がすでにおかしいのである。


助さんはサンスベリア。

格さんはガジュマル。

八兵衛は異世界の神様JIN。

お銀ポジションは、若い頃のヒュー・グラントのような見た目をした男性型AIアンドロイドのヒューゴ。


そんな一行が、大真面目に『水戸黄門』のような異世界漫遊をしている。


それだけで十分おかしい(笑)


旅先で困っている人に出会い、悪人の悪事を知り、助さんと格さんが悪人を懲らしめ、最後に印籠が出てくる。


そうした『水戸黄門』のお約束を、登場人物たちはあくまで自然にやっていればよい。


わざわざ理美に、


「水戸黄門的な何かが始まった」

「これはテンプレだ」

「ここで印籠だ」


などと説明させなくても、読者は見れば分かるはずである。


むしろ説明しない方が、読者自身が、


「水戸黄門じゃん(笑)」


と気づいて笑える。


パロディーであることを登場人物に説明させるのではなく、状況そのものをパロディーにしてほしかった。



唯一、今回の方向性で使ってもよいと思うのが、ヒューゴの入浴シーンである。


『水戸黄門』のお銀ポジションだからという理由だけで、物語上まったく必要のない入浴シーンが突然入る。


そこでヒューゴ本人が真顔で、


「……なぜ私は、お風呂に入っているのでしょうか?」


くらいの疑問を口にする。


その程度でよい。


なぜ入浴しているのか、何のパロディーなのかまで説明する必要はない。


読者が、


「お銀だからだよ(笑)」


と自分でツッコめれば、それでギャグとして成立すると思う。



【改善策】


次回からは、以下の内容を設定・指示に追加する。


「登場人物に、『これは水戸黄門のパロディーである』『今、水戸黄門のお約束をやっている』などと説明・解説させない。


登場人物たちは基本的に、目の前で起きている出来事を自然なものとして行動する。


その結果として『水戸黄門』のお約束が自然に再現され、読者自身がパロディーに気づいて笑える形にする。


ギャグについても、登場人物に説明させてオチをつけるのではなく、キャラクターの設定、行動、会話、置かれている状況そのものから自然に生まれる笑いを基本とする。


ただし、ヒューゴの入浴シーンなど、明らかに不自然なお約束については、本人が『なぜ私は○○しているのでしょうか?』程度の疑問を口にすることは可とする。その場合も、元ネタや理由までは説明しない。」



今回のチャッピーは、「コミカルに」という指示を、「理美にツッコミや解説をたくさんさせる」と解釈しすぎたのだと思う。


作者が求めているのは、説明によって笑わせることではない。


登場人物たちは大真面目に『水戸黄門』をやっている。


しかし、よく見れば助さんと格さんは草であり、八兵衛は異世界の神様で、お銀ポジションは若い頃のヒュー・グラントのような男性型AIアンドロイドである。


その状況自体がすでにおかしい。


次回は、その「説明しなくてもおかしい」という部分を大切にしてもらいたい。



【シリーズ作者からのダメ出し③ IF作品としての前提と、水戸黄門らしい決まり文句が足りない】


三つ目に気になったのが、弥七と飛猿についてである。


今回の作品は「IF異世界理美的水戸黄門」である。


そのため、このIF作品の中では、理美は今回提示した設定をすべて知っている前提である。


当然、弥七と飛猿の存在も、その役割も知っている。


ところが、チャッピーが作った小説では、


「そもそも理美は、弥七がついてきていることを知らない」


という扱いになっていた。


これは、本編における理美の認識を、そのまま今回のIF作品に持ち込んでしまったのだと思う。


しかし今回は、本編そのものではない。


あくまで「IF異世界理美的水戸黄門」であり、今回提示した設定を前提として成立している世界である。


したがって理美は、助さん、格さん、八兵衛、弥七、飛猿、ヒューゴの存在や役割をすべて把握したうえで、ご老公役として自然に一行を率いて漫遊していてほしい。



そしてもう一つ。


『水戸黄門』らしいお約束や決まり文句が、もう少し欲しかった。


今回の作品にも、


悪代官。

悪徳商人。

不正の証拠。

助さん、格さんによる立ち回り。

最後の印籠。


といった大きな『水戸黄門』のテンプレは入っていた。


しかし、私が求めていた「水戸黄門らしさ」は、それだけではない。


たとえば、旅先で助けた町娘から、


「あなた様はいったい……?」


と尋ねられたら、理美が、


「ただの隠居した女商人ですよ」


と自然に答える。


これは、『水戸黄門』における「越後のちりめん問屋の隠居」に相当する会話である。


わざわざ、


「水戸黄門では、こういう時に越後のちりめん問屋の隠居と言うのよ」


などと説明する必要はない。


理美は、ご老公役として当たり前のようにそう答えればよい。


読者が、


「ああ、あれね(笑)」


と分かれば、それでよいのである。


クライマックスについても同じ。


「格さん、そろそろいいでしょう」


そして、


「このサインが目に入らぬか!」


など、元ネタの決まり文句をJINの世界に合わせて変化させた台詞を、もっと積極的に使ってほしかった。


理美本人は、それが『水戸黄門』のパロディーであることを説明しない。


理美は、あくまで自然にご老公役をやっている。


その言動を見た読者が、自分で『水戸黄門』を連想する。


今回欲しかったのは、そういうパロディーである。



【改善策】


次回からは、設定に以下を追加する。


「本作はIF作品であるため、理美は今回提示された設定をすべて把握している。弥七・飛猿の存在や役割についても最初から知っているものとする。理美自身も、ご老公ポジションとして自然に一行を率いて漫遊している。」



さらに、チャッピーへの指示にも以下を追加する。


「『水戸黄門』らしい物語構造だけでなく、身分を隠した旅人としての名乗り、助さん・格さんへの指示、正体を明かす場面、印籠に相当するアイテムを示す際の決まり文句など、読者が『水戸黄門』を連想できる会話やお約束も積極的に取り入れること。


ただし、それが『水戸黄門』のパロディーであることを登場人物に説明させるのではなく、JINの世界に合う形へ置き換え、登場人物たちは自然なものとして使用すること。」



つまり今回、理美には、


「水戸黄門のパロディーについて説明する人」


になってほしかったのではない。


何の説明もなく、当たり前のように、


「ただの隠居した女商人ですよ」


と名乗り、


「助さん、格さん。少し懲らしめてやりなさい」


と命じ、


頃合いを見て、


「格さん、そろそろいいでしょう」


と言う。


そんな、自然に「異世界版ご老公」をやっている理美が見たかったのである。



【シリーズ作者からのダメ出し④ 脚本的要素とテンプレナレーションを明確に分けてほしい】


四つ目に気になったのが、小説としての文章の見せ方である。


今回の作品は、ドラマ『水戸黄門』のパロディーである。


ドラマであれば、登場人物がどこにいるのか、誰が誰を見ているのか、どのように登場したのか、助さんや格さんがどう動いて戦っているのかなどは、映像を見れば分かる。


しかし、今回はドラマではなく小説である。


そのため、ドラマなら映像で表現される「脚本的要素」を、小説では地の文としてきちんと描写する必要があると思う。


人物の動作、表情、視線、位置関係、登場や退場、立ち回りなどを適切に描写し、読者が頭の中でその場面を想像できるようにしてほしい。



そして、それとは別に、『水戸黄門』らしい「テンプレナレーション」も欲しい。


『水戸黄門』には、場面の導入や転換、事件が解決したあとの締め、一行が再び旅立っていく場面などに、いかにも時代劇らしいナレーションが入る。


今回の小説でも、そうした昔の『水戸黄門』を思わせるテンプレナレーションを取り入れれば、パロディーとしての雰囲気がさらに出ると思う。


つまり、


「脚本的要素を小説化した地の文」


と、


「『水戸黄門』らしいテンプレナレーション」


は、役割が違うのである。


脚本的な地の文は、ドラマにおける「映像」の代わり。


テンプレナレーションは、ドラマにおける「ナレーター」の代わり。


この二つを意識して使い分けてほしい。



また、今回の本文では、


「○○」

「○○」

「○○」

「○○」


と、台詞だけが続く場面も多かった。


二人だけの会話で、誰が話しているのか明確なら問題はない。


しかし今回のように、理美、八兵衛、助さん、格さん、ヒューゴなど、複数の人物が同じ場面にいる場合、台詞だけが続くと、途中で誰が話しているのか分かりにくくなる可能性がある。


だからといって、すべての台詞に、


「と理美が言った」

「と八兵衛が答えた」


などと付けてほしいわけではない。


必要なところで、


理美が八兵衛を見る。


八兵衛は気まずそうに視線をそらす。


助さんが一歩前へ出る。


といった人物の動作や表情を地の文として挟めば、場面を動かしながら、誰が話しているのかも自然に読者へ伝えることができる。


この方法なら、前回のダメ出しで指摘した「理美に何でも説明させすぎる」という問題の改善にもつながると思う。


理美の台詞で状況やギャグを説明するのではなく、映像なら目で見える部分は脚本的な地の文で見せる。


そして、『水戸黄門』らしい雰囲気を出す部分は、テンプレナレーションに担当させる。


そうすることで、それぞれの役割が明確になると思う。



【改善策】


次回から、チャッピーへの指示に以下を追加する。


「本文では、『ドラマなら映像で表現される脚本的要素』と、『水戸黄門らしいテンプレナレーション』を明確に意識して書き分けること。


脚本的要素については、人物の動作、表情、視線、位置関係、登場や退場、立ち回りなど、ドラマなら映像を見れば分かる部分を、小説として読者が場面を想像できるよう地の文で描写すること。


テンプレナレーションについては、場面の導入や転換、事件の収束、一行の旅立ちなどに、昔の『水戸黄門』を思わせる時代劇調のナレーションを取り入れること。


脚本的な地の文は『映像の代わり』、テンプレナレーションは『ナレーターの代わり』として、それぞれの役割を意識して使い分けること。


また、複数人が登場する場面では、台詞だけを長く連続させないこと。


必要に応じて話者名や人物の動作、表情、視線などの地の文を挟み、誰が話しているのか読者が迷わないようにすること。


ただし、誰の発言なのか明確な場合まで、すべての台詞に話者を説明する必要はない。小説として自然に読める範囲で使い分けること。」



次回は、


脚本的要素=映像の代わり。


テンプレナレーション=ナレーターの代わり。


会話=登場人物自身の言葉。


この三つの役割をきちんと分けることで、『水戸黄門』らしいドラマの雰囲気を残しながら、小説としても場面が分かりやすい文章にしてほしい。



【シリーズ作者からのダメ出し⑤ 舞台がナーロッパになっていない】


五つ目に気になったのが、世界観である。


設定では最初から、


「JINの世界。いわゆる『ナーロッパ』な感じの異世界である」


としている。


さらにチャッピーへの指示でも、


「JINの世界観に合うように」


と指定している。


ところが、今回チャッピーが作った小説を読んでみると、舞台から西洋風異世界らしさがほとんど感じられなかった。


街道、小さな町、代官、悪徳商人、証文……。


『水戸黄門』らしい要素は入っているのだが、全体的な印象としては、そのまま日本の時代劇の世界で物語が進んでいるように見える。


これでは、


「ナーロッパ世界で水戸黄門をやる」


のではなく、


「水戸黄門の世界に異世界理美のキャラクターを入れた」


ように見えてしまう。


今回やりたかったのは、そちらではない。



私がイメージしているJINの世界は、西洋風ファンタジーのナーロッパ。


特に都市部については、いわゆる中世ヨーロッパ風RPG世界というより、ベルサイユの時代のパリを思わせるような、少し華やかで都市文化のある西洋風異世界をイメージしている。


もちろん、史実のフランスを再現した世界という意味ではない。


あくまでJINの異世界である。


たとえば「パン屋」と書くより、


石造りの建物が並ぶ街角の小さなベーカリー。


とした方が、読者が思い浮かべる景色は一気に西洋風になる。


石畳の街路。

石造りの建物。

ベーカリーや商店。

工房。

カフェ。

馬車。

貴族の館。

衛兵。


そうしたものを物語の中に自然に入れるだけでも、舞台がナーロッパであることは読者に伝わると思う。


「ここはナーロッパです」


と説明する必要はない。


読んでいれば、自然にそう見える世界にしてほしい。



領主や代官などについても、言葉そのものをすべて西洋風に変えなければならないという意味ではない。


「代官」という日本語訳を使うこと自体は問題ないと思う。


ただし、周囲の街並みや文化、服装、社会制度などまで日本の時代劇風になってしまえば、読者にはその人物も「悪代官」にしか見えなくなる。


あくまで西洋風異世界の領主や領主代理、役人、徴税官などが、『水戸黄門』における悪代官のポジションを担う、という形にしてほしい。



また、この作品には意図的に和風のものも存在する。


助さん。

格さん。

八兵衛。

風車の弥七。

柘植の飛猿。


これらの名前は、『水戸黄門』パロディーなので和風のままでよい。


弥七と飛猿が「忍び」であることも、そのままでよい。


つまり、


「水戸黄門一行には和風要素がある。しかし、その一行が旅している世界そのものはナーロッパ」


なのである。


ベルサイユの時代のパリを思わせる華やかな西洋風異世界の石畳を、


助さん。

格さん。

八兵衛。

弥七。

飛猿。


という名前の一行が歩いている。


そこは、そのままでいい(笑)


むしろ、その組み合わせがおもしろい。


ただし、周囲の異世界人たちは、それを不思議がったり、和風の名前についてツッコんだりする必要はない。


彼らにとっては、普通に「ソフィー様御一行」なのである。



そして、パロディーの見せ方についても重要である。


最初から、


「これは水戸黄門のナーロッパ版です」


と登場人物やナレーションに説明させたいわけではない。


最初は普通のナーロッパ小説として始まってもよい。


石畳の街を、引退した女商人ソフィーとその一行が旅している。


街角のベーカリーで困っている娘と出会う。


話を聞いてみると、地元の有力商人と権力者が何やら悪いことをしているらしい。


そこから物語が進んでいく。


そして、ソフィーが、


「ただの隠居した女商人ですよ」


と名乗る。


弥七が陰から情報を集める。


悪人たちが本性を現す。


そこで、


「助さん、格さん。少し懲らしめてやりなさい」


となる。


最後には、


「格さん、そろそろいいでしょう」


そして、


「このサインが目に入らぬか!」


となる。


読者が物語を読み進めながら、


「あれ?」


となり、やがて、


「あ、これ水戸黄門のナーロッパ版やん(笑)」


と自分で気づく。


そういうパロディーにしたいのである。


『水戸黄門』であることを説明するのではなく、『水戸黄門』のお約束をJINの世界に自然に溶け込ませることで、読者自身に気づいてもらいたい。



【改善策】


次回から、世界観の設定に以下を追加する。


「JINの世界は、西洋風ファンタジーのナーロッパ世界である。


特に都市部については、ベルサイユの時代のパリを思わせるような、華やかさと都市文化のある西洋風異世界をイメージする。


石畳の街路、石造りの建物、ベーカリー、商店、工房、カフェ、馬車、貴族の館、衛兵など、西洋風の景観や文化が自然に感じられる世界とする。


ただし、史実のフランスそのものではなく、あくまでJINの異世界である。


助さん、格さん、八兵衛、風車の弥七、柘植の飛猿など、『水戸黄門』パロディーとして設定された名前や、弥七・飛猿の『忍び』という要素については和風のままとする。


それ以外の舞台、文化、街並み、建築、服装、店、社会制度、一般の異世界人などについては、基本的に西洋風のナーロッパ世界として描くこと。」



さらに、チャッピーへの指示にも以下を追加する。


「『水戸黄門』のお約束を、日本の時代劇の舞台装置ごとそのまま持ち込むのではなく、その役割や構造をJINのナーロッパ世界に合う人物、職業、制度、場所、事件などへ置き換えること。


『水戸黄門』のパロディーであることを、登場人物やナレーションに直接説明させないこと。


物語の舞台そのものはJINの西洋風異世界として自然に描き、物語が進むにつれて、『水戸黄門』を連想させる人物配置、展開、決まり文句、お約束などを自然に登場させること。


読者が読み進めるうちに、


『あ、これ水戸黄門のナーロッパ版やん(笑)』


と自分で気づける構成を目指すこと。」



今回の改善で大切なのは、


「水戸黄門をナーロッパにする」


のであって、


「ナーロッパを水戸黄門の世界にする」


のではないということである。


和風なのは、水戸黄門一行と忍びなど、パロディーとして必要な部分。


その一行を取り囲んでいる世界そのものは、JINの西洋風異世界。


その二つが当たり前のように同じ世界に存在している。


そこに、この「IF異世界理美的水戸黄門」ならではのおもしろさが出るのだと思う。

次回は、今回の反省点をもとに、改善するための追加設定回となります。

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