表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
溺愛は最上級爆裂魔法のあとで〜ちびっ子従者は運命を巻き戻す〜  作者: 撫羽


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
83/100

83ー従者たち

 それにしても、お嬢と仲良く話しているのは誰だ? 何の話をしているのだろう? めっちゃ気になる。


「アイレ、あれだれ?」

「どなたですか?」

「おじょうと、はなち(話し)てるの」

「ああ、あれはうちの坊ちゃんです」


 そう言ってきたのは、水属性を操るヒュドール公爵家の従者だ。


「私はヒュドール公爵家の従者で、ネプラと申します。お見知りおきを」


 そう言いながら、俺みたいなちびっ子とメイドのアイレに軽く頭を下げている。当主も丁寧な人だったけど従者も似るらしい。

 冬空のような淡いブルーの瞳をしているから水属性魔法の使い手だろう。

 紺色の髪を後ろで一つに結んでいて、銀縁眼鏡をかけている。それを片手でクイッと上げながら話す。

 ヒュドール公爵も丁寧な人だったから、従者も似るのかな? 服もピシッとしていて、超キッチリしていそうだ。


「私は坊ちゃん付きメイドのネーベルと申します」


 そう言って隣にいた女性が軽く頭を下げた。

 薄青色の瞳をしていて、マロン色の髪を二つに分けて編んでいる。委員長なのか? と言いたくなるような真面目そうな雰囲気の人だ。

 それはいい。従者やメイドは俺にとってはどうでも良かったりする。

 それよりもその坊ちゃんが、さっきからずっとお嬢に話しかけているのだけどそれはどうなんだ?


「ネネ様とは幼馴染になります。赤ちゃんの頃にも、お会いしたことがございますよ」


 いやいや、赤ちゃんの時の記憶なんてないだろう。


「坊ちゃまはああ見えて社交的な方なのです。レディーの扱いは、ちゃんと心得ておられますよ」


 ほう、それもどうでもいい。あんまりお嬢に顔を近づけるんじゃないよ。ちびっ子と言えども男だからな。


ちか()ちゅぎ」

「なんですか?」

「ネプラ、近すぎると言っているのですよ」

「ああ、坊ちゃんとお嬢様の距離ですか?」

「ちょう。ちかちゅぎ。ちゃ()っきから、じゅっとはなち(話し)てる」

「アハハハ! ベルは本当にお嬢様が好きなんだな!」


 なんだよ、そう言ってるじゃん。笑いながら話しかけてきたのは、ヴェント家の従者のレーニスだ。

 この人は明るくて、きっと人見知りをしない人なんだな。もう馴染んでいたりする。

 いやいや、それも俺はいいんだ。ふふふとお嬢の声が聞こえてくる。楽しそうじゃないか。

 楽しいなら良いのだけど、でも気になる。胸がモヤッとしちゃうぞ。あれれ? これってあれか? 嫉妬ってやつか?


「ちっと」

「え? ベルちゃん、なんですか?」

「なんでもねー」

「クックック!」


 あ、またレーニスが笑ってる。


「ちびっ子なのに嫉妬するのかー、へえー」


 そこは黙っていてくれよ。また別の従者が話しかけてきた。


「ベルくんのことは、旦那様から聞いてますよ」

「え? ちょう?」

「ローストビーフが、初めて食べる美味さだったと」


 肉かよ! ティエーラ公爵家の従者のテールだと自己紹介してくれた。

 クリーム色に近い茶色の瞳をしているから、土属性魔法を使うのだろう。ブラウンの髪を精悍そうに短くしている。


「私も食べたかったです」

()べにおいれ。りょうりちょう(料理長)ちゅく()ってるから」

「それはありがとう」


 ティエーラ家はメイドさんまで肉好きなのか? 食べたかったと言っているのは、メイドのアリュだ。

 イエローグリーンの瞳だから風属性魔法か。こげ茶いろの髪を、前髪まできっちりと撫でつけてシニヨンにしている。どこかの女官さんと言っても遜色ない。

 そのアリュさんが、黒縁の細い眼鏡を上げながら、俺の周りをチラチラと見ている。なんだ? 俺ってそんなにプリティーか?


「ベルちゃんには、使い魔がいると聞きましたが今日はいないのですか?」


 あ、それね。きっと公爵様に聞いたのだね。


「きょうは、あくうかん(亜空間)にはいってる」

「え? あ、あくうかんって、あの亜空間ですか?」

「ちょう。おれの、あくうかん」


 あれれ? みんなどうして固まっているんだ? もしかしてびっくりしてる? あれ? 亜空間持ってない?

 亜空間収納とも言うけど、使い魔は入れるんだぞ。

 それ以外の生物を入れると、持ち主の魔力がごっそりと持っていかれて気を失うと言われている。俺はやったことがない。

 てか、メイドさんたちは俺のことをベル()()()と呼ぶのは止めてくれ。

 あれれ? 前の時もこんなだっけ? いや、俺はあんまり知り合いはいなかったぞ。 

 このお茶会に参加していなかったからか? それ以前にあんまり公の場には出なかった。

 お嬢がお茶会や夜会に参加する時、俺は大抵お邸で留守番だった。

 あの時、お嬢が最上級の爆裂魔法をぶっ放した時の建国祭のパーティーは、珍しくついて行った。

 それも親父が、嫌な予感がするからベルが行けと言ったからだ。


「ベルちゃんは、ちびっ子ですが竜族なのですよ」

「竜族って、俺は初めて見ました!」


 レーニスが、とうとう『俺』て言ってるぞ。この人は気安いというか、前世でいうと陽キャだな。


「ああ、だから強いと言ってたのか」

「ちょうちょう」


 ジュースばっか飲んでると、お腹がタプンタプンになってしまう。クッキーでも摘まもうかな。


「アイレ、たべていい?」

「はい。構いませんよ」


 やったね、お城のクッキーってさぞかし美味しいだろう。とっても楽しみに頬張った。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ