表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
溺愛は最上級爆裂魔法のあとで〜ちびっ子従者は運命を巻き戻す〜  作者: 撫羽


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
70/100

70ー寝落ち?

「だんなちゃま、どうちて?」

「どうしてか? それは天才ゆえだからとも言える」


 は? 余計に分からん。なんだよ、その天才って。

 前の時も天才とは言われてたけど、だけど性格に難ありだろう?


「じぇんじぇん、わかんねー」

「ベル、だから前の時もそうだっただろう」


 旦那様に説明してもらった。

 第2王子は、人が分からないと思っていることが分からない。それは幼いころからそうだった。

 第2王子が楽しいと思うことは、同年代の子供たちはそうじゃないらしい。

 だから、同年代は無理だと判断された訳だ。もっと年上の子じゃないとってことだ。

 でないと王子がすることや言動を、我慢できないらしい。


「あー、|みちゅごのたまちいひゃくまれ《三つ子の魂百まで》」

「ベル、何を言ってるか分からないぞ」

「ブレイズちゃまったら、おばか?」

「なんでだよ!」

()んでもなおらねー」

「アハハハ! ベル、難しいことを知ってるな!」


 笑いながら言うと、褒めてるように聞こえないぞ。

 前の時もそうだった。人の機微が全く分からない。あれは俺に言わせると、理解しようとしていないんだ。

 だって自分からわざわざ歩み寄らなくても、王子殿下と持ち上げる人たちがいたから。

 そのお陰で、お嬢がどれだけ苦労したと思っているんだ。

 第2王子は自分は偉いと、賢いと自覚しているんだ。

 しかも王族だ。他人を理解しようと努力する必要なんてないと、思ってるんじゃないか? いや、それ以前の問題か? 人がどう思うとか、人の気持ちを考えたりすることがない。

 そんな態度だったぞ。それは間違っていると教えなきゃ駄目だ。人を思い遣る気持ちをさ。

 まず教え諭すのは、親の役目なんじゃないか? それを教育係に丸投げしてしまった、王と王妃も悪い。なんだ、結局王族が悪いんじゃないか。


「ベル、おこらないで」

「おじょう、おこってない」


 怒ってないさ。ただあいつは駄目だ。お嬢に会わせたくない。お嬢があいつの犠牲になる必要なんてない。

 今回いろんなことが変わっているが、大まかな出来事は変わらないらしい。お茶会も前の時も同じようにあった。

 だけど、大きな違いもある。フラン爺が来ていること、ブレイズ様が最初から魔力操作ができていること、そして第1王子がやって来たこと。

 慎重に流れを読まないといけない。俺は改めてそう思った。

 何気に親方がいることも大きいぞ。俺は超大好きだぞ。色々作ってもらおうって思っている。


「ネネは我慢しなくて良いのだぞ!」

「ありがとう、おじいちゃま」


 ほう〜、可愛い。ニッコリするだけで、お嬢の周りに花が咲いたみたいになる。お嬢だけ輝いて見えちゃう。


「まあ、確かに可愛いわな」

「ガンちゃん、ちょうだろう?」


 ふふふ、ガンちゃんも分かっているじゃないか。

 それよりも、明日のお茶会はどうなるのかな? 前の時は、俺は付いて行かなかった。

 まさかその時に婚約者にと打診されるなんて、旦那様も考えもしなかった。

 それ以前に前の時の今頃だと、俺はまだそんなに打ち解けてなかった。だって親父に買われて、このお邸に来たばかりだったから。


「ベルがいることも大きな違いだぁ!」


 また部屋の中だというのに、大きな声を出しているフラン爺。

 いつもこんな感じの人が、まさか偉い人の前では緊張するなんて誰が思う?

 大きな身体を小さくして黙り込んでいるんだぞ。マジで使えねー。


「かりてきたねこ」

「ん? ベル、何だ?」

「うちべんけいか?」

「ベル! 私のことかぁッ!?」


 ふふふ、また大きな声を出してる。その豪快な感じを、どんな人の前でも出してほしいものだ。

 気の良いフラン爺だから、領民には慕われている。

 領地では自分が苦手な偉い人もいないから、自由にいきいきとしているらしい。

 それで調子に乗って、大奥様に叱られちゃうのだろう。

 そういえば、大奥様も来るって言ってなかったっけ?


「おやじ、おおおくちゃま」

「大奥様がどうした?」

「いちゅ、くるんだ?」

「領地は遠いから、まだまだだろう」

「ちょっか」


 あれれ? 俺が『大奥様』と言っただけなのに、フラン爺の目が泳いでいるぞ。どうした?


「ふ……ベル、触れるんじゃない」

「おやじ、どちて?」

「大奥様が来られたら、叱られると思っておられるんだ」

「あー、ちかたねー」


 フラン爺って、小心者だよな。今回それがよく分かったぞ。

 これも前とは違うことだ。ふむふむ。


「だって私は、ネネとブレイズに会いたいのだぁッ!」


 今ここで、大きな声を出しても仕方ない。それを大奥様に言うといいぞ。

 でもきっと叱られるだろうな。だって大奥様も、お嬢とブレイズ様は可愛い孫だから会いたいだろう。それを我慢して、領地でフラン爺を支えておられるのに。


「ふらんじい、だめだめ」

「ベル! またそんなことを言う!」

「アハハハ、お祖父様はお祖母様に弱いから」

「ブレイズまで、そう言うでない!」


 ふふふ、可愛いお爺ちゃんだ。その時、俺の膝の上に、ポテンと何かが落ちてきた。


「え、ガンちゃん」

「アハハハ! ガンちゃんはもう限界だな」


 肩に乗っていたガンちゃんが、寝てしまって落ちてきた。座っている俺の足の上に、ポテンと。

 どこが有能な使い魔だよ。睡魔に負けてるじゃないか。


「遅くならないうちにお開きにしよう。ネネ、くれぐれも明日は用心するのだよ」

「はい、おとうちゃま」


 さて、俺も部屋に戻ろう、ガンちゃんを抱っこしてさ。

 動かしても起きもせず、スピーとお腹に両手を置いて眠っている。腹を見せても平気なのか? どんだけ警戒心がないんだよ。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ