表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
溺愛は最上級爆裂魔法のあとで〜ちびっ子従者は運命を巻き戻す〜  作者: 撫羽


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
103/116

103ー突然の来客

「では、皆様。そろそろ昼食のご用意ができておりますので」

「あら、そうね」


 皆が食堂へ移動する。俺は使用人用の食堂だ。

 部屋を出たところで、フラン爺に話しかけられた。


「ベル、昼寝から起きたら親方の手伝いだ」

「おー」


 親方の手伝いは楽しいからいいよ。さて、今日のお昼ご飯は何かな~?

 最近やっと、皆と同じものが食べられるようになった。

 間食で食べるのは、相変わらず蒸しパンなんだけど。

 あれはきっと料理長が気に入ってるんだ。プレーンなものから、りんごにバナナにさつまいも、どんどんバリエーションが増えている。だけど、やっぱ蒸しパンだ。

 お昼を食べて、親父の部屋でお昼寝していると邸が騒がしくなって目が覚めた。


「んん……あれ? なんら?」

「ベル、なんか騒がしいな」

「ちょうらな」


 いつも俺が起きるのを待っている親父が、部屋にいなかった。きっと対応に出ているのだろう。

 ヨイショとベッドから降りると、部屋の外へ出る。どうやら玄関の方が騒がしい。

 急なお客でもあったのかな? ちょっと見てみようと、トコトコと玄関へ向かう。


「なあ、ベル。おやつは食べへんのか?」

「ちょっとまって。みてからね」


 ガンちゃんを肩に乗せて、玄関が見える場所までやって来た。誰が来たのか、離れた場所でも分かった。


「なんれら?」


 そこにいたのは、またまた第1王子だった。しかも今日は、護衛の数が多い。そして令嬢の姿もある。

 一体何なんだ? と思いながらトコトコと歩いて行く。


「やあ、ベル。遊びに来ちゃった」


 こらこら、来ちゃったじゃない。ほら、後ろにいる護衛のティムがとっても申し訳なさそうにしているぞ。


「シュテファン殿下、とにかく中へ」

「いや、夫人。今日は親方に会いに来たんだ」


 親方なのか? じゃあ裏の作業場だ。


「父に聞いたんだ。魔導具を改良しているらしいですね」


 ああ、それが目当てか。改良前の物をシュテファン殿下も持っているから。


「クフフフ」


 あ、今俺を見て笑ったぞ。なんだ? 感じ悪いな。


「ベル、毎朝聞いているよ」

「え……」


 そうだった。俺のお嬢へのモーニングコールを、あの魔導具を持っている王子も聞けるよな? て思ってたんだ。


「あら、なにかしら?」


 状況が分からないカリーナ様だ。他の皆は、あぁー……みたいにちょっと引いている。何故に? 俺の純粋なラブだっての。


「ベル、せやからやめときって言うたやん」

「だってガンちゃん、おれの、らぶ」

「まあ、またベルのラブなの? ふふふ」


 この手の話を逃さないのがブレイズ様だ。王子の対応に出てきていたのだろうけど。


「お祖母様、ベルが毎朝ネネにつまらない通話をしているのです。もう馬鹿らしくて」

「ちっ」

「こら、ベル! だから舌打ちするんじゃない!」


 だって、馬鹿らしいとか言うのだもの。純愛を馬鹿らしいとか言うんじゃない。


「では殿下、裏へ行きましょうか?」

「ああ、ブレイズ。そうそう、今日は彼女も一緒なんだ。よろしくね」


 そうして紹介してくれたのが、第1王子の婚約者のブリジット・クァンイン。侯爵家のご令嬢だ。


「初めまして。突然お邪魔して申し訳ありません。突然お伺いするのは失礼だと、お止めしたのですが」

「なんだ、リジーも見てみたいと言っていたじゃないか」

「そうですが、急にお伺いするなんて思いませんでしたわ」

「だって、気になるだろう? それに、とっても楽しいんだよ」


 あらあら、仲が良いことで。リジーだって、なに? 自分たちはもう愛称で呼び合う仲なのよってか?

 俺にはお嬢がいるからいいもん。お嬢はまだ寝ているのかな? 姿が見えないけど。


「お気になさらなくても大丈夫ですよ。裏へ参りましょう」


 ブレイズ様が、王子御一行を裏へ案内する。

 しっかりしてるね。第1王子の側近にと、声がかかるのも分かる。前の時のことだけど。

 王子たちが移動すると、メイドさんたちも動き出した。親父が指示を出している。

 きっと裏にお茶をとか、色々言ってるんだ。おやつもあれば良いのになぁ。


「ベル、お前は調理場だ。料理長が用意してくれている」

「え、またむちぱん(蒸しパン)?」

「アハハハ、そうだな」

「またかいな、あればっかやな」

「アレンジしていると、言っていたぞ」


 確かに中に入れるものを変えてくれているけど、でも蒸しパンには変わりない。


「ちかたねー」

「なんだ?」

「オレンジのケーキちゅくる」

「作るなら殿下方の分も頼む」

「おー」


 仕方ないね、俺がオレンジをたっぷり使ったパウンドケーキを用意してあげよう。


「ガンちゃん、いこう」

「おー」


 調理場へ行こうとした時に、天使が舞い降りた。


「あら、ベル。おきゃくちゃまだったの?」

「おじょう、てんち(天使)


 マジで! 背中に真っ白な翼が見えちゃった。これって隠しておかないと、神様に連れていかれちゃうぞ。


「はいはい、もうええって。はよ、調理場に行こうや」

「ええー」


 だってせっかくお嬢が起きてきたのにぃ。


「ベル、さっさと行くんだ」

「おやじー、()っておじょうがぁ」


 だってぇ、天使がそこにいるのだもの。


「ベル、どこにいくの?」

「ちょうりば。オレンジケーキちゅくる」

「あたちも、いっちょにいってもいい?」

「おー」


 お嬢が一緒なら張り切っちゃうぞ。いつもよりオレンジを多くのせよう。


お読みいただき有難うございます!

応援して下さる方、続けて読んで下さる方は是非とも下部↓の☆マークで評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ