第19回配信「南部漁村地帯」
「ラジオの前の皆様、こんにちは
さちです。」
「・・・・・・ノワよ。」
「さて、本日も張り切ってウィッカラジオ放送していきたいと思います。」
「最後まで聞いてくれると・・・・・・嬉しい。」
「なお、今回はファーカスト地方の名もなき漁村からお送りしてます。」
「前回の末にも言った通り、小規模な漁村の、点在している地域にいるわ。」
「正直ラジオの需要があるかも分かりませんが、とりあえず放送はして行こうと思います。」
「そもそも、この辺りの村で確認した限り、受信用の魔道器が、ない。」
「えぇ、とりあえず他の地域の方は聞いてくれていると信じてますから
地元民には届かなくても頑張りましょう。」
「受信できてる人は、最後まで付き合ってくれると、嬉しい・・・・・・。」
「何だか出足からぐだってしまいましたが
ウィッカラジオ、本日もスタートですっ。」
「あらためましてこんにちは、今回も現地紹介から行きますよ。」
「紹介するような事、ある?」
「とりあえず前回放送後、白石都市の美術館は見て来ました。」
「あぁ・・・・・・そこからね。」
「正直なところ美術品の良し悪しは分からないですけど
絵画も彫刻も素人目にも凄い作品ばっかりで楽しめました。」
「染料、顔料の類と言えば、植物由来の物がイメージとして強いから
鉱物由来の物でも、あれだけの色が出せるのは、意外だった。」
「石って感じの白や灰色なら分かりますけど、赤とか青とかそんな色までありましたからね。」
「彫刻の方も、1つの石塊から削りだされたとは思えないほどの、大きな作品まであって、驚いたわ。」
「あれ、塊のまま運ぼうとすると相当の重量ですよね。」
「相当どころか、何十人と集まっても、持ち上がらなさそうに、見えた。」
「どうやってそんな物を彫刻にしたんでしょうね、不思議ですね。」
「そうね・・・・・・まだまだ知らないことが、沢山ある。」
「そんな感じで美術館まで寄って観光を満喫してから、白石都市を後にしました。」
「そこからは、今いる、ファーカスト地方に入って、漁村から漁村へと、渡り歩いている。」
「どこも名前もないような小さな集落ですから、観光どころか冒険に必要な荷物の調達にも苦労してます。」
「ファーカスト北の漁村とか、中の漁村とか、通称しかないからね。」
「必要ないとは言え、よそ者には非常に分かりにくいですね。」
「訪れる人間も少ないようだし、自分たちが自給自足するぐらいで精一杯だから、店とかも少ない・・・・・・。」
「親切な方から食料ぐらいなら分けてもらえますが、それはそれで気が引けますしね。」
「ついでに、私たちみたいに、この世界の平均的な人間と違うのは、どうしても目立ってしまう。」
「あからさまに避けてる人たちもいましたからね、それが悪いとは言えませんがちょっと悲しいです。」
「・・・・・・得体の知れないよそ者は、警戒して当然。」
「白石都市周辺ほどではなくとも、攻撃的な魔物は結構いますしね。」
「辺境で生きるには、甘い事は、言ってられない。」
「どっちかと言えば友好的な人の方が多い大都市での生活が大半でしたからね
文化の違いをひしひしと感じますよ。」
「何にせよ、私たちは私たちの目的を、果たすだけ。」
「えぇ、念のためこの辺りにも宣伝はして、次の地域へ向かいましょう。」
「以上、現地紹介でした・・・・・・。」
「さて、今日は現地紹介がやること少なかったので時間がありますよ。」
「そうね・・・・・・どうしようかしら。」
「この前のコーナーを定着させるためにもう1回挑戦とかです?」
「残念だけど・・・・・・リスナー投稿も、現地の人の協力も、今日はない。」
「でしたら別の事するしかないんですね。」
「えぇ、相変わらず、ネタ切れだけど・・・・・・。」
「そんな時のためにこの前の街で準備しておきました。」
「それは・・・・・・なに、雑誌?」
「はい。冒険者向けの情報誌です。」
「で、どうするの?」
「これの付録に冒険者適職診断が付いてましたので、やってみようかと。」
「・・・・・・私は魔女よ。」
「意外と他にも適正があるかもしれないじゃないですか。」
「まぁ、やるだけなら、いいけど。」
「では早速ページを開いて
あ、これですね。質問に答えていけばいいようです。」
「ふむふむ・・・・・・戦闘でどのような立ち回りを好むか、ね。」
「えーっと、私が自覚してる性格ですか。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・終わった。」
「私も終わりました。」
「で、どうしたらいいの?」
「結果の番号のページに飛べばいいようですね。」
「13ページね。」
「じゃあノワさんの結果から行きまして・・・・・・これですっ。」
「屍術師ね
・・・・・・たしかに、暗黒魔法のレパートリーの中に、死霊召喚の類ならあるけど。」
「やっぱり魔法職なんですね、生まれからして魔女なだけはありますね。」
「むしろ、この設問が、あからさますぎた気が、しなくもない。」
「まぁ、あくまで雑誌の付録ですしその辺りは・・・・・・。」
「大体の設問に、魔力とか、魔法を使ってどうこうとかあったから
選んでたら、たぶん十中八九魔法職に行き着く。」
「えぇ・・・・・・。」
「で、さちの結果は、どうだった?」
「あ、そうですね
このページを開いて、と・・・・・・。」
「・・・・・・どう?」
「これですっ、弓使い。」
「さち、実際に使ったことは?」
「勿論ありません。知り合いの冒険者の方に高レベルの射手の方がいたので
ついて行った事はありますけど。」
「その時は、どうだった?」
「あ、でもあの人射手として飛び道具全般が得意でしたけど
どちらかと言えば二挺拳銃使いの銃使いさんでしたね。」
「・・・・・・。」
「まぁ、どっちにしても器用さがないと出来なさそうですし
それぐらいなら遠くから鬼火でも投げてた方が安全な気がします。」
「せっかくだから、この機に、挑戦と言うのは?」
「その時に聞いた話ですと、武器本体だけじゃなくて矢とか弾とかが沢山いるから
出費が激しいし荷物袋も圧迫されるって言ってました。」
「たしかに、矢の尽きた弓使いは、使い物にならないだろうからね。」
「ですので、気軽に試すって言って一式買い揃えるのも厳しいかと。」
「そう・・・・・・意外な才能が、見れたりしたら、面白かったのに。」
「路銀にそこまで余裕がないですからね。」
「・・・・・・あれ?」
「どうしました?」
「路銀に余裕がないのに、どこから、その雑誌は、出てきたの?」
「ほ、ほら、弓より安いですし。」
「でも、有用性が、全然違う。」
「実のところを言いますと。この前の街道で大量に魔物からドロップ素材を手に入れたので
この先の街で換金したら帰って来る予定です。」
「なるほど・・・・・・ちゃんと、準備してたのね。」
「ちなみに現地で売ると安く買い叩かれそうだったので
袋に詰めれるだけ詰めて持って来てます。」
「まぁ、それなら、雑誌の1冊ぐらい、気にしない。」
「と言うわけで、意外な才能が見つかるかも、冒険者適職診断のコーナーでした。」
「さて、気がつけばあっという間にお時間です。」
「じゃあ、次回の予定。」
「このままこの地方を抜けて、大きな街があるところまで辿り着くしかないですよね?」
「大体、そんな感じね。」
「何と言うか話し合うまでもないですね、これ。」
「それでも、予定を放送で伝えておくことは、大事。」
「ちなみにこの先どこへ繋がってそうとかってあてはあるんですか?」
「水運都市から船が出てた、南部地域の港町のどこかに、行けるはず。」
「なるほど。海沿いに進めば当然港はあるでしょうからね。」
「問題は、そこまでの、明確な距離と、道の安全性が分からない。」
「かなり危険ですね。途中で食料切れとか起こすと命に関わりますよ。」
「まぁ、もういくつかは漁村もあるようだし、情報を集めながら、ルート変更も視野に入れればいい。」
「元々ノープランで進んでたとは言え、いざ情報が減ると怖いですね。」
「今までは最低でも、街道があったから、他の冒険者に会うなり街に着くなり
ある程度の保障はあったからね。」
「では、とりあえず落ち着ける場所に辿り着ければそこで放送としましょう。」
「分かった・・・・・・それじゃあ、今日はそろそろ、締め。」
「はい。こんな感じでちょっと先行きが不安でもありますが
今日のところはここまで聴いて下さってありがとうございました。」
「相変わらず、感想機能から、感想や、要望など、色々待ってる。」
「よろしければどんどん送ってくださいね
それでは本日の放送は、さちと。」
「・・・・・・ノワが、お送りしました。」
「次回の放送もお楽しみに。」
「・・・・・・またね。」




