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第17回配信「暖陽都市」


「ラジオの前の皆様、こんにちは

 さちです。」


「・・・・・・ノワよ。」


「全世界放送でお送りしておりますウィッカラジオ

 本日も最後までお付き合い下さい。」


「今回も、よろしく。」


「さて、本日は無事に南部地方に入りまして

 暖陽都市ワーマよりお送りしております。」


「南部に入ったけど、どう・・・・・・暖かい?」


「そうですね、この季節にしては随分過ごしやすい気温だと思います

 と言うか、ノワさん自分で確かめたらいいじゃないですか。」


「そのためだけに魔法を解除するのも、面倒。」


「えぇ、そこまでさぼっちゃダメですよ。」


「どうせ聞ける相手がいるなら、聞いた方が、早い。」


「効率的と言うかずぼらと言うか分かりませんが

 とにかく防寒具を大量に着込まないでいいぐらいには暖かいですね。」


「そう・・・・・・やっぱり南部に来て、正解。」


「そうですね。これからも冬の旅が続くならこれぐらいの方がいいですね。」


「行くべき場所は、まだまだあるから、大丈夫。」


「はい。ですがとりあえずは今日の分の放送をきっちりやりましょう。」


「・・・・・・そうね。」


「では本日も張り切って

 ウィッカラジオ、スタートですっ。」






「それでは最初のコーナーは

 いつも通り現地紹介からです。」


「それ以外に、まだコーナーがないとも言う。」


「早く何とかしないとですね、やっぱり。」


「その辺りのノウハウは、足りてないからね。」


「とりあえず今は置いておいて

 まず、私たちがいるのは暖陽都市ワーマです。」


「広い平原に、ぽつんとある街

 この辺りは遮蔽物がほとんどないから、よく日差しが当たる。」


「木も少なくて地平線が良く見えるぐらいの平原ですね。」


「広く土地が取れる、高低差も少ない、一年中暖かい

 ・・・・・・温暖な土地で育つ野菜を育てるには、いい環境。」


「なるほど。つまり農業系の都市って事ですね?」


「南部の多くの都市に野菜や穀物を提供している、いわば食料庫の役割。」


「そこまでの規模でしたか・・・・・・。」


「南部の他の都市は、暑すぎる、雨量が足りない

 そう言った事情から、この街が、一番適している。」


「なるほど。暑すぎても逆にダメですもんね。」


「ただ、他の都市が、まったく生産力が無いわけでもないから、注意。」


「はい。いくらこの街の周りの平原が広くても

 南部全土をまかなえるほどとは思っていません。」


「ただ・・・・・・大量に輸出するぐらい、余裕があるのは、事実。」


「その辺りの事情からか、食事処も街に多い感じがしますね。」


「実際多かったと思う。南部地方の料理だけじゃなく

 色々な種類の料理の店が、看板を出してた。」


「着いたのが今日の昼過ぎだったので、まだ夕飯1回しか食べれてませんが

 それだけ色々あるならもう少し寄ってから先に進みたいですね。」


「ちなみに、今日は、宿に併設されていた、食堂。」


「ひき肉と香草をこね合わせて焼いたものでした

 ハンバーグに近い感じですね。」


「鶏肉のスープ、サラダ、それにパン

 どれも美味しかった。」


「お肉自体も美味しかったですが、付け合せの野菜も味がしっかりしてて美味しかったです。」


「生産量も多いし、いい野菜が手に入るから・・・・・・だと思う。」


「さすが食料庫ですね。この街にいる間に少し食い溜めしたくなります。」


「さち、そんなに食べる方だったっけ?」


「いえ、残念ながら分量自体はそんなに入らないんです

 旅の途中だと美味しいものがあまり食べられませんから、街にいる間ぐらいとは思うんですけど。」


「素材が手に入れば自分たちで料理、なければ携帯食料の類になる。」


「えぇ、料理は私がそれなりに出来るつもりなので

 材料さえ手に入ればそこそこ美味しいものは食べられますが。」


「携帯食料は・・・・・・うん。」


「何と言うかパサパサしてて味気もないし、正直美味しくない部類です。」


「素材集めも、狩りとかは苦手だから・・・・・・。」


「食べられそうな魔物でも襲って来たら返り討ちにして

 お肉にでもしちゃいますけど。」


「食事のために、そこまで頻繁に襲われたくは、ない。」


「しかも、ノワさんが戦闘に参加すると

 容赦なく後の肉が使えなくなるぐらい吹き飛ばしますし。」


「当然・・・・・・敵に加減する必要が、ない。」


「少しぐらい加減しても問題ないぐらい強いと思いますよ。」


「食事の美味しさより、無駄な体力の消耗を避ける方が、優先。」


「えぇ、理にはかなっていますけど、やっぱり美味しいものも食べたいです。」


「そもそも、どの魔物が食べれるか、分からない。」


「それはたしかに

 私も一般的な料理が出来るだけで、見た事ない魔物をいきなり美味しく調理できるかと言われると微妙です。」


「結局。魔物以外の動物が狩れそうなら、それで何とかするしか。」


「問題は罠を張ったり、動物に気付かれない距離から撃ったりとか

 そう言った技術が二人ともありません。」


「遠距離魔法が精々ね。」


「やっぱりどうしても携帯食料になってしまいますね。」


「割り切るしか、ないね。」


「ちなみにセクソゥ連山を越える時には

 嫌ってほど野獣とか怪鳥とかその手の魔物に襲われたので、食料はたっぷり手に入りました。」


「山麓の街で買い込んだ食糧も、まだ残ってるぐらい・・・・・・。」


「保存が利くものですし、それはこの先に必要になるはずなので心配ありません。」


「この先も、体よく食料が手に入るかは、分からない。」


「そうです。なので賞味期限とか問題ないうちは置いておきましょう。」


「そうね。買ったものを、無駄にはしたくない。」


「あと、これはどうでもいい話ですけど

 セクソゥ連山ではお肉はそうやって沢山手に入りましたが

 生えてる野草とか果物とかはどれが食べれるか判別が付かないので困りましたね。」


「鑑定系のスキルは持ってないし、その手の魔法も、私の使える体系には含まれてない。」


「間違って毒草とか食べたら嫌ですし、そこも要改善ですね。」


「とは言え、見分けるのは、簡単じゃない。」


「似たような見た目のが多いですからねぇ、素人目には区別が付きません。」


「まぁ、今言っていても仕方がないし、考えておこう・・・・・・。」


「はい。ちょっと脱線しすぎましたね。」


「今は、ラジオに集中・・・・・・。」


「とりあえず、現地紹介とここまでの旅路はこんな感じでしたー。」






「さて、話が脱線したせいで随分と尺を使ってしまいました。」


「とりあえず・・・・・・次の予定から、決めた方が良さそう。」


「分かりました。と言ってもノワさん任せですが・・・・・・。」


「海沿いへ出て、白石都市を、目指したい。」


「ふむふむ、道についてはノワさんの方が詳しいので異論はないですが。」


「この世界の事を、知らないのは・・・・・・お互い様。」


「それでもノワさんの方が早くて正確な情報を拾って来ますからね

 私も情報収集をさぼってるつもりはないですが。」


「それは、分かってる。番組外では、さちに色々と・・・・・・助けられてる。」


「で、その白石都市ってどう言う所なんですか?」


「沿岸部にある街で、名前の通り、白い石材で作られた建物が特徴的。」


「じゃあ、次の配信はそこからにしましょう。」


「さちが問題ないなら、そうしよう。」


「はい。着き次第配信する予定ですので、皆様楽しみにしていて下さい。」


「感想機能からの、感想、要望、コーナー案など、色々と、待ってる。」


「新年に入った事ですし、『去年までから変えたい事』を重点的に募集したいと思います。」


「さちは、何かある?」


「とりあえず無知を変えたいです。」


「無知・・・・・・言うほど頭が悪いとは、思わない。」


「冒険に出た数ヶ月で身に染みました

 本とか読んで知識は得たつもりですが、実践するとなるとまったく役に立ちません。」


「まぁ、苦労する事は、多いね。」


「百聞は一見にしかずとも言いますし

 もっと色々な経験をして使える知識を手に入れていこうかと。」


「もう、対策まで考えてるなら、これ以上言う事は、ないね。」


「対策と言っても、結局地道に頑張るしかないのが悲しいですが。」


「旅を続けてれば、自然と身に付くだろうし・・・・・・それでいいのでは?」


「もっとさっと身に付く手段が欲しいところですけどね。」


「そこは・・・・・・積み重ねだから、地道に頑張るしか、ないよ。」


「後は、漫然と旅をしてても覚えられるかどうかですね。」


「そうやって、意識してるなら、問題ないと思う。」


「では、目指せ意識高い系冒険者と言うことで。」


「それだと、意味が違ってくる気が・・・・・・する。」


「そうでしたっけ?」


「私も、正確に分からないけど、たぶん違う・・・・・・。」


「まぁ、とにかく頑張ろうって事でー。」


「まとまったところで、今日はこの辺りで、締めようか?」


「分かりました。ここまで聴いて下さった皆様ありがとうございます。」


「次回は、白石都市から放送・・・・・・。」


「それではまた次回お会いいたしましょう

 お相手はさちと。」


「・・・・・・ノワでした。」


「次回もよろしくお願いします。」


「・・・・・・またね。」


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