王太子
短くてごめんなさい!
「あれは一種の幻覚だ。」
「おいおい…朝から何回も何回も一体どうしたんだよ…。もう昼だぞ…」
「カイルそうだよな。幻覚だ…」
「俺もう知らね…」
昨晩のあの景色が忘れられない…
一体なぜだ?いや…もう忘れよう…
「なぁなぁ!昨日の広場直ってるみたいだぞ!」
「信じられない。誰が…」
「私も信じられませんわ…」
「大精霊様か神獣様では?」
「かもしれないな。」
朝からあれだけ騒がれているのに、やった本人は名乗り出ていない。これはチャンスだわ。私の魔力量の多さはお父様が広めているからみんな知っているはず、いくわよルチア!!
「うふふ。皆様そんなにお騒ぎにならなくても…名乗り出なくてごめんなさい。私ですの。」
「本当か!?凄いなルチア嬢は。」
「あれだけ直すには相当の魔力量がいりましてよ。本当ですの?」
「いや、俺の父が男爵家の令嬢ルチア嬢は魔力量が多いらしいと聞いたと言っていたぞ。」
「あら本当でございましたの。それは素晴らしきことですね。」
この噂は一瞬にして学園内全てに広まった。
「おい、嘘だろ。俺が見たのはルチア嬢じゃない。フィーナ嬢だぞ…?」
「本当か?みんなルチア嬢だと言っているが…」
「いや、俺は昨日確かにフィーナ嬢を見たぞ?」
「そうなのか?」
「あぁ。」
俺が昨日見たのは確かにフィーナ嬢だ。
間違いない。幻覚だったかもしれないがフィーナ嬢だった。
見栄…か?
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さすが10歳。騙されやすいわね。
物言いもしっかりしているからもう少し難しいかとも思ったけど…好都合ね。問題は王太子、王太子さえ落とせば私はこの国の王妃。顔も良くて聡明な王太子なら前の私をでは想像もつかなかった生活が…
そのためにも今から私の虜にしておかないと…
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「なにあのこ…いつの間こっちの世界に!?嫌な予感がする。どうかお互い気づかないで…」
女神は叶わないと知りながらそう願っていた。
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