猫
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フィーナが気絶をし3日ほどがたったある日のことだ。
庭園をランチタイムに1人で散歩をしていた時、しっぽを見た。
走りよって見てみると、スラリをした体格を持つ白い猫だった。目は知性的な青色で、とてもかわいらしかった。
「もし、宜しければ触っても良いでしょうか?」
前の世界では動物嫌いの母親がいたため1回も触ることが出来なかった。毛がついても殴り、臭いをさせても殴る。母親の視界の中に動物が入ってきた瞬間暴力がはじまったりもした。
だから、触ってみたかった。
猫は答えるようにその場に座った。
フィーナは芝生にしゃがみ、
「さ、触りますね?」
と言いながら恐る恐る触れ始めた。
「たしか猫は耳の後ろをかけばいいのでしたっけ…?」
耳の後ろをかいてあげると喉をならしはじめた。
しばらく触れていたあと、ゆっくりと手を離した。
「あなたはとても可愛らしいですね。」
猫の理性的な瞳を見ているとなぜだか無性に話したくなった。
「私は、人が怖いのです。本当は学園にもきたくありませんでした。ですが、ユミライズ家の人間としてこなすべきことはしっかりとこなすべきだと思っています。どうしたら友達ができるでしょうか?皆さん私が嫌いではないのでしょうか?話しかけでも大丈夫でしょうか?怖いです。殴られないでしょうか?…」
長い間1人で猫に話しかけていたフィーナは
いつの間にか浮かべていた涙をそっと拭い、
「一方的に話してごめんなさい…。」
「あなたに話しかけていたらなんだか気が楽になりましたわ。聞いてくださってどうもありがとうございます。」
猫にありがたみを感じていたフィーナはしばらくして、
「まだ少し時間はありますが、もう行かなくては。また会いに来ますね。」
と言い、午後の授業へと向かった。
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「彼女、いやフィーナと言ったか。何も苦労などした事の無いはずなのに、何故あんなことを…?殴られる?意味が分からない…。」
ここは彼の気に入っている庭園の一角だった。滅多に人は来ない。知っているのはカイルぐらいであるため、話し声がした時はとても驚いていた。
「おい!ラル!次の魔術歴だぞー!」
「分かった。今行く。」
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「ルチア様…どうかお許しをっ!!」
「うるさいわねー。あなたが私の好きな濃さの紅茶を入れなかったからでしょ?いい加減鬱陶しいわ。消えてちょーだい。」
「どうかっ1度だけっ!!解雇されたらいき場がないのです…」
「いい加減にしないと燃やすわよ?」
「ヒイッ」
指に炎を浮かべながらそうルチアはいった。
彼女の頭は昨日見かけた王太子や宰相の息子。その他高位貴族の子息達で頭がいっぱいだった。
「私の美貌にかなうものはもういないわ。前は実の娘に負けそうだったけどもう、そんな失敗はしないわ。男が惚れるのは私だけでいいの。気持ち悪いあの子がいない世界。最高ね。」
「あなたまだそこにいたの?もういいわ。さようなら。」
うふふふふ
この世界で幸せになるのはこの私よ。
そう、心に思い去っていった。
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