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七十九話 目眩
わたしは服を着たままシャワーを浴びていた。
服が体に張り付く…ボディーラインが露になり、生地が重みを増していった。
只、ひたすらシャワーを浴びていた。
目に見えない、穢れを落としたかった。
せめて、今晩だけでも、穢れの無い体になりたかった。
私は…私は…私は…私は……
もう綺麗ではない…それは、仕方の無いこと…それは、いたいほど良くわかっていた。
それでも、それでも、少しでも、せめて、昨日の穢れだけでも、流れ落ちて欲しいと願った。
バスルームには湯気が立ち込める。
シャワーを浴びる前に換気扇のスイッチを入れ忘れた。
蒸し風呂のようになったバスルームの中で、わたしは目眩を覚え、その場で崩れるように倒れた。




