70/93
七十話 偽りの優しさ
だいぶお待たせしました
文章力のなさを痛感しつつ、やっと描けた感じです
ご感想などいただけると有りがたいです
続きも難産になりそうです…
私はただ泣いていた。
孤独…拒絶…独りよがり…
正確な涙の理由もわからずに…ただ、泣いていた。
「ご…ごめん…」
彼の声が聞こえた。
狼狽える彼…声が震えていた。
彼はアーサの事を大切にしたいと、考えていたのかもしれない…
ただ、その想いの奥底に彼女を大切にする事で自分が傷付くのを避けていたのかもしれなかった。
そして…そんな行為によって彼女は、孤独という、暴力をふるわれ涙を流し続けしかなかった。
彼の臆病な好意?は、彼女の求めている未来を黒く塗り潰していった。
アーサの涙を見た彼は、自分の本当の気持ちに、気が付く…
彼女への好意、それは間違いではなく…
それは、ただの好きではなく…
彼女を大切にしたいと思う気持ち、それは紛れもない事実だった。
ただ、その気持ちの奥に、独占欲にも似た、強い衝動と、彼女に嫌われる事への強い恐怖心があり、それが偽りの優しさを作り出していた。
「俺…臆病だから…今からじゃ、遅いかな…」
彼は震える手を彼女の背中にゆっくりとまわした。




