六話 セッティング
お待たせしました…しかも、短いし…恋愛ものって、難しいですよね…
どこまで現実的でどこまで非現実的に書けばよいやら…加減に苦慮しております。
筆者も含めて読んでくださるかたが、『やっぱりな』と『どうしてそうなるの?』と思って頂けるような作品にしたいなぁ…とか、考えて執筆しております。
お茶請けとかにしていただけると嬉しいです。
「失礼します」
私はガタガタと音をたてながら、テーブルの上に料理を並る。
居酒屋で培った問答無用のスピードセッティング、あっという間にテーブルの上に料理を並べ、素知らぬ顔で、彼の真横に座った。
向かいの席に座るのが普通…でも、強制的に同じテーブルに座るなら彼の隣の通路側に素早く座るのが、この場合の正解のような気がした。
まるで、詰み将棋の最後の一手のように、私はテーブルの上のフォークとナイフを手にとった。
「ちょっと…アーサさん?」
「なんですか?」
「何故貴方が料理を…」
と、彼が言いかけた時、「ご注文の品は以上で宜しいでしょうか?」
早苗がいつの間にか私の横に立っていた。
「あっ、はい」
つられて、彼が肯定の返事をする。
「では、ごゆっくり」
そう言って、テーブルの上にレシートを置き彼女は立ち去って行った。
「折角ですから…お食事ご一緒してもよろしくて?」
少し冷たい声色と柔らかい笑みを彼に向ける。
「はっ…は・い…」
困惑気味の彼は喉の奥からやっと出したような小声でこたえた。




