四十七話 わたしのいみ
もっと…傍にいたい…
それは、最近一人の時間が多くなった寂しさなのか…純粋に彼を異性として好きになったからなのか…正直、自分でも良くわからなかった…
性格が内気過ぎる彼は、頼り無く見えた…
ただ言えることは、彼が私の仕事を知っている事…
そして…ただ、一人の女性として私を見ている事だった…
世の中の一般常識からすれば、今の自分は正しい生き方をしているとはとても言えない。
淫らな行為をネット配信やDVDで公にさらす…性を売り物にする、低俗な存在…
今の仕事に行き着いた理由なんて…誰も知るはずもないし、誰も知りたがらない…
ただ色々な欲望が複雑に絡み合っている様を…好奇心のままに見て感じて、消費していく…
その先にある未來も、その後ろに隠れている過去も、誰も必要としていない…
私はきっと、目の前の欲望を疑似的に充たす存在…偶像みたいなものかも知れない…
そして…その対価として、お金と自分が今を生きているという感覚や充足感を手にいれている…
それさえあれば、私はそれでいいと思っていた…
もし、長続きしなくても、構わなかった。
とにかく今、此処に私が生きている実感が欲しかったから…
それを手にいれるためなら多少自分の世間的地位が低くなっても構わなかった。
というか…世間的地位とか、別にどうでもよかった。
何の取り柄も無い私が、他の人より、見た目が良く、好奇心が少し強く…
そして…心が渇いていた…ただ、それだけ…
私はただ、生きている実感が欲しかったから…
存在理由とか生きている価値とか、そんな大したものじゃない…
自分の価値なんて…そんなもの、あまり意味が無い。
価値が有るとか無いとか…詰まるところ第三者が勝手に決めている事だと思いし、そんな言葉に自分は縛られたくなかった…
普通に懸命に生きて…でも、足りなかった…
生きている…感じが…しなかった…
私は大事なモノを失って…それが何だかわからないまま…女の一部を悪意のある人達に売り渡し…
今の私の心と身体は結果的に充たされていた。
でも、それは自分の勝手な思い込みで…本当に私が欲しいものは、もっと別の事かもしれない…
自分でも抑えがきかなくなるくらい、色々な思いが沸き上がってきて…
自分一人では、止められそうになかった。




