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ちょっと世界を救ってくる〜神さまに保険で雇われた業界人はとんでもチートで無双する!現世と新天地を縦横無尽に飛び回る保険救世主の物語  作者: opocho


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出会い



しばらく走ると草原が途絶えて目の前に森が広がっているのが見えてきた。


「こっちも森か」

「どうする?」

「ここまで来たんだ。抜けよう」


空を飛ぶことも考えたがうっすらと元は道だったようは跡がある。

まだクルマで走れそうだったのでそのまま進むことにした。


「だんだんマップにモンスターの反応が出てきたな。マップ共有するから調べてくれ」

「了解だマスター。……まだ登録されてないやつもいるみたいだぜ」

「へえ。どんなのか気になるな」


道すがらモンスターを見学する。


なんか大きなクマやトラ、イノシシなんかがいた。

倒すのはかわいそうなのでデコピンで昏倒させておいた。


「あんまり強くなかったな」

「マスター基準じゃどんなモンスターもそうだろ」

「しかしここはどこなんだろうな。リュカは見覚えはないのか?」

「まだ知らぬ場所だな」

「同じ世界線だから日本の何処かではあるはずなんだがな。もしかしたらランダム転移を仕掛けられたかもな」

「早く元の世界とコンタクト取らなきゃな。次の歪みであいつら飛び込んで来そうだ」

「あり得るな」


その時、ギルが叫ぶ。

「手紙が届いたぞ!」

「へ?」

「その手があったか! アイテムボックスだ! 繋がってたんだ! 魔力循環も有効だ!」

「おお!」


手紙にはこう記してあった。

「次の歪みでアキラとトラ吉、みんなの騎竜とジビエが行く」


やっぱりな。来る気満々だよ。


急いで返事を書く。


『心配はいらない。こっちでも無双状態。そっちへの歪み攻撃が増えるはずだからそれを防ぐことに集中してくれ』


アイテムボックスに手紙を投函しておく。


するとすぐに小さな箱が届いた。

「ん? なんだこれ」


開けてみるとそこには携帯。

掛川くんのメモが貼ってあった。

『異世界間の通話が可能なはずです。かけてみてください』

「おいおいマジが。異世界携帯電話だってさ。アイテムボックスを開けた状態で電話するみたいだ」


さっそく電話をかけてみる。

「「「ウミさん!」」」


三人娘が泣きながら電話に出た。

ありがとうな、掛川くん。

君がいてよかったよ!


―――――――


「すぐに行きたい」という娘たちをひとまずなだめる。

来ても合流できるとは限らない。

事実、ここが日本と鏡合わせの世界ならとっくに文明と遭遇していておかしくない距離を移動しているのに全くその気配がないことも伝える。


「もしかしたらランダム転移かもしれない。そうしたらもう二度と会えなくなる」と伝えたら大人しくなった。


「大丈夫だよ。必ず帰るからそっちで待っててくれ」

「わかったよ。毎日電話してね」

「1時間、いや10分おきねー」

「いっそ繋ぎっぱなしに……」

「なるべくかけるよ。アキラいるか?」

「おう」

「3人が無茶しないようにしっかり頼んだぞ」

「大丈夫だ。親父さんとオヤジもいる」

「「任せておけ」」

「ウミさん!掛川です」

「おう、ありがとうな! 異世界電話ヤバいな!」

「すぐに異世界転移装置を作りますから! アイテムボックスがあるんだから必ず出来ます!」

「頼もしいな! 楽しみにしてるよ」


その後、ひと通りのメンバーと通話をしてようやく電話タイムが終了した。


「それにしてもこんなに広大なわけないよな」

「たぶん日本じゃないな」

「やはりランダムか」

「意図的に繋ぐだけでも驚いたがポイントをずらしたり転移先を変えたり、こりゃなかなか手強いぜ」


「ん?」

マップにギルが反応する。


「どうした?」

「緑の反応だ。赤に囲まれてるぜ」

「?」

「たぶん誰かがモンスターに襲われてるってこと」

「! 急ごう!」


マップを見ると確かに。

拡大すると緑が10に赤が100。


「相手によるけどまあ苦戦してそうだな」

「ギル、クルマは見せられないよな?」

「当たり前だ。そんなもんこの世界にはないぜ」

「移動手段は?」

「馬車だな」

「馬車なら作れるな」

「無理だ。馬がいない」

「げ」

「魔狼に引かせればよいぞ」

「冴えてるなリュカ。マスターそれで行こう」


クルマをオートバイロットにして私は拡張控えめな馬車をクリエイト。

リュカが選抜してくれた魔狼10匹と馬車を繋いでいく。


「マスター、オレは一旦控えるよ」

「なんでだ?」

「この世界でも妖精は激レアだ」

「そうなのか」

「相手によるが余計な騒ぎにしたくないだろ」

「そうだよな。でも案内人がいないのは不安だな」

「大丈夫だよ主」


リュカはそういうと突然人化した。


「ぬわっ!?」

「どうだ?」

「そんなことできたのか??」

「ずっと練習はしていたんだ。向こうでは人の姿の方が便利そうだったのでな。まだ完璧ではないがこっちならこれもアリだ」


そういってリュカは尻尾を振る。

よく見たら耳もついてるじゃん。


「いやダメだろ」

「そんなことないぜ。ここには獣人かいる」

「おお、そういうことか!!!」


異世界には獣人のほかにドワーフや魔人、エルフなどさまざまな種がいる。

三花くんが聞いたら何も考えずに飛び込みそうだな。


程なく現場に近づいた。

私はクルマを収納、馬車に乗り換える。


「うん、上出来だ! 頼んだぞ魔狼ちゃん!」

魔狼ちゃん選抜は咆哮をあげて突き進む。


すぐに現場に到着した。

襲われているのは旅の馬車か。

見た感じは商人のキャラバンだな。

護衛の者はすでに半数が倒れている。


モンスターはオーガの群れだ。


「大丈夫か? 助けはいるか?」

「頼む! 数が多くて手に負えん!」

「引き受けた」


私は木刀を取り出して構える。

言いたかったんだよなー。


「助太刀いたす!」


電光石火の動きで次々にオーガを打ち倒していく。

リュカも魔狼を率いて参戦。

ものの数秒でケリはついた。


「なんと」

「すごい」

「目にも留まらんぞ」


護衛の者は驚きを隠さない。

かなりセーブしたけどまだやりすぎか?

まあいいだろ。


「助太刀、心より御礼申し上げる」

護衛のリーダーと思しき者が膝をついてきた。


「いえいえ、通りすがりで間に合ってよかった」

「名をお聞かせ願えますか?」


あ。

設定考えてなかったな。


「な、名乗るほどのものではありませんよ」


そこにリュカから助け舟が入る。

「こちらは武芸者で世界を旅しているお方で名をウミ様と申されます。私はその従者のリュカです」


「そうでしたか。ともかくも命の恩人です。どうか次の町までご一緒願えますか? 私の配下も手負いになった今、ウミ様に同行いただけると心強い」


「わかりました。こちらも行く先を決めておらませんのでお引き受けしましょう」


よし。

まずはスムーズに異世界人と知り合いになれた。

ここから敵の首謀者を見つけてやる。



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