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俺と後輩の珍道中  作者: 伊織
20/28

File 20 ブルーインパルス2 常盤礼治の決意

最初の問題です『初めて世界を3周回った男の名は?』

A、海賊ドレイク B,海賊ダンビア C,マゼラン


とアナウンスが聞こえてくる。

最初はどうやら歴史の問題のようだ。

ってか、これハズレだったら、俺にかかる負荷が半端なくて、最悪失格になるって事か

頼んだよ。お嬢様

と思った瞬間、イヤホンから姫柊の声が聞こえてきた。


「答えはBよ。海賊ダンビア」


Bって事は、真ん中を通れば良いのか。

真ん中を駆け抜ける

入ってきた扉の後ろに『正解』の文字が書かれており、目の前には小さな湖があった。

目の前に狭い橋があり、そこを渡る

正解のルートでこれなら、ハズレだともっと悲惨な事になるって事だよな

そんなことを考えていると、隣からドッボンという音が聞こえてきており、すでに2名が脱落した

そこを切り抜けて次のステージへと飛び移る

ってか、不正解は一体どんなルートだったんだ。

想像するだけ無駄だと思っても気にはなる


問題を解きながら、奥へと進むにつれ段々とハードルも自然と上っていく。

今のところ正解が続いており、今のところは非常に順調と言えよう

しかし、逆に問題を間違えて、湖に落ちるものやクッションの上に落ちるものが少しずつ増えていく。

また中には逆に間違ったルートを強引に飛び越えて、クリアしようとしているものもいる。


「まだまだ此処からだ。本当に気持ちいいのは」

「諦めるか。まだ俺はやれる!!絶対に彼女を作るんだ。童貞を卒業するために」


と這い上がってくる者も少なからずいる模様

少なからずタフな奴が多いというのは痛いほど分かった。

ってかまともな神経してたら、ハズレルートで此処まで来れないか。

しかし、間違ったルートはなかったといえ、きつくないかと言われると答えに詰まる

現に最初の橋も正直、子供が一人通れるか通れないかのか細い道だった。

正解の道を通っても、楽な道のりは無いとでも言いたげな印象だ。

逆に間違ったルートを通っても、か細い這い上がるチャンスを与えている限りそういった印象がある。


「さぁ、現在残っているのは4名。トップは日野金次郎次にそれに食らいついているのが、常盤礼治くんですオォと、此処でまた一人脱落。残りは3名となりました。」


アナウンスが此処まで聞こえてくる限り、もう残り人数すらまともにいないようだ。

といっても、あんまりのんびりは出来ない。

俺は現在は2位。1位以外は予選であるこれを突破することすら出来ないのだからだ。

って言ってもさすがは黒皇学院のお嬢様知識自体はかなり豊富みたいで、

此処まで歴史から栄養学、音楽、スポーツ、文学、数学など時間がかかっても必ず正解にたどり着いてる。

一方、金次郎はある程度時間がたったら、諦めて先に進むというスタンスを取っている。

それで先に進めるのなら、コイツは賢いのか、それとも運がいいと呼ぶべきなのか

そんなことを思いながら、アスレチックをこなしていく

少しずつだが、確実に金次郎との距離が縮まる。

そしておそらく最後の設問を前に金次郎と出会った。


「おう、中々頑張るでは無いか。礼治」

「ってか此処まで来て負けるつもりは一切ねぇよ。」


少なからず、俺は負けず嫌いみたいだ。

そうじゃなきゃ此処まで本気でやる事はないだろう。

問題が流れる。


「人生で最も必要なものは金である」

A、YES B、NO 


そんなこと知るか!!と思わず突っ込みたくなる

哲学的な問題みたいだが、俺にはさっぱりわからん。

そもそも正解があるものかすら判断が出来ない

ってか、こんなの人それぞれとしか言いようがないだろ。


「中々ハードな質問をぶつけてくるよな」

「まぁ、こんなの人それぞれだわな」

「でも、案外このアスレチック俺は結構楽しかったよ。」

「そうか?」


コイツがこんなこと言うとは思わなかった。

俺の知る金次郎って男は期待に応えようとして無理をする印象が強かったからだ。


「自分で決めるって事が、こんな辛くて楽しい事ってのを学べて良かったと思えるよ。」

「今までそうじゃなかったのか?」

「俺の家は財閥だから、自分で決めるって事自体が少ないんだ。」


成る程ね

おそらく、コイツがこのブルーインパルスに参加した理由にも関わってくるのだろう

自分の道を他人に決めてもらう方が楽なのは否定しない

あらかじめルートが見えているのだから、でも同じ道を辿っても同じ結末につく保証なんてどこにもない

それは多分同じ道を辿っているように見えて、実は同じ道じゃないのかも知れないのだから...

だから、彼はそれを拒否するように自らの意思で進んだのだ。

それは怖いこともあるだろう。でも、道は決して一つじゃないのだから

金次郎を見ていて俺はある決意を決める

そして俺は、イヤホンで姫柊に伝えた


「悪いけど、この問題だけは一人で解いていいかい?」

「...構いませんわ。それくらいは、様子に勝てばよかろうなのですから。」


成る程、だいたい彼女のことも分かってきた


「悪いけど先を急がせてもらうぜ。」

「負けるか」


とでも言いたげな表情で、互いに別のルートへと入っていった。

目の前はまさに60度位の急な傾斜だった。

これを登らないといけないのか

正直きつい以外の何物でもないが、負ける訳にはいかない

俺もここで見つけるんだ。

自分が何者になりたいかを


俺は必死によじ登る。

多分俺の進みたい道は茨の道だ

彼女に見合う男になると言って、3年以上かけても告白する勇気すら持てなかった。

今でも見合っているとは思っていない。

でも、時間が経てば、チャンスが回ってくるなんてことは絶対に無いのだ

だったら、俺は自ら動きたいと思った。

だったら、手に入れるために俺はよじ登る。




地に這い蹲ろうと本当に欲しいものっていうのは、自ら泥に塗れない限り、手に入らないのだろうから

俺は最後までよじ登り、そしてトップでゴールテープを切った。


もしかしたら、見つかるかも知れない自分の道を見つける為に今できることをやろうと思った



















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