表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/82

無魔力者

シュンside



「はぁ…はぁ…はぁ…」



くそっ…。


体が砕けそうだ。




「言え!!」



「何を…ですか?」



「あの女たちは何者だ。そしてお前も」



風の圧力で締め上げ、拷問を続ける王妃。




「何者も何もありません。我々は金融の一社員です」



王妃は、ふっと鼻にかけた笑いを見せると




「締めあげろ!!」



「はっ‼︎」




声を張り上げる。




「ぐっ…」




これは、マジで死ぬかもな。





「あの娘たちは、どこの者だ」



「社員の娘だと…ご存知のはず」



「金融の頭取は、20代の男だとか…名は何と言う」



「20代の男?…そんな者はいません。頭取は、蔵持亜義クラモチアギという老人です」




やっぱり…


王妃は、悟っていたんだ。



カンナたちだけでも、帰らせておいてよかった。




「ならば、なぜ四神玉を見に来た」



「……」



「これが最後の問いだ。答えないのならこのまま殺す」



やべー。


もう、体が限界だ。


くそったれ…。




「偽玉だと…」



「なに?」



「白虎の玉が偽者だと、噂がまわっていたからです。それを確かめたかった」



「で?どうであった」



「やはり偽物だった」



「ふっ…。偽物と知られれば、なおのこと生かしておくわけにはいかない」




俺は、最期の力を振り絞って声を出した。




「…さ、最期に一つだけ…聞かせてください。本物の白虎玉は、どこにあるのですか?」



じっと、俺を見据えていた王妃は、


深い瞬きをすると、もう一度俺をギロっと見た。



「よい。冥土の土産に答えてやろう。本物は…べリカ王妃が盗んで行った。どこまでも傲慢な王妃…。もう言い残すことはなかろう。殺せ!!」




若様の母上様が…白虎玉を?


なら…本物の玉は、


組織の誰かが…持ってる…。




「マリ様!!」



突然、ドンドンと扉を叩き、


部屋の外で王妃を呼ぶ声が聞こえてくる。




「どうした」



「陛下が…3人娘が消えたと、探しておられます。皇后さまのこともお探しでございます」




「あいわかった。この者の始末はあとだ。そこへ縛りつけておけ」



「はっ…」




何分か寿命が伸びたってわけか。


殺すならすぐやれよ。


このままにされる方が辛い。



王妃が部屋を出て行ったあと、


再び、スーッと開いた扉。


死を悟りながら、


虚ろ瞳でその一点を見つめる。


射し込んできた光と一緒に現れた人物に、


俺は目を疑った。



「シュン…久しぶりだな…」



「……‼︎陛下…」



「魔力が使えないくせに、なぜ無茶をする」



陛下は、俺の体に巻きついていた縄をほどくと苦笑した。




「わたくしが無魔力者だと…覚えておられたのですね…」



「そんな人間がいるのかと、幼き頃は衝撃であったからな。今も…まだ使えないのか?」



「はい…。医師は不治の病だと…」




「そうか…。お前の顔が見れてよかった。早く帰れ」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ