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白虎の玉

日が暮れるのを待って、宮殿を抜け出す準備をしていたあたしたち。


でも…どうやって抜け出そう…。


3人で宮殿の庭へ出ると、門には2人の警備の人がいる。



彼らは、あたしたちに気づいていないのか、ベラベラ話ながら座り込んでいた。


正面から行けば、きっと何か尋ねられてしまうだろう。


どうしよう…。



「買い物に行ってきます…とか言ってみる?」



そう言ったあたしに、ヒナタは呆れた顔をして首を横に振った。



「こんな夜中に?バレバレでしょ。……?ん?あれ見て…あこそにいるのって…」



ヒナタが指さす空中に視線を移すと、



屋根の上にいた5人くらいの人が、こっちを見ている。



「あれって…流白村の…」



何か手でアクションをしてる流白村の人たちを見て、


ヒナタはコクリとうなずく。


なに?


どうしたの?


一瞬の隙を見て、あたしをモアを抱き抱えると、屋根まで武空したヒナタ。



「カンナ様‼︎ みんな、無事でよかった」



「迎えに来てくれたんですね…」



「はい‼︎」



「でもどうして? 期間は3週間だったはずじゃ…こんな風に抜け出しちゃって、バレたらやばくない?」




「もう、すでに悟られてる」



えっ?



あたしの質問に、そう答えてくれた声。



「シュン‼︎」



流白村の人たちの背後にいたシュンは、


「無事でよかった」とため息を吐いた。



「陛下とかに、あたしたちの素性がバレたってこと?」



「そう。だからすぐ3人を連れ戻せって若様から命令をうけた。それにしても、帰ってこいって意味、よくわかったな? 若様は、“こう書けば伝わる”って言ってたけど、ほんとすげーや」



シュンは、からかうような表情であたしの頭を撫でる。


ヒナタとモアもニタニタしながら、あたしを見ていた。



「な、なんとなくそう思ったのよ‼︎

とにかく、屋敷に帰ろう‼︎あぁ〜それにしてもあとちょっとで、白虎玉が見れたのに残念」



「白虎玉?玉が見れそうだったの?」



「うん…場所はわかったんだけど…」



あたしがそう言うと、シュンは、腕を組み、俯きながらじっと何かを考えていた。



「その場所、紙にかける?」



「えっ?」



シュン…。何する気?


まさか…



「俺が見てくる‼︎」



「ダメよ‼︎やめてシュン‼︎それじゃなくても、素性がバレてるかもしれないのに」



「お前たちは先に帰れ!せっかくのこの機会を逃したくない」



「カンナ…シュンの言う通りにしよう‼︎シュン…本当に大丈夫?」



「あぁ‼︎任しとけ‼︎」



あたしから、場所のメモを受け取ったシュンは、一人宮殿の中に忍びこんで行った。


シュン…。


ほんとに、大丈夫かな…。



シュンside



なんだ、


意外と簡単に入り込めたな。


カンナから聞いた場所へ向かったその部屋には、


ほんとに4つの玉が置いてあった。



これが…四神玉か…。



龍…亀…雀…



ゆっくり玉を確認し、



最後の白虎玉を手に取ると、


ゴクリと一度、唾を飲み込み、


中を覗き込んだ。




こ、これは…。







「そこで何をしておる」



その声に勢いよく振り返ると、



………‼︎



俺は、絶対絶滅の危機を感じた。




「何者だ」




マリ王妃…。






カンナside



無事、白虎の領域に入り、

屋敷に戻ってくると、

門の前に立っていた若様たち。



その姿が見えたと同時に、



「カンナ‼︎」



若様は、勢いよくあたしの目の前に武空してくると、ぎゅっと包み込むようにあたしの体を抱きしめた。



「長い一日であった。よく無事に戻ってきてくれた。もう二度とお前をこんな目にはあわせない」



若様…。



キトもモアの姿を見て

安堵のため息を吐いてる。


そんな中、



「シュンは…大丈夫かな…」



そう呟いたヒナタに、若様とキトは顔を見合わせた。



「シュンはどうした?姿が見えないが…」



「白虎玉を…見に行きました」



「何?」



「カンナが場所を探り当てて、そこを見てくると…」



シーンと静まり返ったあたしたちの円。




「そうか…わかった。」



その一言だけ答えた若様に、



「シュン…大丈夫だよね?」



あたしが尋ねてみたら、若様もキトも誰も何も答えてくれない。



シュン…。



お願い…どうか無事に戻ってきて。



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