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第54話 全国お弁当コンクール

もうすぐお弁当コンクールの本選がある。


本選が近づいてきたので、連日、本番で作るお弁当を練習している。


もう少し見た目を良くしたい。


味の調整もしている。


少しでもできることをやってから本番に臨みたい。


ただ不安もある。


当日は、いつもとは違う環境や調理場でお弁当を作らなければならない。


慣れない調理場や調理道具だと、勝手の違いに戸惑うかもしれないこと。


さらに、審査員に見られながら、他校の生徒たちと同じ会場でお弁当を作らなければならない。


もう1つは、白衣みたいなものを着て調理すること。


制服や、私服にエプロンというのとは違うので、動きが違うかもしれないことだ。


まあ、それは他の高校も条件は同じなので考えていても仕方がない。


後は、プレゼンテーションである。


料理の説明やテーマについて話す練習もしている。


ただ質問などがあるかもしれない。


それも不安といえば不安だ。


お弁当コンクールの前日の金曜日、放課後に舞留先生に呼び出された。


「明日はお弁当コンクールですね。朝、駅に集合です。2人とも準備は出来ていますか?」


「はい。ごはんの申請もしましたし、黒の調理用ズボンと調理用シューズも用意してあります」と僕が言う。


「万全です」と花奈も言う。


「では明日頑張って下さい」



翌日朝、駅に向かった。


舞留先生がすでに来ていたので挨拶をした。


花奈もすぐにやって来た。


電車で新宿に向かう。


目的のビルが見えてきた。


8時30分からの受付を済ます。


一旦荷物を置き、メイン会場へ。


すでに他の学校の生徒がいた。


みんな教師をまじえて3人で話し合っている。


僕らはやることは全てやったので、直前はどっしりと構えていることになっている。


出場校は、北海道、青森、富山、東京が2校、神奈川、京都、長崎である。


9時になった。


開会式と競技説明が行われる。


この裏で、各校が提出した、事前申請した米、雑穀、調味料などを大会スタッフが分量通りにセットした大会指定炊飯器が、開会式中に一斉に炊飯を開始しされているはずだ。


そう思いながら、資料に書いてある通りの競技説明を聞いた。


その後、更衣室で着替える。


白衣(長袖)、白色の調理帽、白色エプロン、ネームプレート。


これらが用意されていたので、持ってきた調理用ズボンと調理用シューズも履き、準備は万端。


調理台は横2列、縦4列だ。


抽選の結果、僕らは右側の前から2列目の調理台になっている。


他の高校も指定された調理台につく。


この大会は事前に申請すれば、材料を用意してくれる。


ただし、地域特産の食材などは、持ち込み可である。


何校かの生徒は小さいクーラーボックスを持って来ている。


地域特産の食材なのだろう。


花奈と目が合う。


後は90分以内にお弁当を作るだけ。


9時30分ちょうど、開始の合図が鳴った。


さあお弁当作り開始だ。

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