第49話 学校フォトコンテスト
掲示板にはこんな案内が貼られていた。
○○高校フォトコンテスト
主催:生徒会
あなたが見つけた「学校の一瞬」を写真に残してみませんか?
校内で撮影した、とっておきの一枚を募集します。
【応募方法】
・撮影はスマートフォンでお願いします。
・応募する写真が決まりましたら、下記の応募フォームよりアップロードしてください。
・応募時に「氏名」「クラス」「写真についての一言」を入力してください。
【投票・景品】
応募作品は後日、校内投票を行います。
上位作品にはささやかな景品を用意しています。
【注意事項】
・生徒や教職員など人物を撮影する場合は、必ず本人の許可を得てください。
・許可の確認ができない写真は応募対象外となります。
【応募期間】
○月×日~○月×日
たくさんのご応募をお待ちしています!
「久は応募するの?」と花奈が聞く。
「どうしようかな。そういう花奈は?」と僕が聞く。
「応募しようかな。でも何を撮ればいいんだろう」
「気になったことやものでいいんじゃないか。人だと肖像権で揉める人も出そうだし」
「そっかあ。気になるものねえ」
さっそく花奈は料理をパシャリと撮った。
「おい」
「だって気になるじゃん味が」
「そりゃ、味は気になるけどさあ」
そこへ、松君と恵美理さんがやってきた。
「フォトコンテスト見た?」と松君。
「今見たよ」と僕が答える。
「じゃあ撮っていい?」
「何を撮るの?」
「2人を」
「なんで」
「そりゃあ料理をしてる2人は絵になるからさ」
「ならないよ。僕は写真NGです」
「え~ダメなの?」
「だって恥ずかしいじゃん」
「もし撮られてもいいと思ったら言ってくれ。その時に撮りに来るから」と松君。
「せっかく2人のバカップルぷりを撮ろうと思ったのに」と恵美理さん。
「「バカップルじゃない」」と僕と花奈。
2人はどこかへ行ってしまった。
「久、写真撮っちゃだめなの?」
「うん。みんなに見られるのはちょっと」
「じゃあ私だけが見る分には良い?」
「まあそれなら」
花奈が僕の写真を撮る。
僕もお返しで花奈の写真を撮る。
気づけば何枚撮ったのか分からないほどだった。
時間を忘れるぐらいお互いを撮った。
「さすがにこれはアップロードできないね」と僕が言う。
「そうだね。じゃあアップロード出来るの撮ろうか」と花奈が言う。
お互いが作った料理を撮る。
それをアップロードして僕たちは応募を終えた。
後日投票が行われた。
1位に選ばれたのはクラス全員で教師を胴上げしている3年生の写真だった。
そして2位は体育館で必死にボールを追いかけて飛び込んでいる理沙さんの写真が選ばれた。
タイトルは「夢をつかみ取る少女」
バレーボールに飛び込む瞬間を切り取った一枚だった。
撮影者は戸尾君であった。




