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第48話 お弁当

「そういえばさ、お弁当箱ってどうなってるの?」と花奈が聞く。


「特に書いていないね」と僕が言う。


「なら好きなのでいいのかな」


「いいんじゃないかな」


2人で雑貨店に行き、お弁当箱選びをする。


「大きいのがいい」と花奈が言う。


「普通、女の子ならかわいいお弁当箱を選ぶんじゃないの?」と僕が言う。


「たくさん入る方がいいでしょ」


「それでどうするの?たくさんあるけど」


「う~んこれかな」


「僕もそれがいいと思っていた」


2人でお弁当箱を購入した。


部室に戻り、お弁当箱を見る。


「ここに2色丼を入れて、ここににんじんとミニトマトのラペときのこのガーリック炒めを入れる。やっぱりメインがすっぽり空くね」


「そうだね。そこそこ大きいね」


「しょうが焼きはどう?」


「2色丼に豚肉を使っているからなあ。2色丼を鶏肉に変更すればいいかもだけど、しょうが焼きだとタレが染みるよ」


「そっかあ。前私がお弁当で作った時も、ご飯にタレが侵食してたなあ」


「じゃあ、レキシントン高校のチキンフライドステーキは?」


「ダメダメあの量の牛肉予算オーバーだよ」


「あれってチキンステーキとかって名前だったよね。じゃあ本当のチキンステーキは?」


「それならいいかもだけど、良い案思いついた」


「どんなの?」


「シンプルに鶏肉を焼く。ただ、お弁当向きになるように工夫する」


そして再びスーパーへ行き、鶏むね肉を購入。


「もも肉じゃないんだ」


「理由は2つ。むね肉の方がさっぱりしてて丁度いいのと、予算の問題。700円以下だからね」


皮付きの鶏むね肉を切り、薄力粉をまぶす。


料理酒とレモン汁で下味を付け、焼いていく。


最後にレモンを添えて出来上がり。


「美味しそう。食べたい」


「まだだめ。冷めるまで待って」


冷めた後に2人で食べることに。


「さっぱりしてて美味しいね。くどくない。さわやかな味だね」と花奈が言う。


「そうだね。もも肉よりむね肉で正解かな」


こうしてお弁当は出来上がった。


栄養たっぷり、疲労回復にもつながる材料で作った、お弁当だ。


その後は松君たちや舞留先生にも食べてもらった。


概ね好評だ。


不評だった点は、戸尾君だけが、もっと脂っぽいものがよかったなあと言ったぐらいだ。



主食は豚肉と卵の2色丼。


副菜はにんじんとミニトマトのラペ、きのこのガーリック炒め。


メインはレモン風味の鶏むね肉。


彩り、栄養、価格。


その全てを考えた僕たちのお弁当が完成した。


完成写真を撮り、お弁当テーマも書き、使用食材一覧と原価計算書も仕上げてコンクール事務所に送った。


あとは結果を待つのみである。


このお弁当が審査を通るかはわからない。


でも花奈はこのお弁当をお母さんに食べさせたいと思ったのであった。

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