第39話 2学期
「久、ひさしぶり」と松君が言う。
「ひさっち、久しぶり」と戸尾君も言う。
「久しぶり」と僕も返す。
2人とは花火大会以来だ。
花奈の宿題も無事終わり、これから新しい学期が始まる。
一週間後、僕は舞留先生に会うために職員室へ訪れた。
「先生お話があるのですが」と僕が言う。
「ちょうどよかったです。私からもお話があります」と先生。
先にどうぞと言われたので、僕から話す。
「今度文化祭がありますよね。料理研究会も参加したいのですが」
「それはよい考えです。料理を作るのですか?」
「はい。出来ればそうしたいと思っています。ただ、調理実習室や家庭科室はお客様を呼ぶのに不向きで」
「ならば空いている教室を使えるように聞いてみましょう。料理は決まっているんですか?」
「そこで僕は、考えていた2つの料理について説明した」
「IH2台、炊飯器1~2台、ケトルといった感じですか?」
「はい。その予定です」
「わかりました。では私から先生方に色々頼んでおきましょう。実は今のところ料理を出すクラスが1クラスしか申請されてなくて困ってたんです」
僕たちのクラスでも一昨日文化祭の出し物を話し合った。
僕らのクラスは喫茶店に決まった。
しかし飲み物だけで料理は提供しないのだ。
ちなみに、料理を出す1クラスは2年生のクラスで、焼きそばを出すとのこと。
ホットプレートの要望があったそうだ。
だから料理を出す僕たちは、学校側からするとありがたい存在みたいだ。
次に先生からお話があった。
まずは料理教室の開催。1回目が好評だったので2回目の要望も来ているとのこと。
「この日か、こちらの日ではどうでしょうか?」と先生。
「どちらかは花奈と話し合います。料理候補は決まっているので」と僕が言う。
「それではどちらかの日でお願いします」
「後は何でしょうか?」と僕が聞く。
「これは先の話ですが……」
「料理コンクール!是非出たいです」
「本選は2月です。予選というより事前審査があります。レシピと画像を送る形になります。それで通れば本選に行けます。ちなみに場所は新宿です」
「その内容はなんでしょうか」
先生は資料を渡してくれた。
「じっくりと読んでおいて下さい。話は以上です」
こうして先生との話は終わった。
まず文化祭に参加できる。
料理教室もまた出来る。
そして料理コンクールだけど。
このことは花奈には内緒にしておこうと思った。
文化祭も料理教室もあるのだ。
その後に話せばいい。
先生にもそのことを言った。
料理コンクールはまだ先の話なんだから。
「久、舞留先生との話どうだった?」
「文化祭と料理教室やるよ。それで料理教室はこの日かこの日だって。どっちがいい?」
そうして花奈と話し合ったのである。




