第37話 お盆
夏休み、毎日のように花奈と会っていたが、お盆期間中は来られないとのこと。
仕方がないので1人で宿題と料理をすることにした。
宿題になかなか集中できなかった。
理由は花奈の顔が思い浮かぶからだ。
いけないいけない、集中集中。
ある程度やったら、気分転換に文化祭に向けての料理案を考えることに。
う~んう~んと考えること20分。
市販の餃子の皮をピザ生地にしてミニピザなんてどうだろう。
トッピングを5種類ぐらい決めて、2つを選んでもらうというのはどうだろう。
「花奈どう思……」
そうだ、花奈はいないんだった。
次はワッフルにトッピングをしていくのを考えた。
しかしワッフルメーカーがIHでは使えないので断念。
次はスパゲッティを考えた。
しかし想定しているのは普通の空き教室。
湯切りができないのでこれも断念。
制約が多く、難しいと思った。
結局、他のクラスと同じでカレーに落ち着くのか。
トッピングで差を……
だめだ。
やっぱりカレーでは料理研究会の意味がない。
お茶漬けを考える。
しかし時間が経つとベチャベチャになるのが気にかかる。
おにぎりで、変わり種の具を。
いや、焼きおにぎりでどうだろうか。
高さが少しある紙のお皿にかつお節をひき、焼きおにぎりを中央に置く。
そしてバターorチーズのトッピングでどうだ。
これなら映えも期待できる。
さっそく作ってみることに。
焼きおにぎりが香ばしく、大きめのかつお節との相性がいい。
そしてバター。
コクがでて美味しい。
次はチーズ。
焼きおにぎりに意外と合う。
これは新しい発見だ。
お客さんにトッピングを選んでもらおう。
以前作ったお団子と焼きおにぎりで文化祭の出し物としたい。
後はこの焼きおにぎりを花奈がどう思うかだけだ。
お盆明けに花奈が来た。
「なんか久しぶり、数日会っていないだけだけど」と花奈が笑う。
「久しぶりだね」と僕が言う。
「私がいないんでさみしかった?」
「宿題が捗ったし、文化祭に向けてのメニューも出来たんだ」
「なにそれ、私がいない間に」
「じゃあ早速試食してもらって感想聞きたいな。それとも一緒に作る?」
「作る作る。それでどんな料理?」
「それはね」
やっぱり花奈と一緒に作って食べる料理は、何倍も美味しく感じる。




