第36話 花火大会
花火大会の当日の夕方、僕は待ち合わせ場所に向かった。
天気も良く、雨の降る気配はない。
風もなく、絶好の花火大会日和だ。
待ち合わせ場所に着くとまだ、誰もいなかった。
しかしすぐに、松君と恵美理さんがやってきた。
3人で会話をすると、理沙さん、花奈、戸尾君もやってきて全員揃う。
屋台方面に歩いていくと、花奈が僕の前を歩き、浴衣をアピールしてくる。
「とても似合ってるよ」と僕が言う。
「えへへ、ありがとう」と花奈が笑顔で言う。
「先生、私たちには言わないの?」と恵美理さんが言う。
「恵美理さんも理沙さんも似合ってます」
「言うのが遅い。まあいいけど」と2人も笑った。
どれ買う?どれやる?とみんなで言い合っている。
いつの間にか花奈が焼きそばを食べている。
「久、戸尾、射的でもやるか?」と松君が言う。
「勝負だ」と戸尾君。
「がんばれー」とたこ焼きを食べながら花奈が応援してくれる。
結果は3人とも落とせず。
次に理沙さんがやり、お菓子と貯金箱を落とす。
5人で拍手を送る。
理沙さんが照れてる。
なんか新鮮だ。
花奈もイカ焼きを食べながら、理沙さんを称賛している。
その後はなにか食べようという話になった。
女性3人はお好み焼きを。
男3人は焼きそばをそれぞれ買って食べる。
こういうところで食べるのは美味しい。
食べた後は、またもや屋台を見て回る。
僕は急にスーパーボールすくいがやりたくなったので、花奈と一緒にやることに。
結果僕が1つだけすくえた。
なんか嬉しい。
花奈が「よかったね」と言ってくれる。
綿菓子を食べる花奈とみんなのところに合流しようとするが、松君と恵美理さんがいない。
「探そう」と僕が言うと、
「2人きりにしてあげて」と理沙さん。
僕と、花奈と、戸尾君は驚いた。
2人がいつの間にそういう関係になっていたとは。
4人で花火を見ることになった。
りんご飴を片手に花奈が言う。
「綺麗」
「そうだね」
戸尾君も理沙さんも花火をずっと見ている。
2人もどこかでみているんだろうなと思った。
「ごめんな。僕らのことは気にせず楽しんでくれ」とと松君から連絡が来た。
「わかった。おめでとう!」と僕は返した。
僕と花奈も2人のように付き合うのだろうか。
でも関係が崩れるのも怖い。
2人が羨ましいと僕は思った。
そう思った時に花火が終わった。
「じゃあ帰りますか」と僕が言う。
「そうだね。花火きれいだったなあ」と戸尾君。
「うん。綺麗だったね。また見たいな」と理沙さん。
「最後になにか食べ物買って帰ろう」と花奈。
4人で帰り道を歩く。
「あの2人お似合いだよな」と戸尾君。
「僕は意外だったかな」
「江利はこういうの鈍感だからね」と理沙さん。
「そう。久は鈍感」と花奈。
なんで僕が急に責められてるのかわからなかった。
でも2人にはいつまでも仲良くいて欲しいなと思った。




