第27話 料理教室へ向けて
2日間の休みが明け学校へ行くと、テストが返却された。
花奈や恵美理さん、理沙さんから感謝の言葉をもらった。
納得のいく結果だったのだろう。
部室に行き、外を見ると、大量の茄子が実っている。
さっそく収穫をした。
今日の昼食は茄子を使ったトマトソーススパゲッティにした。
トマトと茄子の相性は抜群だ。
すると、ドアの方に気配を感じたので振り向くと松君がいた。
「今日は夏休みの予定が決まったから言いにきたよ。〇月〇日に決まった。プールと一緒に遊園地もあるから1日楽しめそうだよ」
「松君ありがとう」と僕が言う。
「それはそうと、そのノートに何を書いているの?」
「今度、料理教室を開くから、その案を考えているんだ」
「料理教室をやるんだ」そう言うと松君はノートを覗き込む。
ノートには2人で出し合ったメニューの候補が書いてあるのだ。
「ところでこれって材料費は学校から出るの?」と松君。
僕はそのことを気にしていなかったので、みんなで舞留先生に聞きにいった。
「材料費は出ません。すみません。言い忘れてました。これは生徒側からの要望なので、学校から場所は提供するけど予算は出ないのです」
「そうなんですか」と僕が言う。
「じゃあ1人300円ぐらい徴収だね。そうすることで、参加するって言って当日来ない人を防げるし」と松君。
「そうですね。それでいいのでは」と舞留先生。
僕たちは部室に戻った。
「ありがとう松君。良いアイデアだよ」と僕が礼を言う。
「まあどっちにしろ早めに決めた方がいいと思うよ。僕も参加するかもね」そう言うと松君は帰って行った。
松君が帰った後、ノートを見ながら2人で候補の意見を出し合った。
結果、チャーハン、しょうが焼き、スパゲッティナポリタン、餃子の4つになった。
この中から1つ選んでもらい、1番多いのを作ることにした。
さっそくチラシを作る。
第1回 料理教室
〇月×日 △時 調理実習室
自分が作りたい料理に〇を付けてください。
1番多いのを今回の料理といたします。
①チャーハン
②しょうが焼き
③スパゲッティナポリタン
④餃子
尚、参加費として300円徴収いたします(材料費です)
男・女 のどちらかに〇を記入してください
アンケート用紙は〇月×日までに家庭科室前の箱に入れて下さい
これを舞留先生先生に見せた
先生の許可が出たので数か所の掲示板に貼った
「何になると思う?」と僕が聞く。
「女子生徒が多いとみて、ナポリタンかな」と花奈が言った。
僕もそう思った。
本当はデザートとかピザとかも入れたかったんだけど、オーブンのない家庭もあるだろうし、漬け込んだり、冷やし固めたりと時間がかかるのも却下した。
「次回やるとしたら、それ用の料理も覚えないとね」と僕が言う。
「それ用って?」
「肉じゃがとか、オムライスとか、お団子とか」
「今すぐ作って覚えよう」と花奈が言った。
「今からじゃ間に合わないよ」と僕が苦笑いをしながら言った。
そんな話をしていると、外でコトンという音がした。
2人で顔を見合わせる。
少し経って廊下にあるアンケート回収ボックスを見てみると、早くも1枚目のアンケート用紙が入っていた。
②のしょうが焼きに〇が付いており、女にも〇が付いていた。




