第19話 第三段階
翌日、母親に家に花奈が来ることを言った。
「花奈ちゃん家に来るんだ」と母親が言う。
「うん、今、花奈に料理を教えているんだ」と僕が言う。
「何を作るの?」
「揚げ物としか決めていない」
「火の元には気をつけなさいよ」
「もちろん。揚げ物は特に注意が必要だからね」
「わかってるならいいけど。ところでなんで私がいない時間に呼ぶの。私のいる時にしなさいよ」
「向こうの都合もあるから仕方がないよ」
そういうと母は僕に材料費と言ってお金をくれた。
あとデザートでも買ってあげなさいと少し多めに。
「お母さんありがとう。でもそのぐらいのデザート代じゃ、花奈には足りないと思うんだ」と僕は思った。
父は今日も会社で、母は午後からいつも出掛ける。
そのタイミングを見計らって、花奈には時間を指定した。
「一昨日ぶり~」と花奈がやってきた。
僕の部屋に行き、ベッドで寛ぐ。
そして「今日は何作るの?揚げ物って言ってたけど」と花奈が言う。
「トンカツにしようかなと思っているんだ。トンカツは揚げ物の基本だと思っているから」と僕が言う。
「やったあ。ご飯も炊くんでしょ」
「もちろん。後はキャベツの千切りも」
スーパーへお肉を買いに行く。
豚肉のロース肉コーナーへ行き、国産か海外産か、脂の量などを2人で選んだ。
お会計で僕が払おうとすると、「今日は私が出す」と花奈が言う。
「いいのいいの。花奈が来るって言ったらお肉代もらったから」と僕が言いお金を払う。
「ありがとう」と花奈が申し訳なさそうだ。
「デザート代ももらったけど……明日の材料費に回すね」
「わかった」
さっそく家に帰って料理の準備。
まずは揚げ物がいかに注意が必要かを説明した。
油に火が入ると一気に火が回るからだ。
だからここまで教えなかったと説明をした。
そして調理開始。
肉に切り込みを入れ塩コショウ。
薄力粉に卵を通してパン粉をつけて揚げる。
キャベツも千切りにして、肉が揚がると少し余熱で温めてから切っていく。
サクッサクッといい音が。
ソースとからしを添えていただきます。
「そう言えば昨日、帰りのバスで夏休みどこに行くか……ってもう食べ終わったのかい」
「うん。だって美味しいんだもん」
すでに肉とご飯が無くなっていた。
僕まだ1口目なんだけど。
「それで夏休みが?」と花奈が聞く。
「僕は山がいいと思うんだ」と言いながら花奈がじっと見てくるので「半分食べていいよ」と言った。
「やったあ。私はプールがいいけどなあ」
「山の方が楽しいよ」
「夏と言ったらプールでしょ」
う~ん。
なんとかして水着じゃない方にもっていけないだろうか。
「じゃあ川は。川辺でバーベキューとか」
「それいいねえ」
やった。
これからは川推しで行こう。
「明日は何作るの?」と花奈が聞く。
「天ぷら」
「学校にしいたけ取りにいこうよ」
「忘れてた。取りに行こう」
その後2人で学校に行き、理由を話し、しいたけ栽培キットから2回目のしいたけ採集をした。
家に戻ると、花奈がベッドで横になる。
「ねえ夏休みもいいけど、テスト明けに2人でどこか行かない?」と花奈が言った。




