第18話 宿泊研修3日目
今日も6時に館内放送が流れる。
今日も目覚めはいまひとつだった。
顔を洗って外に出てラジオ体操。
最終日なので気を引き締めるように言われる。
その後に朝食だ。
ご飯に、ハムエッグ。
ウインナーにサラダにヨーグルトだ。
その後は部屋に戻り、退所の準備。
布団の片付けや、部屋の掃除をする。
その後は外へ出て、サバイバルアトラクションというのをやる。
内容は、ロープを使って全員で障害物を越えたり、自然物だけを使ってタワーを作ったり、方位磁針だけで目的地を探したりだ。
みんな疲れていたけど、面白いのでちょっと盛り上がる。
方位磁針が3人とも微妙に違って、あっちだ、こっちだとなった。
僕は途中何度か花奈を探したけど、見つからなかった。
ちょっと残念な気持ちになる。
そして最後の昼食。
山菜ご飯に、しょうが焼きに味噌汁とフルーツだ。
しょうが焼きは僕たちが作った方が美味しいと思った。
花奈の感想も聞いてみたいと思った。
松君はいろんな人と喋っている。
戸尾君は「フルーツうめえ」と言っている。
花奈のことはもういいのだろうか。
気になる。
最後は外でクラスごとに記念撮影をしてバスに乗り込んだ。
松君が夏休みの話を持ち出す。
「やっぱり海がいいと思うんだ」
「そうだね」と相槌を打つが、花奈の水着を見たいのと、他の人に見られたくないという思いが葛藤をする。
「久はバーベキューをやりたいんだっけ」
「そうだね」
「じゃあ別の日にやればいい。確か3つ離れた駅のところでバーベキュー場があったはずだ」
「そんな場所あるんだ。僕のイメージは川辺だったんだけど」
「ああ。そういうとこは高いぞ」
「それじゃあ、諦めるよ」
「なになに何の話?」と戸尾君。
「恵美理たちと夏休みどこか行こうって話」と松君が言う。
「俺、プールがいいな」と戸尾君。
花奈と同じかと僕は思った。
「プールって誰か言ってたな。じゃあプールかなあ。海の方がいいとおもうんだけどなあ」と松君。
「でもどっちにしろ混んでそうだね」と僕が言う。
「それなあ」と戸尾君。
「じゃあ僕は山に乗り換えるよ」と僕が言う。
「山は恵美理が言ってたな」と松君。
花奈の水着を見たい気持ちより、みんなに見せたくない気持ちの方が勝った。
見たいより、見せたくないだ。
「まあみんなで決めようぜ。飯でも食いながら」と松君が僕を見る。
「うん?」と僕がなんでという顔をする。
「そりゃあ料理研究会だもん。美味しいの期待してるよ」と松君。
「ひさっちの料理なら間違いないな」と戸尾君。
料理部がたまり場になる。
舞留先生に見つからないといいけどと僕は思った。
そんな話をしていると、貸し切りバスは見慣れた景色へ。
もう学校の近くだ。
学校に着くと校庭で、解散式が行われた。
3日間、いろいろあったな。
そういえば今日はまだ花奈に会っていない。
明日明後日は学校が休みだ。
顔だけでも見ておきたかった。
そして重い荷物を持って家に着いた。
夜にスマホが鳴る。
見ると花奈からだ。
「お昼に食べたしょうが焼き、私たちの方が美味しかったね。それで明日はどうすればいい?それとも予定ある?」
「明日明後日はうちで第三段階だ。揚げ物作るよ」
「やったあ!」
僕は高揚する気持ちを抑えられなかった。




