第3話 夜だけ来る悪魔
水道の一件から半月。視立て屋は、様変わりしていた。
朝、〈錆びた竜亭〉の前に行列ができる。棒杭に「本日の視立て、二十人まで」の札を下げても、二十一人目が「頼む、うちの婆さんの背中の染みだけ」と拝んでくる。ドゥンカンは物置を改装して待合の長椅子を置き、看板料をちゃっかり麦酒三杯に値上げした。
客の九割は、レンズを当てて三十数える程度で終わる。日向ぼっこの火照り、桶担ぎのタコ、新しい前掛けのかぶれ、万年物の湿り足、ただのシラミ(これは薬草焚きで退治する)。「呪いじゃない」と言ってやると、皆、同じ顔をする。まず疑い、次に安堵し、最後に、堰を切ったように喋り出すのだ。この染み一つで、嫁ぎ先から返された。呪い持ちの家系と噂された。護符に婚礼の蓄えを溶かした――。
千年ぶん、溜まっていたのだと思う。「本当のことを言ってくれる誰か」への行列が、毎朝、下町に延びる。
「レイジ様、本日の締めの一人です――と、申し上げたいところなのですが」
夕刻、帳面(ミレイユは記録魔だった。客の名、症状、視立ての中身を几帳面に綴っている)を閉じかけた助手が、戸口を見て動きを止めた。
齢七十ほどの老婆が、息を切らして立っていた。下町の人間なら誰でも顔を知っている。〈暁の家〉のマルタ婆さん。戦災孤児を三十年拾い続けてきた、生き仏である。
その生き仏が、真っ青な顔で震えていた。
「夜になると、来るんです。肌の上を、ちいちゃな悪魔が這い回るんです……!」
◇
婆さんの話は、こうだった。
ひと月ほど前から、子供たちが夜通し掻きむしって眠れない。指の股や腹に、ミミズの這ったような痕が出る。最初は一人、二人だったのが、いまや二十六人のほぼ全員。夜が来るたび、寝間のあちこちから泣き声が上がる。
「教会に相談したら、司祭さまが検分に見えて。……『これは悪魔憑きの巣。院ごと聖火で浄めるほかない』と」
ミレイユが薬草を挽く手を止めた。
「……『院ごと』とは、建物のことでしょうか。それとも」
「司祭さまは、こう仰いました。『憑かれた者を選り分けるのは人の身には能わぬ。ゆえに、まとめて』と……」
子供が二十六人いる建物を、まとめて。
教会の理屈は、俺にも分かる。悪魔は目に見えない。見えない敵を選り分けられない以上、器ごと焼くのが千年の「安全策」だ。三日熱の樽屋を名簿に載せたのと同じ理屈。疑わしきは、焼く。
「マルタさん。焼くのは待たせろ。浄めの日はいつだ」
「七日後、と」
「上等だ。七日ありゃ、視立ては終わる」
◇
〈暁の家〉は、王都の東の外れ、城壁に寄りかかるように建つ古い石造りだった。元は戦時の物見詰所で、王家から払い下げられたのを、マルタ婆さんが三十年かけて住処に変えた。継ぎの当たったシーツが物干しにはためき、中庭の菜園には子供の背丈ほどの豆の棚。貧しいが、手入れされた貧しさだった。
ただし、子供たちの顔は、ひどかった。
目の下には揃って隈。腕や腹を包帯でぐるぐる巻きにした子が何人もいる。夜が怖いと泣く子。皆から離れて壁際に座る子――「悪魔に一番憑かれてる」と噂される、年長のカイだ。十一歳。症状が最初に出た子で、本人がそれを一番気にしている。
「……俺のせいなんだろ」カイは腕の包帯を掻きながら、目を合わせずに言った。「俺から始まったから。俺が悪魔を連れてきたから、みんな」
「ほう。お前、悪魔をどこで拾った」
「わかんねえよ! でも司祭さまが、最初に憑かれた奴が「門」だって……」
「じゃあ視てやる。門かどうか」
少年の手を取る。指の股に、細くうねった、ミミズ腫れのような線。
レンズを当てる。偏光環、一段。
――呪いの根は、ない。悪魔の気配など、あるはずもない。
あるのは、皮膚のごく浅いところを走る、トンネルだ。誰かが皮膚の下に、細い細い坑道を掘っている。廃坑で見た導水路の、百万分の一みたいなやつを。
そして、トンネルの先端。
小さな、三角形の影があった。
悪魔の翼のような形の――影が。
「っ……!?」
動いた。
いま、確かに動いた。
「せ、先生? 俺、やっぱり門なのか?」
「……いや」俺はレンズから目を離し、少年の目を見た。「カイ。お前は門じゃない。……お前は、狩場だ」
「か、狩場?」
「もっと嫌か。すまん。だが呪いでも悪魔でもない。――こいつは、生きてる」
カイはしばらく、包帯の上から自分の腕を見ていた。
「生きてるなら、俺が連れてきたのか」
「まだ分からない」
「先生、さっきからそればっかりだな」
「分からん時に分かった顔をする大人より、少しはましだろ」
少年は笑わなかった。
「俺、ひと月前まで城門の外で寝てた。羊市の空き小屋とか、荷車の下とか。ここへ来た夜から痒くなった。だから、みんなは間違ってない。俺が持ってきたんだ」
俺は答えず、寝間を見せてもらった。
カイの寝台は壁際の一番端。隣は七歳のミア、その隣に年少の三人。症状の始まった順は、確かにそこから櫛の歯みたいに広がっている。
だが、寝具の継ぎ当てを一枚ずつ検めると、カイの藁布団だけ新しかった。半月前、商人が寄進した古い羊毛袋を裂いて作ったものだという。袋の縫い目をレンズで視ると、人の肌で見た三角の影によく似た、小さな抜け殻がいくつも引っかかっていた。
「羊市から来たのは、お前だけじゃなさそうだな」
「じゃあ、この布団が」
「始まりかもしれない。だが布団は歩いて隣へ移らない。皆で寝床をくっつけて、寒い夜に同じ毛布へ潜ったから広がった。誰か一人を門にして終わる話じゃない」
「でも、俺が最初で」
「最初に熱を出した奴が、夏を連れてくるのか?」
カイは黙った。
原因と、罪は、同じじゃない。その区別を十一歳の子供へ渡す言葉を、俺はまだ上手く持っていなかった。
「今は手伝え。誰がいつから痒いか、お前が一番知ってる」
少年はようやく顔を上げた。
その夜から、カイは寝間の見取り図を描き始めた。
◇
その夜、視立て屋に戻った俺たちは、緊急の軍議を開いた。顔ぶれは、俺、ミレイユ、リタ、店じまい後の麦酒片手のドゥンカン、そして招かれて渋々来た老薬師ヨンナ。議題は「皮膚に棲む、目に見えないほど小さい生き物は存在するか」である。
「あるわけねえだろ」とドゥンカンは唸った。「生き物なら目に見えるはずだ。見えねえもんは瘴気か呪いって、千年決まって――」
「その千年が間違ってた前例を、この店は先月二つ売ったろ」
「ぐ……」
「ヨンナさん、あんたはどう思う。たとえば、シラミは」
「……ふん」老婆は歯のない口で笑った。「薬師の口伝にゃこうあるよ。『古、シラミも瘴気の凝りと信じられたり』。今じゃ子供でもシラミは虫だと知ってる。……あんたの言いたいことは分かった。シラミより小さい虫がいたとて、理屈は通る――だろ?」
「話が早くて助かる」
「ミレイユ、薬草書は?」
「ありました。『羊飼いの痒み』――羊の群れに寝床を借りた旅人が、夜ごと痒みに苦しむ、と。羊から人に『何かが渡る』とも読めます。古い薬師は硫黄の軟膏でこれを治したそうです。それと……レイジ様、これを」
ミレイユが差し出したのは、例の帳面だった。この三日、俺が〈暁の家〉に泊まり込んでつけた観察の記録を、彼女が表に組み直してある。
「子供たちが痒がるのは、決まって夜。昼はほとんど掻きません。そして症状の出た順を寝間の見取り図に重ねると――ほら。同じ寝台で眠る子から、隣の寝台へ、櫛の歯を引くように広がっています」
「悪魔が本当にいるなら、祈りの強い子を避けるはずだよな。聖句を全部諳んじてるちびのミアが、真っ先にやられてる。……こいつは信心を選ばない。寝床しか選ばない」
「夜にだけ動く。触れ合いでうつる。皮膚に坑道を掘る。……つまりこいつは」ドゥンカンが、ごくりと唾を呑んだ。
「――夜行性の、ものすごく小さい虫だ」
軍議の結論が出た。あとは、証明だ。
その前に、俺はもう一晩、孤児院へ泊まった。
虫が夜に動くという仮説が正しいなら、昼だけ視て終わるわけにはいかない。
灯りを落とした寝間で、子供たちの息が少しずつ寝息へ変わる。二刻目、最初にミアが指を掻いた。次に奥の寝台。やがて、部屋のあちこちで爪が布を擦る音が始まった。
カイだけは起きたまま、掻こうとするちびの手を握っていた。
レンズを当てる。昼にはトンネルの先で止まっていた三角の影が、確かに前へ進んでいる。ほんの毛一本分。だが、生き物が掘ったとしか思えない進み方だった。
「夜に動く」は当たった。
もう一つ、別のことも分かった。
症状のない職員の一人を視ると、指の股に短い坑道があった。本人は少しも痒くないという。
「痒くなってから塗る、では遅い」
翌朝、ミレイユが記録へ書き加えた。
『痒みの有無で選り分けてはならない。同じ寝所の者、全員を同じ日に治すこと』
見えない敵を選り分けられないから全員を焼く、という教会の理屈に対し、俺たちも「全員」を答えにした。
ただし焼くのは人ではない。虫だ。
「けどよ、先生。どう証すんだ? レンズの中身は、あんたにしか視えねえんだぞ」
それだ。それが視立ての泣き所だった。俺が「視えた」と言い張るだけなら、司祭の「悪魔」と同じ、言った者勝ちになる。
沈黙を破ったのは、リタだった。
「――あります。ギルドの遺物保管庫に」
「遺物保管庫?」
「迷宮出土品のうち、持ち主が死んだり、使い道が分からなかったりした品の墓場です。その中に『投影水晶』という古の錬金術師の遺物が。覗いた像を壁に映す代物で、昔の星見の道具らしいんですけど……使い道がなくて、二十年埃を被ってます。Sランク常設依頼の権限なら、借り出せますよ」
「リタ。あんた、ほんとに受付嬢か?」
「王都一の、です」
その夜、俺たちは物置で夜通し、神器と遺物の連結実験をやった。三度失敗して、四度目、物置の壁いっぱいにドゥンカンの湿り足が映し出された瞬間の感動を、俺は生涯忘れないと思う。ドゥンカンは忘れたいと言った。
◇
検分の日。〈暁の家〉の礼拝堂に、役者が揃った。
浄化の儀の許可状を携えた、恰幅のいい司祭ドーソン以下五名。立会いのギルドからリタと、なぜか非番の冒険者が多数(リタいわく「面白いものが見られると聞いて」)。マルタ婆さんと、二十六人の子供たち。
「悪魔の巣の検分と聞いたが」ドーソン司祭は俺を見て、露骨に鼻を鳴らした。「ハズレ神器の視立て屋か。水道の件では、ずいぶん教会の顔に泥を塗ってくれたな」
「泥は塗ってない。護符の代金を返しただけだ」
「……ふん。よかろう、検分は教会の権能。悪魔の証を見せられねば、予定通り五日後に浄めの火を入れる」
「その言葉、忘れるなよ。――カイ、来い」
少年が、進み出る。膝が震えていた。当然だ。この検分の結果次第で、自分が「門」として焼かれると思い込んでいる。
「見せてやる。お前に憑いてるモンの正体を、全員でな」
レンズを指の股に当て、投影水晶を繋ぐ。
礼拝堂の白壁いっぱいに――皮膚の下の世界が、映った。
どよめき。うねるトンネル。そして、トンネルの先端で、もぞりと動く、三角の翼のような影。
「ひっ……!?」
「動いた!」「生きてるぞ!」「な、なんだあれは」
「これが『悪魔』の正体だ」俺は壁を指した。「皮膚に穴を掘って棲みつく、砂粒の百分の一の虫。夜に動くから夜に痒い。寝床を共にすればうつる。信心の深さは関係ない。――そして司祭さま、ここからが肝心だ」
俺はドーソンに向き直った。
「悪魔なら、祓うか焼くしかない。だが虫なら――薬で殺せる。焼くのは建物じゃない。こいつらだ」
ドーソンは壁の影を睨み、法衣の袖の中で拳を握り、長い沈黙のあと、絞り出した。
「……七日、待つ。七日で虫とやらが滅び、子らの痒みが止んだなら――浄めの儀は、取り下げる」
「五日でいい」
言ってから、ミレイユに脇腹を突かれた。見栄を張るな、という顔だった。
◇
そこからは、王都史上初の「虫との戦争」だった。
ミレイユが大鍋で炊いた硫黄の軟膏を、二十六人プラス職員全員、頭から爪先まで塗りたくる。一人でも塗り残せば、そいつからまた全員に広がる。
「いいか、全員同時だ! 『俺は痒くないから平気』は無しだ! 痒くなるのは棲みつかれてひと月後――つまり今痒くない奴が、もう棲みつかれてる!」
「「「はーい!!」」」
寝具と衣類は大釜で煮る。煮られない藁布団は、中庭で天日に晒した上、リタが連れてきた非番の魔導士冒険者が火杖の熱風で炙った(「害虫駆除で位階が上がった初めての例です」と本人は妙に感動していた)。他の冒険者たちも面白がって釜番と水汲みを買って出て、孤児院全体が、さながら祭りのような騒ぎになった。
硫黄まみれで湯気を上げる子供たちは、途中から完全に遊びだと思っていた。それでいい。悪魔に怯えて泣くより、よっぽどいい。
塗りの指揮を執ったのは、カイだった。「門」の汚名を返上した少年は、年長の意地で、ちび達の塗り残しを一人ずつ検分して回った。耳の裏。指の股。臍の中。「先生より丁寧じゃないですこと?」とミレイユが笑った。実際、丁寧だった。
だが、一日目の夜、子供たちはまた掻いた。
前夜より少ない。それでも、泣き声は出た。
カイが寝間から飛び出してきた。顔に硫黄をつけたまま、唇を噛んでいる。
「死んでない。虫、死んでないじゃないか」
俺も、一瞬そう思った。
レンズを当てる。トンネルの先にあった影は動かない。別の場所も、動かない。だが虫が掘った傷と、体が起こした赤みは残っている。
「虫は止まってる。痒みは、虫が死んだ瞬間に消えるわけじゃない」
「じゃあ、いつまでだよ」
「分からない。少なくとも今夜は、まだ痒い。冷やした布と、傷へ塗る薬を持ってくる」
カイの顔が歪んだ。
「明日になれば全部よくなるって、言ってくれよ」
「言えない」
「先生なのに」
「先生だからだ」
長い沈黙の後、カイは寝間へ戻った。その背中へ、ミレイユが冷やした布の籠を持って続いた。
二日目、痒みはまだ残った。三日目、夜中の泣き声が半分になった。四日目、ミアが一度も目を覚まさなかった。
五日目の朝。
泣き声のしない夜が、初めて明けた。
「先生! 悪魔、死んだ! 誰も掻いてない! ミアも、ちび達もぐっすりで――」
報告に飛んできたカイの目の下から、隈が消えていた。
「ああ。……よく我慢したな。もう、夜は怖くないぞ」
先生、ときたか。
悪くない響きだった。剣を握っていた頃には、ついぞ呼ばれなかった名前だ。
約束の日、ドーソンは検分に来て、眠る子供たちを一渡り眺め、無言で許可状を破り捨てて帰った。負け惜しみ一つ言わなかったのは、あの男なりの筋の通し方だったのかもしれない。
ただし、許可状が破れたから治療が終わったわけではない。
七日後、全員をもう一度視た。動く虫は見つからなかったが、古い坑道の近くに、小さな新しい影が二つあった。最初の薬を卵の形でやり過ごし、後から出てきたものらしい。
「悪魔、戻ったのか」
カイの顔が強張った。
「戻ったんじゃない。最初の戦いで残った分だ。だから最初から、二度目を予定に入れる」
軟膏を全員へもう一度。同じ日に。寝具ももう一度煮た。
派手な勝利の後に、同じ地味な手順を繰り返す。虫との戦争で一番大事だったのは、たぶんそっちだった。
二度目の一週間後、影は一つもなかった。
カイは見取り図の最後に、大きく『おわり』と書きかけ、思い直して『また痒くなったら先生へ』と直した。
「学んだな」
「先生が、終わったって簡単に言うなって顔してたから」
――それと、もう一つ。
検分の日の人だかりの一番後ろに、白髪の老人が立っていたのを、俺は見ている。壁に映る「悪魔」を、身じろぎもせず睨みつけ、投影が終わると同時に、誰とも口をきかず去っていった。
「……今の、宮廷医のガイスト様では?」とミレイユが囁いた。
「さあな。よく似た、頑固そうな爺さんだったな」
弾劾状の差出人が、わざわざ下町の外れの孤児院まで、辻芸を見物に来る。……千年の学問と俺の喧嘩は、どうやらまだ、続いているらしい。
◇
騒ぎの後、マルタ婆さんが古い帳簿を抱えてきた。
「お礼と言ってはなんだけど……あんた、19年前のことを調べてるんだって? リタちゃんから聞いたよ」
差し出された帳簿。〈暁の家〉の入所記録だ。
三十年分の子供の名前が並ぶ中で――19年前のページだけ、墨で黒く塗り潰された行が、ずらりと並んでいた。
「この年、うちは一度に十四人も引き取ってる。親を亡くした子をね。……でもお上から、親の死因は帳簿に残すなと。『疫病』と書くことすら、まかりならんと」
「……誰の命令だ」
「王命さ。ただし――」婆さんは声を落とした。「持ってきたのは、教会の使いだったよ」
王命の封印。運んだのは教会。
窓の外、王都の夜空に大聖堂の尖塔が黒く聳えていた。あの聖火は今夜も、何かを「浄化」した灰の匂いをさせている。
19年前、この街でいったい何が焼かれ、何が塗り潰されたのか。
――視立ての次の相手は、どうやら人の口より重い、歴史そのものらしい。
(第3話・了)
次回予告:第4話「陽を恐れた男」――「吸血鬼」と呼ばれ、村を追われた男が王都に逃げ込んだ。陽の光に爛れる肌、血のように赤い尿。ギルドに貼られた討伐依頼を、レイジは黙って剥がした。
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### 今回の疾患メモ
**疥癬**:ヒゼンダニというごく小さなダニが皮膚の浅い層に潜り込んで起こる感染症。指の間などに「疥癬トンネル」と呼ばれる線状の皮疹ができ、夜間に強いかゆみが出るのが特徴ですが、本編のように夜に動き回るわけではありません。ダーモスコピーではトンネルの先端にダニ本体が三角形の影として見える。治療は家族など接触者の同時治療と寝具・衣類の対策が重要。
※本作はフィクションです。実際の症状は皮膚科専門医にご相談ください。




