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コミカライズ連載中【WEB版】享年82歳の異世界転生!?〜ハズレ属性でも気にしない、スキルだけで無双します〜《第11回ネット小説大賞 金賞受賞》  作者: ラクシュミー


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115.乾物屋さん

乾物って色々と便利ですよね〜。


食事をした後、お母様たちへのお土産を探すために街を歩く。

「ふぅ〜お腹いっぱい。食べすぎちゃったかな?」

「間違いなく、食い過ぎだな。」

「ほーんと、よくあれだけの料理食べましたよ。」

「お腹、大丈夫ですか?」

ザックとサラが呆れ、アニーが心配してくれる。


雑貨屋さんなど巡って、お土産を買いそのままぶらついて商店街の外れまでくると

「お嬢さん、この先は変な口調の婆さんがやってる寂れた店しかねーぞ。」

「何のお店なの?」

「あー、海藻の干したやつとかキノコの干したやつとか?」

それって、乾物屋さんじゃないの?海藻の干したのって、昆布じゃないの?キノコは干し椎茸とか?

「行くー!!」


確かにその店は寂れていた。お世辞でも趣があるなんて言えないぐらいに…。

「お邪魔しまーす。」

「邪魔するんやったら帰ってんかー。」

「あいよー。……ってなんでやねん!」

「「「「「えーーっ!?」」」」」

店主らしき老婆とのやり取りにザック達が驚く。

あっ、つい新喜劇のノリでツッコミしちゃった。


「あははは、えらいノリのええ嬢ちゃんやな。ほんで、なんやの?冷やかしか?」

「冷やかしじゃないですよ。その前に……タイキって商人のこと知ってます?」

「タイキ?知ってるも何もウチの孫やで。なんや、嬢ちゃんタイキのコレか?」

と、老婆は小指を立てる。

「ちゃいます。ご挨拶遅くなりました、ランペイル家が長女、ジョアンと申します。」

「これはこれは、ご丁寧に。ウチはサチコや。スタンリーの旦さんの娘さんやったんやね。そやタイキから聞いたで、えらい美味いメソ汁飲ませてもろたって。ほんまおおきに。」

「いえいえ、こちらこそタイキさんがセウユ、メソ、キャッツブシ仕入れてくれたお陰で料理の幅が広がりました。ありがとうございます。」

タイキさんのことはアニーは知っていたが、サラ達は知らなかったので簡単に説明をした。


「ほんで?こないな所までどないしはったん?」

「海藻やキノコの干した物売ってるって聞いたんで、もしかしたら乾物屋さんかな?と思って。」

「ご名答や。今は昆布、椎茸、デーコン(大根)、鷹の爪、クラーケンやな。あとエイっちゅう魚のーー」

「全部下さい!!」

「「「「「「はーっ?」」」」」」

私の大人買い発言に、サチコさんも含む全員が驚く。

「だって、昆布からも干し椎茸からもいい出汁出るし、切り干し大根は使い勝手が良いし、鷹の爪入れると一味変わるし、それにそれにスルメにエイヒレはつまみに最高!!いつ買うの?今でしょ!!」

握り拳をつくり熱く語る。


「ぶっ、あはははーっ。話に聞いてた通りオモロい子やな。ええよ、全部あげるわ。持って行きぃ。」

「そんなオモロい事ないですけど…。おいくらですか?」

「せやから、あげるゆうてんねん。タダやタダ。」

「あかん!!タダより怖いもんあらへん!…でも、ちょっとはまけてな。あと、オマケも。」

「……くくくっ、しっかりしとるな。ええよ、ほなコレで。ほんで、これオマケな。飴ちゃんあげるわ。」

「おおきに。じゃあ、私からはコレあげるわ。」

ストレージから干し芋を出す。

「何?どないしたん、干し芋やなんて。時期ちゃうやろ?知らんけど。」

出たー。オバチャンの口癖『知らんけど』。

「私が秋の間に作ったやつです。私のストレージ、時間停止機能付きなんで悪くなってないですよ。知らんけど。」

「知らへんのかーい。まぁ、ありがとさん。もろとくわ。あっ、ちょい、待ち。………あった、これやこれ、嬢ちゃん、これ食べへん?」

サチコが奥から取り出したのは、白くて四角の硬い物。

「もしかして、餅!?」

「やっぱ知っとったか。せや、餅や。タイキに米探すの依頼しとったやろ?ほんでウチも探したんやけど、時期的にコレしかなかったんや。」

「米の収穫、秋ですもんね。えっ!?じゃあ、もしかして秋には米食べれる?」

「そやで。新米や。収穫できたらタイキが取りに行くゆうとったから、その後で嬢ちゃんとこ持ってくやろ。」

「やった〜。ありがとう、サチコさん。」

「かまへん。あっ、でもサチコさんやのうてサッちゃんて呼んでや。」

「うふふっ。おおきに、サッちゃん。」

サチコさ……サッちゃんに別れを告げて、店を出る。


「お嬢さん、すごいな。あの婆さんと仲良くなれるの。普通、『邪魔するなら帰れ』って言われたら帰るぞ。」

「あー、あれ?あれは、サッちゃんとこの挨拶みたいなもんだよ。本気で帰れって言ってるんじゃなくて、冗談で言ってるの。」

「へぇ〜、なるほどねぇ。んで、さっき買った物はどうやって食べるもんなんだ?」

「あれは、水で戻したりしてなんだけど。味は食べないとわからないだろうから、今夜の夕食で使うよ。」

「ん?お嬢さん、料理できんのか?」

「ガッツ、俺たちが来てから出てくる料理はほとんどジョアンちゃんが作ったもんだぞ。」

キラさんがガッツさんに説明をする。

「マジか。てっきりマックさんが考えたもんだと…。じゃあ、今夜の夕食も楽しみだな。」

「うん、期待してて。」


そんな話をしながら、お屋敷の門をくぐると玄関ポーチに誰かが立っている。

「ん?ノエル兄様?ジーン兄様もいる。どうしたのかな?」

「あれ?うちの兄貴もいる。」

ザックはいつの間にかネイサンをお兄ちゃん呼びから兄貴呼びになっているのね。

「ジョアンちゃん、何か3人とも腕組みして仁王立ちしてますけど……。」

アニーに言われてよく見てみると、確かに仁王立ちしてる。


「ただいま戻りました〜。」

「ジョー、一体何やらかした?」

ジーン兄様が半笑いで聞いてくる。

「えっ?何が。」

「まずは、リビング行こうか。みんなもね。」

ノエル兄様が目の笑っていない笑顔で言う。


「「「「「えっ。」」」」」

お出掛けメンバーの声が揃った。




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