表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
罪は燃えても灰となる。  作者: 今、この時を楽しむ。
21/25

21 -報告と影-

「以上が、今回の勇者との接触になります。」


教会の服装を着た男が頭を下げながら同じく教会の服装に身を包んだ少年に報告をしていた。

少年は頷きながら報告を楽しそうに聞いていた。


「うんうん。それで君たちはちゃんと観測者として手は出していないということだよね?」


少年が問いかけると、報告をしていた男は改めてしっかりと頭を下げて答える。


「はっ。我々は手を出さず、観測していることに気づかれてもいないものと思われます。」


その答えに満足げに頷く少年。

そして、どこからともなく現れた黒い犬を撫でながらゆっくりと口を開いた。


「うんうん。それでいいよ。魔王が何をしようとしているかも、教会側が何をしていても。僕に害がなければ手は出さない。それが約束だからね。」

「ですが、よろしいのですか?魔王はいずれ我々に牙を向ける可能性も・・・」


そういいかけた時、急いで口をつぐんだ。

少年の笑顔は変わらないが、空気が止まったかのように重くなったのだ。


「・・・約束は守るさ。可能性はあっても手を出さなければ無干渉だよ。二度目はない。いいね?」

「仰せのままに。ウロウ様。」


ウロウと呼ばれたその少年は、また満足げに頷く。

男が去って行ったあと、王国の教会とは違う神父服に身を包みながらウロウ少年は虚空に話しかけた。


「僕を殺しに来てくれるよね、カノン。」


その一人言は、誰に聞かれることも無くゆっくりと消えていったのだった。


★ ★ ★


カノン達は王国に戻った。

クラリス達と王への報告のために城へ赴き、勇者一行として客室へ通された。


「今回は謁見の間ではないんだな。」


そう、カノンが呟くとセインが説明した。


「謁見の間は式典とかに使われるのがメインだからね。基本はこうして客室での話が多くなると思うよ。」


そんな話をしていると、ドアがノックされ扉が開く。

セインやクラリスは即座に立ち上がり、胸に手を当ててお辞儀をする。

フィナは席を立ち、ゆっくりと頭を下げた。

レオハルトは気だるげに立ち上がると、セインたちと同じように胸に手を当てた。

カノンはどうしていいかわからず、席を立った後セインたちと同じように胸に手を当てることにした。


「よい、集まっているようだな。」


この国の王、そして脇には護衛と思われる兵と執事が控え部屋に入ってくる。

王が椅子に腰かけた、口を開いた。


「此度のベルナ村への魔獣討伐依頼、ご苦労であった。さて、一度勇者ととの仲間たちと話がしたい。

他のものは外せ。」


そういって、手を振る国王に護衛兵たちは一瞬戸惑ったものの部屋から出ていく。

兵たちが部屋から出ていき、扉が閉まったのを確認して王様は「ふ~、」と息を吐いた。


「人目があるときちっとしないといけないのが面倒でかなわん。なぁ?勇者よ。」


先ほどまで威厳があった態度とは打って変わり、まるで友達に話しかけるようなフランクな態度でカノンへ話しかけた。


「え?あ、そうですね、え~と、王様?」

「おいカノン、そんな態度は・・・」


クラリスがカノンに言おうとした時、国王はそれを制止した。


「いいのだ。ソノメシアの子よ。とりあえず皆椅子に座ってゆっくり話そうではないか。」

「ですが・・・」


クラリスが恐縮していると、レオハルトが椅子に座りだした。


「王様もこう言ってるんだし、遠慮なく座らせてもらいますよ~っと。ほらほら皆も座った座った~。」


そういって皆に椅子に座るように促すと、クラリスはしぶしぶと、セインたちは一度頭を下げてから席に着く。

カノンも席に座ると、王様は話を続けた。


「勇者カノン、及びその一行よ。此度の一件は大まかに調査団より伝令にて伝わってきている。瘴気魔獣を操るものがおったそうじゃな?」

「はい、大勢の魔獣と瘴気魔獣を操る黒衣の男たちが村へ襲撃を仕掛けてきました。」


カノンは国王へ簡単に報告を行った。

魔獣狩りで瘴気魔獣に出会った事、その後の襲撃と村の子供がさらわれていたこと。

そして黒衣の男たちが瘴気に飲まれて跡形もなく消えたこと。

瘴気を吸収したり、黒狼の時に暴走したことは帰り道の時にみんなと伏せておくように話した。

あまり勇者が暴走した等と噂が立つのを防ごうとなったのだ。


「では、その男たちはすでにいないと?」

「えぇ、瘴気に飲まれ跡形もなく消えました。」

「ふむ、今回騎士団での魔獣討伐ではなくてよかったというべきか、はたまた勇者が狙われたとみるべきか。後者であろうな・・・」


国王はう~んと唸る。

カノンはそんな様子を見ながらふと疑問に思ったことを口に出した。


「そういえば国王様って、名前なんていうんだ?」


その瞬間、皆驚きの表情をカノンに向けた。

レオハルトに至っては、思いっきり噴き出して大爆笑であった。

おバカのん・・・

エルドパパもセレナママもその辺教えといてあげてよ。。。


続きが気になる、更新されたらまた見たい!

そう思ってもらえるように気ままに書き綴っていきます。

是非ブックマークと評価をお願いします!


誤字脱字報告、感想等もお待ちしております。

気軽にお送りください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ