6-2
ふらふらとしながら自分の部屋に戻り、泣き突っ伏した。
ああ、神様。私はこの先のすべての幸せを放棄したっていい。残りの寿命を使い切ったって構わない。
私に星の祝福の力を授けてください。私の愛するあの人を助ける力をください───。
枕に顔を押し付け、激しく慟哭する。兄を亡くしたあの日から、兄に代わり愛情をくれた憂介。私はまた、愛する人を失くすのか───。
優二郎様は、咬介には私の力が働いたのではないかと言っていた。確かに私と口付けした後、謎の黒の覇気があの男を覆い、剣妖を一刀両断した。もし私がいつの間にか星の力を得ていたのであれば、憂介を救いたい。明日、会いに行こう。そう決め涙を拭った。
星の祝福の力を行使すると約束し、私は夜が更けてから、憂介が入院している病室へ連れて行って貰った。久方ぶりに会う憂介は随分痩せており、顔も白く、薬の影響なのか私に気づかず寝たまま目を覚まさない。
優二郎様に病室から出て行ってもらい二人きりしてもらうと、冷えた手を取り、自分の頬へ持っていく。
「憂介───……」
白夜会であの男───咬介は、私に口吸いすることで星の力を手に入れたようだった。但し、それは発動条件ではないと思う。何故なら私と憂介は、屋敷内で何度も接吻をしてきたのだから。そして何か力が体現されたことは今まで一度たりともない。
だかもし、私はあの白夜会で咬介によって力を覚醒させたのならば、今同じことをすることで憂介を救えるかもしれない───。
眠る憂介の唇に、そっと口付ける。
数秒の後離すも、何の変化も見られない。咬介のような覇気も気力も感じない。───ああ、やっぱり私には、星の祝福は使えないのか───。
涙が溢れてきた中ふと、ひとつの考えが閃いた。枯渇血病については、昔専門書を穴が開くまで読む込んだ。治療法は星の祝福以外にもまだある。兄様には使用できなかった方法だけど、もしかしたら、憂介なら───。
一縷の希望を持ち、早速提言してみようと決め、憂介の手をもう一度強く握った。




