表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SNSで告白した相手が養母(かあさん)だった  作者: 山賀 秀明


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/13

第9話 逐一報告が止まらない

「いい? 報告は要点だけ。逐一送ってたら、受け取る側の手間が増えるだけよ」


オンライン会議の画面の向こうで、部下が「はい」と素直にうなずいた。


仕事中の養母かあさんは、今日も無駄がない。


でも、その日のLIMEは無駄だらけだった。

いや、無駄っていうか。

かわいすぎる日常報告だらけだった。



[LIME:アカネ]

『今、休憩入ったの』

『コンビニのカフェラテ飲んでる』



……うん。


いや、待って。

なんで報告してくるの?

かわいいけど。



[LIME:アカネ]

『今から帰り道』

『スーパー寄ってから帰るわ』



増えた!

逐一増えてる!


今日の行動、全部教えてくれるじゃん。

生活感が近い。

近すぎる。

恋人感が強すぎて、こっちの心臓が忙しい。



[LIME:アカネ]

『今お風呂上がり』

『髪乾かすのちょっと面倒』



ぶっ!?


いやいやいや!

そこまで送ってくるの!?

報告の密度どうなってんの!?


しかも今お風呂上がりって、

想像するなってほうが無理だろ!



ガチャッ!


「真守くん、やっぱり私、送りすぎかしら……」


うわ、来た!

今日は不安顔か!

しかもスマホ握りしめてる!


「なんか、日記みたいに送っちゃってる気がして……。重かったかも」


いや、そりゃ普通に多い。

多いけど。

嫌かって言われたら全然そんなことない。

むしろ全部うれしい。


「別に嫌じゃないと思うよ」


「ほんと?」


「うん。そういう何気ないのって、ちゃんと嬉しいと思う」


大丈夫だ。

少なくとも俺なら、

『今休憩入ったの』から『今お風呂上がり』まで全部保存したいくらいには嬉しい。

……いや、保存はしないけど。


「でも、送りすぎて呆れられたら……」


「そこまで思わないって。むしろアカネさんの一日が見えるのって、ちょっと特別感あるし」


「と、特別感……」


うわ、そこ拾って赤くなるのか。

ほんとこういうとこずるい。


「じゃ、じゃあ……シュンくんにもそう思ってもらえるかしら」


「思うんじゃない?」


自分で言っててなんだけど、

めちゃくちゃ思う。



[LIME:シュン]

『そういう何気ないの、嫌じゃないです』

『むしろアカネさんの一日が少し見える感じがして嬉しいです』

『もっと聞きたいくらいです』



「えっ……」


養母かあさんが固まった。

次の瞬間、顔が一気にゆるむ。


「もっと……?」


だめだ。

その反応はだめだ。

絶対また増える。


「真守くん、今度は何を送ったらいいと思う?」


ほら来た!

味をしめるの早い!


このままだと、

『今お茶いれた』

『今ソファ座った』

『今くしゃみ出た』

まで送りかねない。


でも、そんな逐一報告で浮かれてる養母かあさんも、

やっぱりかわいいんだよな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ