表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SNSで告白した相手が養母(かあさん)だった  作者: 山賀 秀明


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/13

第7話 深夜の「起きてる?」

「いい? 勤務時間外の連絡は緊急時だけ。そうじゃないなら、相手の時間を奪うだけよ」


オンライン会議の画面の向こうで、部下が「気をつけます」と頭を下げた。


仕事中の養母かあさんは、今日も正しい。


でも、その日の深夜。

その正しさは、布団の中であっさり溶けた。



[LIME:アカネ]

『起きてる?』

『ごめんなさい、やっぱりなんでもない』

『ちょっとだけ話したくなっちゃって』



ぶっ!?


待って。

待って待って待って。


壁一枚向こうにいるのに、

なんで夜の恋人モードで来るんだよ!?


しかも最後の一文、破壊力高すぎるだろ。

そんなの見たら目、冴えるに決まってる。

俺の心臓も完全に起床したんだけど!?



コンコン。


「真守くん、起きてる……?」


いや、おまえも同じこと聞くのかよ!


「どうしよう。変な時間に送っちゃった」


ドアの隙間から顔をのぞかせる養母かあさんは、髪が少し乱れていて、いかにも眠れませんでしたって顔をしている。


うわ、だめだ。

夜のそれは反則だろ。

いつもより無防備に見えるの、ほんと心臓に悪い。


「ちょっと寂しくなって……。でも、送ったあとで、やっぱり夜中にこんなの重いかなって」


「いや、そこまで重くはないと思うけど」


「ほんと?」


「うん。少し話したいくらいなら、別に普通だし」


大丈夫だ。

少なくとも俺なら、

こんなの来たら迷惑どころか普通に嬉しい。

……いや、実際かなり嬉しかったし。


「でも、勤務時間外の連絡は駄目って、今日あんなに言ったのに……」


「仕事と恋愛は別でしょ」


「そ、そうかしら……」


さっきまで部下に釘を刺してた人が、

夜になるとこんなに弱くなるの、ほんとずるい。


「返してあげなよ。シュンも心配してるかもしれないし」


「うぅ……そうよね」



[LIME:シュン]

『起きてました』

『そういうの、ちょっと嬉しいです』

『眠れないなら、少しだけ話しましょうか』



「…………っ」


養母かあさんがスマホを抱きしめた。

そのまま顔を真っ赤にして、ベッドの上に崩れ落ちる。


「無理……。嬉しすぎて、余計に眠れない……」


いや、こっちも無理なんだけど。

その反応をリアルタイムで見せられて、

さらにLIMEの相手としても返してるの、情報量が多すぎる。


「真守くん、ありがとう……おやすみ」


ふらふらした足取りで部屋を出ていったあと。

壁の向こうから、枕に顔をうずめて悶えてるっぽい気配が伝わってくる。


やめてくれ。

想像できる。

めちゃくちゃ想像できる。


リアルでもLIMEでも夜でもかわいいの、ほんと反則だろ。

……今夜、たぶん俺は寝不足確定だ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ