第2話 リアルでは親子、LIMEでは恋人
【前回のあらすじ】
俺は知らずに、LIMEで養母に告白していた。
「どうしよう。うれしい。付き合ってもいいよね? なんて返事書こう!」
喜んでるけど、その相手俺だからな!?
「やめたほうが良いと思うよ」
「なんでそんな事言うの?」
めちゃくちゃ悲しそうな顔してる。今にも泣き出しそうだ。そりゃそうだ。
「だって、相手の本名も顔も何も知らないみたいだし……」
「たしかにそうだけど……なんで、知らないこと知ってるの?」
だって、その相手俺だからね。
っていうか俺も相手の顔も本名も知らないで告白したのやべーな。
そのせいで養母に告白しちゃったわけだけど。
「いや、男と会っている感じ全然しなかったし」
「そっかー。でも、すごくいい人だよ。若いのにしっかりしているし、真面目だよ。あたしのこともすごい考えてくれるし」
めっちゃ褒められた。嬉しい……。じゃない!!
すごい悲しそうな顔しているけど無理だ!
俺との交際を俺が許可するとか、どんな無理ゲーだ。
「ねぇ、付き合っても良いでしょ? すごい好きなの! 今まででこんな気持ちになったの初めてなの!」
すげー複雑な気分。なぜ俺は俺に対してヤキモチを焼かないと行けないんだ。
っていうか俺も告白した相手が養母なのすげーショック……ショックというか、俺の好みの女性が目の前にいた。最悪だ。
「ねえ、いいでしょ?」
目を潤ませて、俺の顔を覗き込んでくる。
すごい甘えてくる。こんな養母初めてだ。めちゃくちゃかわいい。
「わかったよ。まだLIME上での付き合いだけみたいだし」
「じゃあ、返信書くね。すごい緊張するー」
[LIME:アカネ]
『えへへ、嬉しすぎてずっとニヤニヤしちゃう』
『私も、シュンくんのことずっと特別だと思ってたの』
『これからたくさん、幸せになろうね! よろしくお願いしますっ!!』
返信来たー!
めっちゃ嬉しそうじゃん。
いや、許可したの俺だけどね!
でも、すごい嬉しい。
養母もなんか恋する女の顔してるー!
今日だけで見たことのない顔どんだけ見たかわからん。
こうして俺は、養母と付き合うことになった。
リアルでは、親子。
LIMEの中では、恋人として。
……俺の心臓もつかな。




