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ダラダラ高校生のVRMMOプレイ録  作者: 乙川せつ
前章

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15/65

第15話 ダンジョン!!

 ……まあ、争奪戦になんてなるはずもなく。


 俺達プレイヤーはいつも通りの生活を営んでいた。

 何故カインのフレンドリストを見たのかは未だ謎だが、もう数日が経過している。


 俺は今日も迷宮に潜り、モンスターを狩っていく。

 モンスターの数が日に日に増えてきている気がするが、あまり気にしないでおこう。こういうのは完全ランダムだから日によって異なるのは当然だ。


「はぁっ!!」


 今俺が戦っているのは【ハイ・オークナイト】、いつかに戦ったオークの上位種だ。

 文字通り鎧を着て、剣を盾を装備したオーク。

 かなり防御力が高く、筋力パラメータも相応にあるため一層モンスターの中ではかなりの強敵である。


『ブラァアアアア――――――!!!』


「はっ……」


 動きは緩慢だが、一撃でも貰ったら戦闘に支障が出るダメージとなるだろう。故にヒット&アウェイで削りきることが最善策だ。


 モンスター相手の戦闘を繰り返していると自分が《暗殺者》だということを忘れることが増えてきた。確かに暗殺者のスキルを使うことは滅多にないが。


「せあっ」


 片手剣スキル《スターメイト》。四連撃を両手両足に当てる対人型用の剣技だ。

 

 今ので結構なダメージを与えられたはずだが……。


『ブルぅうううう……』


 牛かよ。


 明らかに声が牛人系のモンスターなんだよな。

 まあ、戦闘には関係ないか。


「……やべっ」


『ぶもぅうううう!!!』


「ぐおっ……」


 戦闘中に変なことを考え過ぎた。


 かなり重い一撃を腹部に貰ってしまう。ポーションでの回復……する余裕はないな。


 仕方ない、誰もいないし――――――。


「スキルアシスト、解除」


《モーションアシスト機能を停止させます。よろしいですか?》


「YES」


 モーションアシスト、それは基本的にプレイヤーを助ける機能だ。

 だが、俺のような脳筋プレイヤーにとっては無い方がいい場面もある。


 咄嗟の反射でスキルが発動してしまった時に次の動作が出来ない……等のデメリットがあるからだ。


 今のようにHPがギリギリの場合は解除するのがオススメ。


 誰に説明しているのか、という話だが。


「ふぅーーーっ」


 緩く下段に構える。愛剣である黒鉄の片手剣は俺に答えてくれる筈だ。


 どんな無茶にも耐えられるスペックを持っているからな。


「…………いくぞ」


『ぷぎぃいいいいいいいーーー!!!』


 やっと豚らしい声を出したな、オーク。


 情けねぇ声だぜ。


「はぁっ!!!」


 瞬間二連撃。

 咄嗟に二発を放つことは出来ないが、予め決めておいた動作を実行することなら可能だ。


「これで、ラスト!」


 心臓部に向かって片手刺突を放ち、そのままクリティカル。

 オークはポリゴンとなって破砕した。


「…………ふぅ」 


 実際に命を懸けているわけでもないが、臨場感というかなんというか……思わず溜息を漏らすくらいには安どの感情が湧いてくる。


 こういうのがフルダイブゲームの醍醐味なのだ。


 このゲーム、《ニューワールド・ファンタズム》のサービス開始から二ヶ月。


 いよいよカルディア迷宮第一層フロアボス攻略が始まろうとしていた。


 ◇◇◇


「なぁガイア、お前どうするんだよ。

 攻略集団に入ってボス戦に挑むのか?」


「ばーか、オメェとコンビ組んだんだから最後まで一緒にやったるぜ。

 最悪一層のアイツは攻略されても構わねぇしな。狙うは最下層、最後のボスだ」


「フッ…………そうかよ」


 本日、その会議が始まるらしい。


「会議にも出ない方がいいだろ」


「だな。参加しないのに行っても意味ないし」


「ははっ」


 だが、俺達は――――腐ってもゲーマーらしい。

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