24.閑話 神様は不器用で不公平、でも優しい
僕は目を開けた。
そこには、見慣れた神様の顔があった。
「やあ、ハル! 久しぶり!」
相変わらず、にこにこと楽しそうだ。
「新婚生活はどうだい? ……あれ、まだ婚約だっけ?」
神様が首を傾げる。
「まあ、どっちでもいいか。もう逃げられないんだし、一緒でしょ」
ひどい。
でも、神様が今日も元気そうで、よかったです。
身分のこととか、子どもが産めないこととかで、少しごたつきましたけど、何とか婚約出来ました。
「子ども?」
神様が、ぱちりと瞬きをした。
「ハルは、ほしいの?」
……まあ、できるなら欲しいですね。
そう思っていると、神様は嬉しそうに笑った。
「じゃあ、わたしに任せなよ」
なんだか、嫌な予感がする。
「ハルにはいろいろ負担をかけちゃってるからね。ごめんねと、ご褒美」
ご褒美?
「そうそう!わたし、設計と創造は得意なんだよ」
神様が胸を張る。
「破壊はもっと得意だけどね!」
そこは自慢しなくていいですよ。
「まぁ、考えたら、同性同士の番もいるんだし、同性だって、子どもができてもいいよね」
まあ……そうですね。
「ちょっと、世界の理を調整できないか考えてみるよ」
神様は楽しそうに笑いながら、少しだけ考え込むような顔をした。
「ただね、産むにしたって、ハルは虚弱だからなあ」
その言葉に、少しだけ苦笑する。
「何かいい方法がないか、考えておくよ」
一応お礼を言っておこう。
ありがとうございます。
「わたしは不公平な神様だからね」
神様は、悪びれもせず笑った。
「えこひいきだってしちゃうよ」
そう言って、いつものようににっこりと笑う。
「じゃあ、またね!楽しみにしてて!」
その声とともに、視界が白く滲んでいく。
呼び止める間もなく、光の中へ消えていった。
僕は、目が覚めたあとも、しばらくぼんやりしていた。
この世界の神様は不公平で、不器用だ。
でも、優しい……たぶん。
あ、アレクシス様にも、相談しておこう。
子どもが出来るかもしれません。って。
アレクシス様驚くだろうな。
でも、その前に、神様のことどう説明しようかな。




