第2530話、わたくし、聖女よりも『オールワークスメイド』になったほうが、世界そのものを最高にハッピーにできますの♡【解説編②】
ちょい悪令嬢「──私、実はこれって、『ヒロイン?聖女?いいえ、オールワ○クスメイドです(誇)!』も、同じだと思うんですよ。『聖女として魔王を退治して終わり☆』だと、駄目なんです。いや、メタっぽく言うと、あの世界を構築した、『原作乙女ゲーム版』の制作スタッフの誰かが、疑問に覚えたからこそ、『魔王』だからって、『退治してみんなハッピー♡』で終わらせては、駄目だと思ったんじゃ無いでしょうか?」
転生法ちゃん「……何でここで急に、『ゲームの制作スタッフ』とかが出てくるのよ?」
ちょい悪令嬢「実はアニメ版の『ヒロイン?聖女?いいえ、オールワ○クスメイドです(誇)!』において、メ○ディちゃんがルシ○ナちゃんのメイドさんになったのは、ゲーム本編のルシ○ナちゃんがあまりにも悲惨な運命をたどることに同情した、スタッフさんの一人が、本編では有り得るはずの無い、メイドとなった聖女様が、ルシ○ナちゃんに紅茶を注いであげていると言う、仲睦まじくも微笑ましいイラストを描いて、特典ディスクの挿絵か何かに使用されたのをファンが目にして、いろいろと空想を膨らませたのが発端だとも言われているのです」
転生法ちゃん「ええっ、そんな裏設定が有ったわけ⁉」
ちょい悪令嬢「そのスタッフさんはあくまでも、ルシ○ナちゃんを幸せにしたくて、そのシーンを描いたのでしょうが、聖女様をメイドさんにして大正解だったのですよ!」
転生法ちゃん「な、何で?」
ちょい悪令嬢「メイドさんは、自分が仕える主を幸せにすることこそが、最大の使命なので、『魔王退治』なんか知ったこっちゃ無い──どころか、主であるルシ○ナお嬢様が笑顔になれるのなら、魔王さえも受け容れて仲良くだってできるのですよ!」
転生法ちゃん「──どうしてよ⁉ アニメ版の数回前のエピソードでは、まさにそのルシ○ナお嬢様が、魔王が憑依した攻略対象の一人に殺されそうになったんでしょうが⁉」
ちょい悪令嬢「その際も、メ○ディちゃんが事前にルシ○ナちゃんにかけていた、『自動防御魔法』が功を奏して無事に済んだのですが、攻略対象の肉体から追い出された魔王の精神体は、緊急避難的に『可愛い小犬』の肉体に宿ったのです!」
転生法ちゃん「──『ウソノワ○ル様』改め『ウ○タン』かよ⁉ 今期夏アニメは、このパターン多いな⁉」
ちょい悪令嬢「魔王である自分が見事に撃退されたことにより、『聖女』の存在に気づいた『魔犬たん』は、犬ならではの嗅覚によってルシ○ナちゃんの匂いを嗅ぎつけたのか、はたまた魔王としてメ○ディちゃんの魔力を感知したのか、メ○ディちゃんがルシ○ナちゃんの帰りを待っている屋敷へと乗り込んでいくのですが、そんな魔王様の姿を一目見たメ○ディちゃんは閃くのです!」
転生法ちゃん「……そりゃそうだろう、いくらメイドになっているからと言って、元は聖女様なんだから、至近距離に邪悪な魔王が現れたら、その正体に気づくでしょうよ。──もちろん、退治したんだよね?」
ちょい悪令嬢「いえいえ、メ○ディちゃんてば、『──何て可愛い小犬ちゃんなんでしょう♡ そうだわ! こんな可愛い小犬と戯れるルシ○ナ様って、むちゃくちゃ可愛いに違いないよね♡♡ これは絶対に捕らえて手なずけて、「忠実なペット」にしなくてわッ♡♡♡』──などと口走りながら、既に自分の魔力によって弱体化していた魔王様を難なく捕獲して、無意識に絶大なる『聖女の力』をほとばしらせることで魔王様を圧倒し、完全に従わせることを成し遂げてしまったのです!」
転生法ちゃん「……こ、こいつ、魔王様をダシにして、愛するお嬢様と、『トップオブリリー』するつもりだな⁉(※『た○プリ』参照)」
ちょい悪令嬢「もうこれ以降の展開も、予想可能ですよね? 結局魔王様はルシ○ナちゃんから、あくまでも可愛い小犬『まおたん』として、可愛がられ倒されているうちに、満更でもなくなって、完全に『マスコットキャラ』になってしまって、『魔王の復活劇』も『魔王退治』も、なし崩し的に解消されて、『シリアス展開』は未然に防がれてしまうのですよ」
転生法ちゃん「──何でたかがメイドが、自分の存在する『物語』そのものを変えてしまうなんて、下手すると神様レベルの『世界改変能力』を…………………ああっ、そうか、そう言うことか⁉」
ちょい悪令嬢「そうです、『オールワークスメイド』の真の『チートスキル』とは、世界そのものを、『メイドさんを中心とした♡みんなハッピーなコメディ作品』に、改変してしまうことだったのですよ☆」
転生法ちゃん「──‼」
ちょい悪令嬢「その力の源は言うまでも無く、この世界においては『聖女としての力』なのであり、そもそもメ○ディちゃんは前世の現代日本においても、『全知』レベルの『超天才少女』だったんですからね、その素質は既に有ったのですが、
一番大切なのは、何と言っても、『メイドの精神性』なのです」
転生法ちゃん「『メイドの精神性』、って?」
ちょい悪令嬢「他者への『奉仕の精神』──つまりは、『愛』ですよ」
転生法ちゃん「──まあた、それかああああああああああ!!!」
ちょい悪令嬢「いえいえ、実はこれって、メ○ディちゃんの前世である、現代日本人としての彼女にとって、むちゃくちゃ重要なことなんですよ?」
転生法ちゃん「……何でここで、現代日本の普通の人間だったはずの、前世の彼女の話が出てくるのよ?」
ちょい悪令嬢「普通の人間? あはは、言ったでしょ? 彼女は『全知』レベルにも達していたと──すなわち、生きた人間でありながら、『AI』も同然の、超常的存在であったと」
転生法ちゃん「ただの一個人である少女が、『AI』同然の全知だったってえ⁉」
ちょい悪令嬢「つまり彼女は下手したら、『魔王』になっていたかも知れないのですよ」
転生法ちゃん「へ?……………………って、いやいやいやいや、何言っているの⁉」
ちょい悪令嬢「全知同然の力を有していて、当然ハッキング能力等にも長けていると思われていて、しかもマズいことにも、自分の人生や世界そのものに『絶望している』って、完全に最悪の存在じゃん? 具体的に言うと、世界的なIT企業を興して、『PSYCH○ーPASS』でお馴染みの『シビ○ラシステム』とかを独自に開発して、どこぞの『超管理国家』に売り込んで、自分自身も『シビ○ラシステム』の管理者となって、結果的にすべてを彼女が支配することになり、事実上『魔王』そのものの存在になると言う『世界線』も、確かに有ったと思われるのですよ」
転生法ちゃん「……言われてみれば、絶対に有り得ない話でも無いわよね」
ちょい悪令嬢「そんな世界の危機を救ってくれたのが、メイドさんだったのです!」
転生法ちゃん「──だから、何でそうなるのよ⁉」
ちょい悪令嬢「知り合いの実業家だか西欧のお貴族さんだかのお屋敷で、生まれて初めてプロのメイドさんを目にした彼女は、そのこの上なき奉仕精神と、鉄壁の職業意識と、外面と内面の両方からにじみ出る気高さと、そして何よりも『オールワークスメイド』ならではの万能さに、完全に魅了されて、どうせ世界を改変するのなら、『メイドさんを中心にした底抜けにハッピーな世界』にしようと、思考を180度転換してしまったのです!」
転生法ちゃん「──ああ、そうか、やろうと思えば『シビ○ラシステム』すらも実現できるほどだったんだから、既に『世界改変』能力を持っていたようなものだったんだ⁉」
ちょい悪令嬢「まあ、そんな『おとぎ話』みたいなことを、本当に現実世界において実現できたかは定かではございませんが、運がいいのか悪いのか、その後飛行機事故に遭って、『転生』することになって、マジモンの『おとぎ話の世界』において、今度こそ真に理想的な『メイドさんを中心にした底抜けにハッピーな世界』を、実現できることになったのですよ♡」




