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8.期限付きの恋
「ヘレナは僕が留学生だと知っていた?」
ヘレナ達が通う学園は、このリッツ国の中でも
比較的品のある家庭の子供達が通う学園だ。
国中から集まるため、学園の寮に住む子も居るくら
いで、まさにリッツ国を将来支えていく家の子供が
皆通っていた。
入学の時点で国内の名家の生徒が揃っているため、
途中での入学は珍しかった。
「留学だったの?転校だと思ってた」
「留学は1年と最初から決まっていて…それに変更がな
いかどうかの確認で、以前学園から先生が見えて
ね…」
ウィルは少し間を置いて話した。
それで…か。
先生達がウィルについて噂をしていた事。
その噂が、一部生徒にも漏れたこと。
ウィルはヘレナにも誰にも自分の素性を話してなか
ったこと。
ヘレナは全てが繋がった気がした。
「うん…なんとなくウィルが大きなお家に住んでいることが聞こえてきた」
ヘレナは正直に話した。
「そろそろヘレナ説明しようと思っていたんだ」
「それより…転校じゃなくて留学だったっていうことのほうが…」
ヘレナは突然悲しくなった。
留学は1年だとウィルは言った。
ウィルが学園に来て、もう10ヶ月が過ぎようとしていたからだ。




