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ヘレナとウィル〜隣国の王子と交わした約束〜  作者: シャルru


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39/79

39.あと少し

「ヘレナ様。この数日で少し雰囲気を感じて

 いただけましたでしょうか?」

 

 ニナさんは何もわからないヘレナにいつも

 笑顔で対応してくれる。

 

「リッツには王族もありませんし、ヘレナ様が

 不慣れであっても全く問題ございません。

 その様な場所だと、受け止めていただければ

 十分でございます」

 

 ニナさんの言葉で、目標の半分程度しか

 頭に入らなかったヘレナの心が軽くなった。

 

「明日はいよいよアルベルトですね。殿下は

 冬からずっとヘレナ様の様子がわからなくて

 ソワソワされていますよ」

 と笑った。そして

「こちら、殿下より預かっております」


 ウィルからの手紙だった。

『リッツの屋敷での生活はどうかな?

 そこにヘレナがいると思うと、とても近くなった

 ように感じるよ。

 

 もうすぐ会えるね。

  

 大学の話もたくさん聴きたいし、

 僕の生活もたくさん知ってほしいと思っているよ

 早く逢いたい』


 手紙を抱きしめて、その日は眠った。


 翌朝——


「おはようございます。お支度に伺いました」

 え?いつもと違う朝の始まりだった。



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