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39.あと少し
「ヘレナ様。この数日で少し雰囲気を感じて
いただけましたでしょうか?」
ニナさんは何もわからないヘレナにいつも
笑顔で対応してくれる。
「リッツには王族もありませんし、ヘレナ様が
不慣れであっても全く問題ございません。
その様な場所だと、受け止めていただければ
十分でございます」
ニナさんの言葉で、目標の半分程度しか
頭に入らなかったヘレナの心が軽くなった。
「明日はいよいよアルベルトですね。殿下は
冬からずっとヘレナ様の様子がわからなくて
ソワソワされていますよ」
と笑った。そして
「こちら、殿下より預かっております」
ウィルからの手紙だった。
『リッツの屋敷での生活はどうかな?
そこにヘレナがいると思うと、とても近くなった
ように感じるよ。
もうすぐ会えるね。
大学の話もたくさん聴きたいし、
僕の生活もたくさん知ってほしいと思っているよ
早く逢いたい』
手紙を抱きしめて、その日は眠った。
翌朝——
「おはようございます。お支度に伺いました」
え?いつもと違う朝の始まりだった。




