表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヘレナとウィル〜隣国の王子と交わした約束〜  作者: シャルru


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
17/79

17.自分の未来

 

 ウィルから貰った手紙を、

 一日に何度も見返す。

 

 少し感情が昂ぶっていたのか。と思えるような

 文字。書くのに時間がかかったと思われるほど、

 文字の太さが揃っていない文——


 また、そおっと手紙を開く。

 折りたたんでいた部分が、ちぎれて来そうだ。


 もう、手紙の文字の一つ一つが

 思い浮かべられるほど、頭にきざまれていた。


 あれから——半月が過ぎていた。


「ヘレナ·ウォズリー。いつもよく手にしている

 紙は何かな? 授業のメモ?」

 休み時間に、カイ先生に聞かれた。


「いえ…。大切な事が書いてあるので、何度も確認し

 ています。勉強とは関係無いですが…」


「そうか、余りに真剣なので真面目な生徒だと

 思ってね」

「……。」

「そういえば、君は外国語が優秀だが、将来はそれを

 活かしたいと考えているのかな?」


 ——将来。


 まだ、何も思い浮かべられなかった。

 ウィルと話した未来を、自分はまだ信じているの

 か。 それともただ、あの時間を失いたくないだけな

 のか。 

 

「……まだ、何も考えていません。」

「そうか…。もっと学びたければ、他国へしばらく

 行くという選択もあるが…。もし、望むなら相談し

 てほしい」


 ヘレナが勉強に、打ち込むのは

 時間を忘れられるから。余計なことを考えずに

 済むから。

 それでも、ヘレナの外国語の成績は

 かなり優秀だった。


「ヘレナ。そろそろ進学について学園の先生と面談が

 あるんじゃない?少しは自分で考えてるの?それと

 も…

 特に希望がないなら、良い相手と婚約して

 時期が来たら決するのも悪くないわ」


 兄の結婚生活が思ったほど悪くなく、母は

「息子の事をよくわかった上で相手を探したから…」

 と満足していた。


 母はどんな人が私に合うと思っているのだろう?


 いつも誰もいない家に一人いた娘の

 何を知っているのだろう。


「多分、語学が勉強できる大学に進学すると思う」

 とだけ答えた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ