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異世界帰りな最強魔女の気まぐれ観光 ~帰ってきた日本はニチアサヒロインが戦う世界でした~  作者: 龍翠
第四話 パワーアップイベントにわくわくな魔女さん

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覚悟を教えてなかったよねと今更思った


 そして戦いの結果は、当然のようにティアフレイムたちの勝利だった。

 いや、すごいね。二人とも、弱点をかなり克服してる。

 ティアフレイムは持っている武器が大きめの剣だったから接近された時とか遠距離とか苦手にしていたけど、なんと剣が伸縮自在になった。その上、剣から炎のビームを撃ってる。そうだよね、剣士なんだからビームぐらい撃てないといけないよね!

 ティアアクアは持っている杖が槍にもなって、近接にある程度対応できるようになった。もとからわりと動ける子だったから、武器さえあればちゃんと戦えるらしい。魔法も強化されて、水のビームを撃ってた。ビームが流行ってるの?


「こんなはずでは……!」

「くそがっ……!」


 リッパーとメルトはすごく悔しそうに膝を突いてる。すごいね。完全勝利だ。今のこの子たちなら、キャスティアともいい戦いになるかもしれない。

 うん……。いい戦い。まだ、その程度。ディザスターにはまだ勝てないと思うけど……。ニチアサアニメなら最終決戦での奇跡はお約束だ。是非見たい。期待したい。わくわくだね!

 さて。


「私たちの……勝ちだよ!」


 剣を突きつけながら言うティアフレイム。リッパーは顔を歪めながらも、それを否定しなかった。他でもない自分が、負けた事実をちゃんと受け止めてるらしい。

 だから、受け入れてるから、言うのだ。


「殺せ」

「え……」

「ああ、認めよう。俺たちの負けだ。だから……殺せ」

「あ……」


 やっぱりそうなる、か。


「どうした。早く殺せ。俺たちは負けたのだ。潔く、お前たちの剣を受け入れよう」

「そ、そんな……」

「ちっ……。ティアアクア。お前でもいい。撃て」

「え、あ、その……」


 あー……。覚悟が、ないのか。

 あの子たちは、こうなることを想像してなかったのか。相手はあの怪人じゃない。自分で考えて動く、人間に近い存在。それを殺すということを想像もしてなかったのか。

 勝てば相手が改心する、とでも思っていたのかな。そんなこと、ほとんどあり得ないのにね。

 あいつらだって自分たちの信念を持って行動してるんだ。負けたから改心するなんてあるはずがない。もしもここで見逃してしまえば……。


「まさか……。今更、躊躇っているのか……?」

「う……。あ、あの! 私たちが勝ったので! 今後は私たちに協力、とか、悪いことはしない、とか……」

「なんだよ。阿呆かお前ら」


 そう言ったのはメルトだ。信じられないといった様子で絶句するリッパーの代わりに、メルトが続ける。


「あたしたちは、これがやるべきことだと信じてやってんだよ。はっきり言うが、見逃してくれるなら、あたしたちは同じことを続けるぜ」

「そんな……!? どうして!? 私たちが勝ったんだから、改心してくれても……」

「アニメとか漫画じゃねえんだよ、ガキ」


 吐き捨てるようにメルトが言った。すごく不機嫌そうにティアフレイムを睨んでる。視線で人を殺せそうなほど、嫌悪に顔を歪めて睨んでいた。


「あたしたちは自分が間違ってるとは思わない。だから、あたしたちは続けるぞ。今後もな」

「ああ、そうだ。俺たちを止めたいのなら、ディザスター様を倒してみせるがいい。できないだろうがな」

「……っ」


 言葉に詰まって泣きそうな顔になるティアフレイム。けれど、決意は固まったのか、ティアフレイムが剣を振り上げた。


「フレイム!?」

「私が……私が、やる……!」

「ああ、そうだ。それでいい」


 そして、ティアフレイムが剣を振り下ろす……!

 葛藤の末に、一つ成長する。乗り越える。これがニチアサだよね! きっとこの後、明菜ちゃんは落ち込むことになると思う。人生をかけて背負うのかもしれない。静香ちゃんがきっとそれを支えるはずだ。

 ああ、本当に……。最高だなあ!

 ティアフレイムが剣を振り下ろし、リッパーを切り裂こうとして……。


 ぞわりと。とんでもない魔力が背中を撫でた。


「……っ!?」


 ティアフレイムたちもリッパーたちも体を硬直させてしまってる。あまりにも濃密な魔力だからか、四人ともわけもわからず体を震わせていた。

 本当に……。とんでもない魔力だね。固まってしまったみんなの気持ちも分かるよ。特にティアフレイムはわりと精神的にもいっぱいいっぱいだっただろうから、いきなりの暴力的な魔力に人一倍怯えても仕方ないと思う。

 私以上の魔力だ。この世界の人たちなら、当然怯えるでしょ。


 そうして、その魔力が吹き荒れてすぐに、誰かがぬるりと姿を現した。まるで影から這い出てくるように、ずるりと。こわい。

 そうして立ち上がったのは、黒いローブの魔女。とても美人な妙齢の女性だ。あとおっぱいがでかい。殺意がわきそう。いつもわいてます。


 よし。

 逃げるか!


「あばよとっつぁん!」

「どこに行こうとしてんだい」

「ぐべえ!」


 あ、足を縛られた! 一瞬で! なんか光の輪っかで!

 私、木の上にいたんだけど!? 地面に頭からダイブしましたが!? めっちゃいてえっす!

 あ、いえ、文句なんてありません。いや本当に。すみません。


壁|w・)なんかきた。


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― 新着の感想 ―
大丈夫だ…カレーを献上しておけば何とかなる 魔女の対処には詳しいんだ…いやこの世界の魔女は味覚おかしいからカレーはダメか? つまりカレー狂いのお客はこの世界の人では無……
お師匠様登場?
「この世界の人たちなら」って一文で全部分かってしまう悲しみ… あっちのやべー奴等はこの世界に興味ないって言ったじゃないですかー!
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