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【第一章完】重機王フェリドゥン ~ロボで戦う社畜、気付けばハーレムラブコメ展開になる~  作者: 沢クリム
第二章

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16/21

16.2025年11月4日、朝礼にて

 


「おはよう諸君!

 アフター巨大災害、様々な事が変化した社会だが、祝日を残した政府の慧眼には感謝しきりだね。

 皆は昨日の文化の日はなにをしたのかな?

 ワタシは、土曜の朝に発売された模型を組み立てて、塗装までしたら三連休が終わっていたよ!怖いね!

 作業中に流し見していた同テレビシリーズがまた名作で……おっと、脱線が…さて、朝礼始めよう!」


 先週の第一回運用実験から、約一週間。

 せわしなく各種の点検や、メディカルチェック、フィードバック作業を行ってきた。


 そんな中での三連休は、まさに天の恵みだった。


 ただ、終わってみればあっという間で、忙しい中たまっていた家事や、買い出し等でほとんどを費やした。

 一度、買い物がてらなじみの家電量販店で、店員さんのプラモデル作品を見たのが、娯楽だろうか。


 昨日は出かけるつもりだったのに、昼寝で終わった事には僅かな後悔。

 それはそれで、秋晴れの中でのまどろみと午睡は疲れを取ってくれたので、結果オーライとしよう。



 先端重機開発室の朝礼は、一人一人、今日の予定を言っていく。

 一応、共有ファイルの中に、スケジューラー、予定表もある。

 しかし、急な対応やリスケ、再調整により変更する場合もあるので、朝再確認していくわけだ。


「おはようごさいます。

 私は、午前中は先週から引き続き、顧客からの意見書や要望書の取りまとめね。

 まとまってから、みんなに公開と共有するけど……。ニワさん、『合体機構の撤廃要求』は全て破却でいいのね?」

「無論だとも!」

「…というわけで、午前中はここ、開発室で作業しているわ。午後は、先週の予定通り格納庫へ行くわね。以上よ」


 エルさんは、先週から各種のデータや意見の取りまとめを行っている。


 やっぱりあったのか、合体が要らない、って『現実的』意見。それも複数寄せられてるようだ。

 ちなみに、あくまで個人的な意見だが、俺はニワさん派だ。



「おはようごさいますっす!

 今日の午後に向け、格納庫で機体の調整作業っすね。

 計器の用意と事前チェックもあるんで、午前一杯はかかる予定っすよ。

 あ、でも午後には、確実に間に合うんで、格納庫でお待ちしてるっす」


 レイさんは、俺やティアさんとメディカルチェックを受けた後は、点検作業を主に行っていた。


 実働データの収集に、破損ケーブルの状況調査や、間接部摩耗具合のチェック。

 チェックリストを見せてもらったが、膨大な量だった。



「おはようごさいます!

 わたしは先週に引き続き、サブオペレーターシステムのUI、操作性の見直しを行っていきます。

 シミュレーションルームで作業を行うので、午前中は不在です。

 午後は合流しますね!」


 ティアさんは、システム面に強いらしい事がこの一週間で分かった。

 以前に言っていたニワさんのお手伝いというのも、システム的側面で、ということだったらしい。

 実際、俺は隣でキーボードを入力する速度を見たが、とんでも無い速度だった。


 恐らく、戦闘前に機体のOSを書き換えることも出来る……かもしれない。

 やや、誇張表現があったことを謝罪しよう。



 そして、今更ながら座席についての話をしよう。

 今、先端重機開発室のデスクは五つ。四つの机で向かい合わせで島が形成され、ニワさんのデスクが横付けされている。

 ニワさんから見て左手側にエルさんだ。そして、ニワさんのデスクを上座として、時計回りに先ほどの予定を発表していった順になっている。


 つまり、一回りして、最後は俺だ。


「おはようごさいます。

 午前中は開発室で第一回運用実験の報告書の作成。終わり次第、エルさんのサポートに入ります。

 午後は格納庫に向かいます」


 報告書の作成。本来なら、先週中に完成させたかった。

 しかし、入念なメディカルチェック。

 レイさんとの機体フィードバック作業。

 ティアとの、UI見直しの打ち合わせなどで、後々になってしまった。

 資料は揃っているので、あとは書き上げるだけだ。


 実は、持ち帰り作業も考えたが、アジダハーカ、いやフェリドゥンの資料やデータは絶対持ち出し禁止だ。

 しかも、先端重機開発室以外の黒鉄重工の社員にも漏洩禁止である。


 故に、廊下、もちろん普通の一般社員が通るもの、を歩いていても、露骨に避けられたりする。

 つまり、腫れ物扱い。今は慣れたが、当初は多少傷ついた。


 エルさんのサポートは、朝礼前に頼まれたものだ。

 ダブルチェック、作成者と別の者が内容を確認する作業をお互いやろうという話になった。


「ふむふむ。よく、分かったよ。みんなありがとう。

 ワタシは今日は他部署との打ち合わせもない。

 そして、UI改善については、思うとことがある。ティアに同行しよう。

 それから、ワタシの端末には、共有ファイルのアクセス権限がある。

 開発室の2人は、資料が完成し次第、入れて置いてくれ。

 午前中に一度、格納庫にも顔出しが出来ればいいが、こちらは努力目標かな」


 ニワさんは、全体の統括や、他部署との打ち合わせや会議から、時には機体の整備の監督までこなしている。

 間違いなく一番働いている我が開発室の室長、いや本人自称では博士だ。


「そして!今日の午後はいよいよ!待ちに待った!フェリドゥンの格納庫内歩行実験日だ!

 さぁ諸君、今日も一日張り切っていこうではないか!」


 ついでに一番楽しんでるのもニワさんだろう。

 相変わらずの芝居がかった仕草に、皆、苦笑した。



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