第3場面 街道封鎖
宿場町を出てから、しばらく進んだ。
馬車は、昨日までと同じように街道を走っていた。
ところが――。
「止まれ!」
前方から、護衛騎士の声が飛んできた。
馬車がゆっくりと速度を落とす。
「どうしたのでしょう?」
レティシアが窓から顔を出す。
街道の先には、数台の馬車が停まっていた。
旅人たちが集まり、何やら騒いでいる。
「道に問題があるようです」
護衛騎士が馬車へ戻ってきた。
「昨夜の雨で、街道の一部が崩れたとのことです」
「崩れた?」
レティシアも馬車から降りる。
少し先へ進むと、その状況が見えてきた。
街道の端が崩れ、土砂が斜面へ流れ落ちている。
幸い、大規模な崩落ではない。
しかし、馬車が通るには道幅が狭くなりすぎていた。
「……これでは、少し危険ですわね」
「はい」
護衛騎士が頷く。
「馬車を無理に通すのは避けたほうがよいでしょう」
レティシアは崩れた街道を見つめた。
その間にも、別の馬車が来ては止まり、旅人たちが困ったように周囲を見回している。
「それで、どういたしますの?」
「三つ方法があります」
護衛騎士は地図を広げた。
「一つ目。この街道が復旧するまで待つ」
崩落した場所を指す。
「規模から考えれば、早ければ今日中に復旧する可能性があります。ただし、いつ作業が終わるかは分かりません」
次に、別の道を指した。
「二つ目。こちらの迂回路を使う」
「どのくらいかかりますの?」
「半日ほど余計にかかります」
レティシアは眉を寄せる。
そして、最後の道へ視線を移した。
「こちらは?」




