↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新宝島  作者: たかたか
PR
25/31

第25話:アジトへの潜入

一行は森を抜け、シルバーの隠れ家へと近づいていった。島全体がアジトになっているというトッポの言葉通り、岩壁や木々の間に不自然な通路や隠し入口がいくつも見えた。


「……ここ全体が、シルバーのアジトなのか」ジムが小声で呟いた。

トッポが頷き、岩の隙間を指差した。

「ああ。表向きは自然の洞窟に見えるが、中は違う。ついてこい。音を立てるな」

彼らは狭い岩の裂け目から中へ潜り込んだ。


最初は冷たい岩肌の洞窟のようだったが、進むにつれて様子が変わっていく。途中から木造の廊下が現れ、梁や柱がしっかりと組まれていた。岩と木が奇妙に混ざり合った、不思議な形をしたアジトだった。


「まるで……迷路みたいだわ」ヘレンが周囲を見回しながら息を潜めた。

廊下は入り組んでおり、どこに何があるのか全く分からない。扉がいくつも並び、階段が上下に分かれている。

だが、幸いなことに、すぐに敵の気配は感じられなかった。

ジムが息を潜めながら周りを見回した。

「……誰もいないみたいだ。今のうちに手当たり次第に探そう」

トッポが小さく頷き、先頭を歩き始めた。「ここは迷路みたいになってる。一度迷ったら簡単には戻れねえぞ」


一行は慎重に進み、手当たり次第に部屋の扉を開けていった。

最初の部屋はがらんとした空き部屋だった。ホコリが積もり、古い樽が転がっているだけ。

「何もない……」ヘレンが小声で呟いた。

次の部屋は酒樽が山積みにされた倉庫だった。ラム酒の甘い匂いが漂う。

「ここは酒蔵か。宝はなさそうだな」アダムスが短く言った。

さらに次の部屋を開けると、壁に銃や刀がずらりと並ぶ武器庫だった。ジムが息をのんだ。「こんなに武器が……シルバーは相当警戒してるんだな」

トッポが銃を一本手に取り、すぐ戻した。


廊下を進むたびに、木造の梁が軋む音が微かに響く。岩と木が混ざり合った奇妙な構造のせいで、どこからが洞窟でどこからが人工の建物なのか分からなくなる。階段を上ったり下りたりし、行き止まりにぶつかっては引き返す。

「ここ、本当にどこがどこだか分からないわ……」ヘレンが不安そうに呟いた。


一時間近くが過ぎた頃、細い廊下の角で見張りが一人、壁に寄りかかって居眠りをしていた。軽くイビキまでかいている。

トッポが小さく手を上げ、合図を送った。「今だ。静かにやれ」

アダムスとトッポが音もなく後ろに回り込み、見張りの口を押さえ、後頭部を正確に打った。男は声も出せず、その場に静かに崩れ落ちた。

「よし、眠った」アダムスが短く報告する。


ジムが安堵のため息をついた。

「危なかった……。この先にもっと見張りがいるかも」

「なら、もっと慎重に行くぞ」トッポが先を促した。

さらに奥へ進むと、他の扉とは明らかに違う、一枚の厳重な扉が現れた。

厚い木材に鉄の金具が幾重にも打ち付けられ、大きな南京錠がいくつもかかっている。隙間からは、かすかに灯りの明かりが漏れていた。

ジムが息をのんだ。

「……ここだ。この扉だけ、明らかに違う」


一行はその厳重な扉の前で足を止め、固唾を飲んで立ち尽くした——

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。