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第五十七鈴 砂漠の恐竜

魔王城前の洞窟の村にたどり着いた響達一行はこの世界を覆う魔力の原因が勇者ハリオのスキルの力だと気づく。響達はこの世界に退屈を感じている最強の勇者ハリオに満足のある戦いを感じて時間を戻さないでもらう為魔王側につき各エリアで勇者ハリオとの戦いを待つのであった。

勇者ハリオはとある村の入り口で目を覚ます。


「…ここはどこだ?」


そこはメム達がいる村であった。


「う、俺は…いったい…」


ハリオに気づいたギルド受付嬢のメムが駆け寄る。


「ハリオ様!大丈夫ですか!?」


「あ…メムか、俺はいったい…なにがあったんだ?」


「なにを言ってるんですか?洞窟の村の人達から聞きました。響さん達が魔王に捕まったって話ですよ」


「なに!?響達がか?」


「そうです。ハリオ様がご無事で戻られて良かっです。モサ子さんやのなかさんは一緒じゃないですね」


「どういうことだ?いったいなにが?」


「どうやら洞窟の村が魔族に襲われたらしく…村の人が伝書鳩を使って教えてくれました」


メムは肩に乗る鳩に視線をむける。


「リボンがついてる?…変な鳩だな」


鳩はそれに怒ってハリオにバサバサと八つ当たりをする。


「ハリオ様一度休みましょう。ハリオ様の活躍で村も前の様に活気が戻って来ておられます。どうか無理をなさらずに!」


「いや、メム。悪いが俺はいく。…響達が待ってる」


ハリオはそう言って村を出て魔王城に向かって歩き始める。

その後ろをリボンをつけた鳩が追っていくのであった。


(響が魔王に捕まるわけがない。俺の記憶が飛ぶ前いったいなにがあったんだ)





ハリオは『地獄の砂粒』についた。


「ここの敵は一度倒しているはずだ。砂嵐も収まっているようだしな。簡単で助かる」


その時だった、砂漠が魂を宿し方のように動き始める。


「な!何だ!」


砂漠は波を打つようにして形状を変える。


「まさか大砂鷹か!?」


ハリオは倒したはずのボスが復活したことにおどろく。


「ん?いや、この形は!?」


砂漠は形状を変えて出てきたのは巨大なモササウルスであった。


「モサ子か!?」


モササウルスは毒のスキルと砂漠の砂を混ぜ合わせてさらに巨大化していた。


「ハリオ!いただきまーす!」


「魔王に寝返ったのか!」


ハリオはモサ子の一口を交わして頭上から一撃を放つ。


ズボッ!


ハリオはそのまま地面に落下する。


「くっ!当たり判定がガバガバだ!」


ハリオは地面に着地して体制を立て直すが、その隙にハリオを黒い影が覆う。


「ハリオいただきまーす!」


モサ子は地面にいるハリオに向かって大きく口を開きかぶりつく。


「…くっ!流石に逃げられない…か…」


ハリオは時間を遡りかぶりつかれる前に戻ろうとした。


「いや、モサ子との戦い…どうなっても同じか…響が言っていた『勝負はいつだって真っ向勝負』俺も向き合ってみるか」


ハリオはそのままモサ子に飲み込まれた。


「ハリオ!捕まえた!砂吹雪で倒してあげる!」


モサ子に食べられた周りの世界は砂の竜巻になっていた。


「モサッ!」


「モサモサッ!」


その竜巻の中から砂でできた小さなモサ子が生まれてくる。サイズは人型のモサ子の半分くらいであった。


「大砂鷹と同じような戦いになりそうだな」


竜巻の中、小さなモサ子はハリオにかぶりついて攻撃を仕掛けてくる。


ヒュン!


「数が多くなっただけだ!」


ハリオは無数に飛んでくるモサ子をレンガを使って消滅させる。


バシュッ!


バシュバシュ!


「まだまだいくよ〜」


砂吹雪の中でモサ子の声が響いている。


「ああ!望むところだ!」


バシュッ!バシュバシュ!


頭上から、右下から、下から、斜め左後ろから、小さなモサ子はハリオに噛みついてくる。


バシュバシュバシュ!


ハリオは淡々とモサ子を攻撃する。


バシュバシュバシュ!


モサ子のハリオ縦横無尽にくる攻撃。しかしハリオには簡単に攻略されてしまう。


「モサ子…お前の攻撃はすごいが、動きが単調すぎる。何度も繰り返しを行ってきた俺にとってお前の攻撃は目を瞑ってでも戦える!」


「でもねハリオ!今ハリオは地上に立ってはいないの気づいてないよね?」


「なっ、なに?」


ハリオは体の浮遊感に気づく。


(違和感…確かに戦っている間に俺は空中で戦っていたの…か!?)


ハリオは頭から上空に引き寄せられる感覚に気づく。


「いや!逆さまになっている!?」


視界の悪い砂埃での戦いの中ハリオはいつのまにか逆さまになっていた。


「落ちる!!」


ハリオは頭から地面に向かってまっさかさまに落ちる。


「いや、まて!これもほんとに地面なのか!」


浮遊感の中では今まで通りの動きができない!


バグッ!バグッバグッ!


砂のモサ子はハリオにどんどんかぶりついていく。


「くっ!!振り解けない!」


ハリオは周りからのモサ子のダメージを喰らい続ける。


「ハリオ…もう終わりなの?遊び足らないよ」


モサ子の声が周りに響き渡る。


「終わり…?」


ハリオはその言葉にハッと気づく。この戦い、そして魔王を倒したところでハリオは気絶した前の時間には遡れない。


「終わりなんて…俺は許さない!」


ハリオは周りの噛み付いてきているモサ子を振り解く。


「ここからだ…ここからが本番だ!!」


ハリオは再び、モサ子を攻撃し始める。


「視界を戻すっ!」


ハリオは浮遊感の中、体制を整える。

幾度となく戦いを繰り返してきていたハリオは空中での戦いにもすぐに対応できたのだ。

ハリオは大きく腕を振り上げて腕を一回転させ上空に投げる!


シュンッ!!!


風を切るその音

周りの空気に衝撃波が渡る!


ブワッ!!!


「うわ〜」


モサ子の砂でできた体は衝撃波によって消滅していく。


「やはりいたか本体」


モサ子と一緒にいたのは魔王の城にいた魔導師の魔物だった。


「お前がモサ子を巨大化させていたのだな!」


ハリオは魔導師に近接攻撃が与えられる距離まで踏み込む。


「悪いが一撃だ」


ハリオの真上にレンガが落ちてくる。


パッ!


ハリオはレンガをつかみその魔導師をぶん殴る。


「グァ!!!」


魔導師は殴られた勢いによって飛ばされるのだった。


「これで終わりか?モサ子?」


ハリオは後ろに立つモサ子に声をかける。


「さすがだね。ハリオ。でもね、私はハリオがまだ知らないスキルを持ってるんだよ?」


ーーーチリン


モサ子は霧状になりハリオの視界を埋め尽くす。


「これは…毒のスキルか!」


モサ子は自身の体を細胞サイズに細かくして空気中に毒として漂う。


「そう。そして私を吸い込んでくれればハリオの体は私のものになるの」


ハリオは吸い込むと同時に喉に違和感を感じる。


「ガハッ!これがモサ子の毒のスキル…」


感覚でわかる。冷や汗と共に鼓動がどんどんと高なっていく。


「これは…まずい…」


ハリオの体にどんどんとモサ子が浸食していく。


「いや、毒なら…抗体を作れば…対応できるはず…」


ーーーチリン!


ハリオは意識を取り戻してスキルを発動する。


「ハリオ…時間を戻しても無駄だよ?」


モサ子は毒のスキルを発動する前に巻き戻ったことに気づき再びハリオを再び毒で包み込む。


「ガハッ!」


ーーーチリン


ハリオは再び時間を巻き戻す。


「ガハッ!」


ーーーチリン


チリンチリンチリンチリンチリン…

その回数は何千何万と続く。


「ハリオもう諦めて。ハリオは私には勝てないよ?」


ーーーチリン


モサ子はそう言って再び霧状になりハリオを包み込んだ。


「…え!?なんで!?ハリオの身体に入れない!?」


「モサ子、何度も負けていたかもしれないが、俺の体はお前の細胞を記憶してくれたみたいだ。悪いがお前の細胞の抗体ができたみたいだ」


ハリオは何度もモサ子を身体に入れては自身の身体にモサ子の細胞を記憶させて抗体作り上げていた。


「おかしいよ!ハリオ!ハリオが戻れるのは意識だけだったでしょ!?」


「潜在意識で記憶が残ることがある。それは俺以外の人達が別の俺の遡った世界をデジャブと認識しているのと同じなのかもしれないな」


「そんな〜」


モサ子は人型に戻る。


「モサ子悪いがお前はここまでだ」


ハリオはレンガに紐を巻き付けて頭の上で回転させる。


「え!?なに!?何をする気なの?」


「俺も竜巻起こせないかと思ってな!」


ハリオの回転により砂ぼこりが発生する。


「う〜!うわ〜!」


あまりの風力にモサ子は身体を飛ばされる。


「悪いなモサ子…ここでお前を封じさせてもらうぞ」


キキ…!


ハリオの手から冷気が漂う。


ガガガガガガッ!ガチン!


ハリオはモサ子が巻き込まれた竜巻を竜巻の状態で氷付にした。


「!?」


モサ子は動けないことに気づく。


「うまく刺さるといいが」


竜巻の形をして凍ったモサ子はそのまま砂漠にグサッとささる。


「時間稼ぎにはちょうどいいだろ。モサ子どうしてお前が敵として来たかは知らないが魔王城に響がいる。それこに全ての答えがあると考えている」


「…!」


モサ子は喋れずに固まったままだった。


「響を助けたら、モサ子も助けにくる。それまで待っててくれ」


ハリオは地獄の砂粒を後にしたのであった。

最後まで読んでいただきあるがとうございます。

勇者ハリオVSモサ子編でした。モサ子は様々なスキルを持っている最強のキャラです。前回の戦いで見せられなかった毒のスキルをメインで戦います。改めて毒のスキルはチート中のチートスキルですがそれを封じ込めるハリオを描きたいと考えておりました。

次回は暗黒の洞窟に向かいます。どうぞお楽しみください。

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