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「「デブデブ、デブブ」」
デブリン星人が4人現れた!
四郎は唐揚げを投げた。
「デブ?」
デブリン星人達は落ちた唐揚げをクンクン嗅ぐと興味を無くしたようにそっぽを向く。
「肉に反応しないだと!?」
『無駄だ。そいつらはもう、この俺様の料理にしか反応しねえよ』
「そうなんですか?」
四郎は唐揚げを“過食と脂肪の”神の体に擦り付けそれを投げる。それは食べた。
「成る程、神の体臭の付いたのは食うんだな」
『違うわ!』
「その体表から出ているギトギトした物でしたね」
『やだ、汚い』
『汚くない! これは綺麗な油!』
「えんがちょー!」
『このっ!』
四郎が追いかけられているときに、
『出来たぞ! この野郎!』
ハゲヅラを被ったディーニュがどんぶりを置いた。
「ディーニュ?」
『何でぃ!』
「そのハゲヅラは?」
『頑固親父~?』
「意味わからんし……」
『バカ野郎! こちとらここでウン十年も飯作ってんだよ! 客じゃねえなら帰りやがれ!』
『それじゃ、帰ります』
「「デブ……デッブブ」」
「お前ら帰るんかい!」
口をへの字に曲げて睥倪するディーニュの前でこそこそと出ていこうとするデブリン星人と“過食と脂肪の”神を止める。
『さあ、食いやがれ!』
どんぶりの中身はラーメンに肉団子が入った物だった。
「おお、豚骨か!」
中身を見て“過食と脂肪の”神はニヤリと笑う。そしてどんぶりをデブリン星人の前に持っていく。
「デブブ」
デブリン星人は顔を背けた。
『ははは、こいつらも食いたくないってよ』
『作った飯はきちっと食ってもらうさ! 言うだろ? お残しは許しません。 って』
「それ、頑固親父関係ねえ!」
“過食と脂肪の”神の持ったどんぶりからデブリン星人の口に麺が伸びる。そのまま口の中に侵入して食われていく。
「で、で、……デブ」
最後に肉団子が口の中に入って飲み込まれるとデブリン星人は白目を向いて気絶した。
『食材は食われることを望んでいる。その思いが食材に力を与えるのだ!』
「それで、動くのがおかしいよね!?」
デブリン星人達の口の中に飲み込まれた食材はしばらくして効果を発揮する。
「「デデッ! デブーー!」」
苦しみだしたデブリン星人達はその場でもがき苦しみ大量の汗をかき、その場に水溜まりを作っていく。
「あれ? ここは?」
「勇者が気がついたぞ!」
勇者と神官が汗と共に油を流し尽くし、見事に筋肉を取り戻した。
「勇者の体、スゲッ!」
勇者の筋肉は更なる飛躍をとげて気持ち悪くなった。
「何で、僕だけ……」
神官の肉体は普段からのトレーニングで、体脂肪率が一桁なのに対して、勇者はほどよく乗った脂肪があった。そのためにその脂肪分の部分がディーニュの料理によって筋肉に変換された。
『ま、まあ、しばらくすれば戻るよ』
ディーニュが申し訳なさそうに言った。
「そういえば、あいつらは?」
『連れて行かれた』
「は?」
“過食と脂肪の”神と女はどこからともなく伸びてきた金の髪に拘束されて連れて行かれた。こうして神官行方不明事件は解決した。
「……ちょっと良いかも」
そして筋肉に魅せられた勇者だけが残った。




