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「おい! ネタは上がってるんだ! さっさと吐け!」
「まあまあ、そう怒鳴るな。それじゃしゃべれないだろ」
ふくよかになった神官を問い詰める兵士を手で制し止める勇者。その顔は少しニヤついている。
「勇者、ノリノリだな」
『何してるんだ? あれは』
「刑事の取り調べ?」
『……?』
四郎はカーリンを連れて神官の取り調べを見ている。勇者が僕の華麗な取り調べを見せてやるぜ! と言っていたので見学だ。
「ほら、このカツ丼食ってーー」
ーーガツガツ、モグモグ、ゴックン。
「おかわり!」
「早えよ! 一瞬じゃねえか! おかわりはねえよ!」
「懐柔役がキレてどうすんだよ!」
涙流して噛み締めろよ! とか、お袋さんが泣いているぞ。とか、騒ぐ勇者を兵士に任せて神官の前に四郎とカーリンが座る。
「何があったか話してくれ」
『嘘やいいよどんだ場合、爪の間に針を刺すからな。そこをよく考えてしゃべれよ!』
「恐いわ! アルッテあっち行ってろ!」
『アルッテ、大人しくしとこう』
『はい、お姉さま』
カーリンに頭を撫でられて緩んだ顔をしているアルッテを放っといて話を聞く。
「神よ。堕ちてしまった私をお許しください。私はあの日、他の神官達と一緒に筋肉の有用性を証明するために部外者と組んで筋肉を布教しようとしました」
『あの日の神官の一人か?』
「ええ、そうです。しかし、それが失敗してふて腐れたまま、3人で今後、どこの筋肉を重点的に鍛えるか相談していた時に気がついたら拉致られていたのです。そこで……」
「拷問でもうけたのか?」
「美味しいものを食わせられたのです!」
「…………」
「朝昼晩カロリーの高い美味しい料理を食べてその間におやつも……そのせいでこんな体に」
『ぷよぷよしてるもんな』
神官のお腹回りはヤバイくらいふくれている。そこにはシックスパックはない。
「私はこれではいけないと神を思いできるだけ体を動かしました。しかしそれでも料理の魔力には抗えずに……」
涙を流して反省する神官。
『それで他の神官は?』
「それが、ほとんど会わせれもらえずに……それでも時々人が連れられて来るのがわかりました。聞こえて来る声に聞き覚えがある神官のものもあったので連れてこられたのだろうと思いました」
「それで君はどうやって逃げてきたのかな?」
「よくわからないんです。気がついたら外にいて神殿にもこの体では戻れないし……それでさ迷っていると美味しそうな臭いがしたものでつい」
「そうか。……これでも食え」
ーーズズズズ。ゴックン。
「飲んでんじゃねえよ! カレーは飲み物じゃねえんだよ! 食い物だ!」
「もう一杯」
「だから飲み物じゃねえ!」
後日、神官を連れて閉じ込められていた場所を探すことになった。
「頼んだよ。ワトソンくん」
「誰がだよ!」
四郎も一緒に……。




